《妹は兄をする》5―兄の災難―『それは悪夢の一日』

俺は風間のうちに行くと、すぐにエロ本を手渡した。

あいつは中がどうだったかを興味津々に聞いてきたが、俺はそれ所じゃなかった。

適當に會話をすると、俺は自転車に乗ってすぐに立ち去った。

帰る途中で近くのゲーセンに立ち寄ると、

シューティングゲームをして時間を潰した。

ああ、なんか家にかえりづらい……

妹と顔をあわしたら、俺はなんて

言えばいいのか… 

きっと妹は俺がエロ本を読んでいると、

思ってるのかも知れない…

いや、もしかしら本當に

気づいてないのかも。

俺は々と考えてると、

頭の中がこんがらがってきた。

それにそんなことを考えていたから、

見事にゲームオーバーになっていた。

俺はその場で深いため息をつくと、

重たい足取りで家に帰った。

 

夜になると、家族で食卓を囲って

夕飯を食べていた。

父と母は仲のいい夫婦の會話をすると、

俺はそれを聞きながらハンバーグを食べた。

母は何かに気がつくと、妹に話しかけた。

「あらどうしたの?」

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「今日は梨乃の好きなエビフライよ」

「食べないの?」

母がすすめると、隣にいた妹は明らかに元気がない様子だった。 

「うん…なんか食なくって…」

妹がそう答えると、俺は橫目で梨乃を見た。

確かに妹は元気がない様子だった。

まさかな…

俺は一瞬、の中がドキッとした。

すると、梨乃が俺を見てきた。

俺はハッとすると視線をそらして、

無我夢中でハンバーグを食べた。

まさか梨乃…

俺は脳裏に不安を過らすと、そこに居ても立ってもいられなくなかった。

やっぱり梨乃はエロ本に気づいていたのか…?

俺は妙な先観を抱くと、急に箸を止めて

その事を考え始めた。

梨乃はエビフライを殘して椅子から立ち上がると、ごちそうさまと言って自分の部屋に戻って行った。

元気がない様子に父と母は首を傾げると、俺に尋ねてきた。

「ちょっと優斗。まさか梨乃ちゃんに何か言ったんじゃないの?」

「お兄ちゃんなんだから、妹に八つ當たりしたらダメよ!」

「そうだぞ優斗。母さんの言う通りだ!」

2人が疑ってくると俺は言い返した。

「お、俺じゃねーよ…!」

「俺は梨乃に八つ當たりなんかしてない!」

必死での潔白を訴えると、

2人は可笑しそうにケラケラ笑った。

「何焦ってるのよ?」

「優斗ったら本當に昔からかわらないわね」

「ああ、そうだな母さん」

俺は2人にカマをかけられると、

ムスッとして不貞腐れた。

 

俺はムッとなると席から立ち上がって、不機嫌な聲でご馳走と言って自分の部屋に戻った。

2階に上がって自分の部屋に戻ろうとした時、妹の部屋の前を通った。

不意にそこで立ち止まると、無言でドアの前に立った。

俺はドアをノックしようか迷った。 

もし梨乃が落ち込んでいたのが

自分のせいだと思うと、やりきれなかった。

いっそう変態兄貴と妹に呼ばれた方が、まだ救われていた。 

俺は梨乃にさっきのことが聞きたくて、仕方なかった。

の中が複雑な気持ちになると、俺は

ため息をついて自分の部屋に戻った。 

しばらく自分の部屋で時間を潰すと、

気分転換にテレビを見ようと思い

下に降りた。

リビングに向かうと、父が

スポーツのテレビ観戦をしていた。

俺は父と一緒に仲良く、テレビを観る事にした。

テレビを見終わると、俺は近くにあった雑誌を見ながらジュースを飲んだ。

そこに母が聲をかけてきた。

「コラ、優斗!」

「何だよ母さん?」

「いつまでもそんな所にゴロゴロしてないで、早くお風呂にっちゃいなさい!」

「わ、わかったよ…!」

俺は母に注意されると、仕方なく風呂にることにした。

2階に上がって自分の部屋に戻ると、

著替えを持って再び下に降りた。

そして、俺は室のドアを開けた…――。

 

ドアを開けるとそこには、妹がバスタオル一枚の姿で、洗面臺の前に立っていた。

俺はその瞬間、妹の無防備な姿に

目を奪われた。

それと同時に、自分の持っている著替えの服を床に落としてしまった。

隨分と見ないうちに妹のは昔よりも、長していた。

ふっくらとしたの形がバスタオルで

隠していても、わかるくらいだった。

手足もスラッとしていて、つきも

らしくなっていた。

何より湯上がりの妹が、どこかっぽくじた。

梨乃は俺を見るなり、呆然とした顔で見てきた。

俺は頭の中が急に真っ白になると、

そこで思わず言葉を無くして佇んだ。

 

頭の中がパニックになりつつあると、

落ち著けと自分に言い聞かせた。

頭の中で狀況を整理しようとしても、

気持ちは違う方に傾いていた。

気がつけば俺は目の前にいる妹に、

目を奪われていた…――。

湯上がりのせいか、妹はいつもより

違うように見えた。

っぽくて、見てるだけでの中が急にドキドキした。

自分の妹なのに、不覚にも

見とれていた。

呆然とした顔で佇んでいると、

梨乃がキャッと聲をあげた。

俺はその聲にハッとして我に返った。

そして、慌てるように目をそらした。

 

「なっ…なんだよ」

「梨乃、ってたのかよ?」

 

「お、驚かすなよな…!」

 

俺は赤面した顔で怒鳴ると、慌てて目をそらして自分の頭をかいた。 

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