《妹は兄をする》16―妹の悩み―『お兄ちゃん私をみて……』
そんな兄の驚いた様子とは裏腹に、私は兄のほうをジッと見た。
そして、思い詰めたように心の中で兄に呟いた。
お願いお兄ちゃん。私を一人のとして見て…――。
私はこれに全てを賭けていた。
もし、本當にお兄ちゃんが私を
妹として見ているなら。
兄はきっと私の事を妹扱いして目をそらし、
私の事をただの妹として興味無さげに
からかってくるハズだ。
逆にもし、兄が私をとして見てくれるなら…。
兄はきっと私のになからず、興味を抱くはずだ。
私は自分の心臓が破けそうなくらい、
兄の前でドキドキして高鳴った。
足下も張で震えても小刻みに震えた。
そんな私を見ている兄の瞳には、
私はどう映るのだろう…――?
私はお兄ちゃんの気持ちが知りたかった。
兄は今でも目の前にいる私を妹として、見ているのだろうか?
それとも一人のとして、
私を見てくれているのだろうか?
私は兄の目を真っ直ぐに見つめながら、その答えを探そうとしたのだった。
お兄ちゃんは私をジッと見たまま、
そこからかなかった。
正確には兄は私の姿を見て。
呆然とした顔で、そこに立ちすくんでいた。
私はそんな兄をジッと見つめながら、
目の前にいる兄の事を想い続けた。
部屋の中は靜まり返る音だけが
異様に聞こえた。
まるでこの部屋だけが、空間が
どこかに行っているようだった。
時間の針すらも止まった覚を
私はじた。
靜まり返る部屋には、兄の吐息と
私の吐息だけが聞こえたのだった…――。
兄は私の方を黙ってジッと見ると、
不意に唾をのみこむ音が聞こえてきた。
私はその音に全がビクンと反応した。
は急に熱くなり、まるで微熱のような溫に私は襲われた。
兄が私を見ている。それだけでの渇きさえもじ始めた。
私は兄への気持ちが大きく高まると、頬をあかく染めながら兄の名前をふるえる聲で小さく呼んだ。
「優斗…お兄ちゃん」
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