《妹は兄をする》6―妹の悩み―『お兄ちゃん私をみて……』

夕方になると私は下に降りて、みんなでご飯を食べた。

私は椅子に座ると、隣に座る兄の顔を

チラッとみた。

お兄ちゃんは、いつも通りの様子でご飯を食べていた。

私はさっきの事が頭から離れなかった。

一度気になると夕飯も、ろくにノドを

通らなかった。

ご飯に手をつけていない私に母が尋ねた。

「梨乃、どうしたの?」

「ご飯食べてないじゃない」

「今日は梨乃が好きな海老フライよ?」

私は母に聲をかけられると、

その場でハッとした。

私は慌ててご飯を食べはじめた。

でも、やっぱりご飯を食べても

ノドに通らなかった。

私は隣でご飯を食べてる兄を橫目で再び、チラッと見たのだった。

優斗お兄ちゃん…

チラッと見ると、私の視線に

兄が気がついた。

私はハッとして視線を反らして

下を向いた。

兄もさっきの事が恥ずかしかったのか

黙って視線を反らしたのだった。

私は頭の中がモヤモヤで一杯になると

お兄ちゃんに聞かずには、いられなかった。

私は頭の中で兄に聞いてみたかった。

お兄ちゃん、まさかあの本で

しちゃった…?

私はそんなことを考えると、食が急になくなって來た。

私は椅子から立ち上がると、ご飯を殘して部屋に戻ったのだった。

私はあの本にすら、嫉妬してしまう自分が嫌だった。

大好きなお兄ちゃんがあんな本を読んでしたら、私は相當凹むと思った。

それくらい私は兄の事が好きだった。

本當だったお兄ちゃんの全てを獨占したいとさえ思ってしまう自分がいた。

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