《妹は兄をする》6―兄の災難―『それは悪夢の一日』

俺は慌てて視線を外すと、床から落とした服を拾いあげた。

すると俺の視界の近くで、バスタオルが床にパサリと落ちてきた。

俺は不意に顔を上に上げた。すると、妹は無防備なを俺の前でさらしていた。

巻いていたバスタオルが外れたのか、妹の足下にバスタオルが落ちていた。

俺は妹の姿を近くで見てしまった。

無防備なに小さい白いになると、俺はそれを見た瞬間、頭の中が熱くなった。

心臓も急に高鳴って、自分でも

わけがわからなくなってきた。

 

俺は妹の姿に言葉を無くすと、

顔中が真っ赤になった。

その場で激しく揺すると、

うしろに下がって呆然とした顔で佇んだ。

 

そして、床から拾いあげた服を再び床の上に落としてしまった…――。

 

俺はそこで固まると、呆然とした顔のまま立ち盡くした。

 

妹は俺の方をジッと見てきた。部屋の中は靜寂に近い沈黙が支配していた。

 

あまりの靜けさに、そこだけ時間の針が

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止まった覚をじた。

 

俺はひどく揺すると、

唾を飲み込みながら焦りの表を浮かべた。

目の前では妹がになっていて、

俺は目のやり場に困った。

きっとバスタオルが落ちて、梨乃もひどく揺しているに違いない。

梨乃は無言のまま俺の方を見て

佇んでいたから、きっと揺しているんだ。

 

俺はパニクった頭でそう思うと、自分でも頭の中が真っ白になってしまい。

もう、どうしたらいいのか自分でも

わからなくなってしまった。

呆然とした顔で佇んでいると妹が突然、俺の名前を呼んできた。

 

「優斗お兄ちゃん…」 

 

俺は妹の震える聲にハッとなると、

その場で我に返った。 

目の前にいる妹に名前を呼ばれると、俺は急に張した。

 

妹は俺の目をジッと見つめてきた。

そして、何か言いたげな表だった。

俺はやたら妹のが目についた。

何よりの方に目がいってしまった。

妹のふっくらとしたに、俺は頭の中がカーッと熱くなってしまった。

そして、白い素の上には、僅かに雫が殘っていた。

 

肩までのびている長い髪は、

まだ濡れていた。 

そんな妹の姿はどこか気すらじた。 

 

妹の姿に目を奪われると、俺は思わず息をのみこんだ。

自分の妹なのに妙な気持ちに襲われると、

顔が再び赤くなった。 

それに、なんだかが火照ってきた。

お風呂場かられている気のせいだと

思いながらも、の熱が治まらなかった。

妹から目をそらそうとしても、なかなかそらせなかった。

何故なら梨乃が俺のことを真っ直ぐな目で、見てきたからだ。

俺は妹に名前を呼ばれると、不意に返事をした。

 

 

 「梨乃…――」 

 

 

気がつけば俺は妹の名前を呼んだ。

 

 「梨乃…」 

 

 「お兄ちゃん…」

 

妹は再び俺の名前を呼んできた。

 

名前を呼ばれると、俺は無意識に

妹の方に近づいた。

 

妹は俺が近づくと、一瞬を反応させた。

 

きっとを見られたから揺しているんだと、俺は心の中でそう思った。

梨乃も年頃のの子だから、兄にを見られて恥ずかしがってけないんだろうと、そう解釈すると、俺は梨乃にバスタオルをかけてあげようと思った。

でも、それと同時に妙な気持ちになった。

目の前にいる妹に、俺はなからず

男としてが反応してしまった。

梨乃はあどけない顔で俺のことを見てきた。

俺はそんな可い妹に見つめられると、

気持ちが徐々に煽られてきた。

目の前にいるのは自分の妹だと、自に言い聞かせながらも、俺は妙な気持ちが

急に高まってきた。

そして、気がつけばバスタオルを拾おうとしてばした右手が、いつの間にか妹の肩にれていた。

 

俺は自分の行に驚いた。バスタオルを拾おうとした右手が妹の肩にれていたのだった。

梨乃は俺が肩にれてくると、驚いた顔をしていた。

俺は慌てて手を離そうとしたけど、

その場で妙な気持ちが一気に高まった。

 

それは考えてはいけないだった――。

 

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