《妹は兄をする》19―妹の悩み―『お兄ちゃん私をみて……』
私が言いかけると、兄の手が
私の肩から降りた。
そして床に落ちたバスタオルを兄は無言で拾うと、それを黙って私に被せてきた。
兄は私から目をそらすと、一言言ってきた。
「風邪ひくぞ…!」
兄は私の事をからかう事もなく。
ましてや、私から目をそらしたのだった。
どうせだったら一層のこと、からかってしかった。
それか、私の姿に妹じゃなく。
一人のとして興味を示してしかった。
それなのにお兄ちゃんは、まるで
なかった事のようにしようとしていた。
それはまるで、私の存在を兄に
否定されるようだった。
私はその時、はじめて心の底から
慘めな気持ちで一杯になった。
そして、私は兄にとってやっぱり
家族の一人でしかないんだとじた。
どんなに願っても私はお兄ちゃんにとって、タダの妹でしかない。
これからも、この先もずっと…――。
私の踏み出した一杯の勇気は、
お兄ちゃんには屆かなかった。
私はそう思った瞬間、自然に涙が溢れた。
そして、も何故か寒くなってきた。
それは背筋が凍りつくような寒気だった。
私は恥ずかしさと、悔しさで
止めどなく涙が溢れてきた。
すると、兄が私の涙に気がついて
不意に尋ねてきた。
「…!」
「ど、どうしたんだよ梨乃?」
兄がそう尋ねると、私は其処で黙ったまま泣き続けた。
そして、兄は混したのか、室から出ようとした。
兄がドアノブに手をかけると、私は無言で兄の服の袖を摑んだ。
私が服の袖を摑むと、兄はうしろを
振り返って私を見てきた。
私は目の前にいるお兄ちゃんに、一杯の勇気を振り絞って想いを伝えた。
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