《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》2

「ふむ、質素な家じゃな」

「うるさい、ほっとけ」

俺の家は裏路地にある、外観はしボロいが裝は綺麗にしある、初めは埃まみれだったから掃除するのが大変だった、今は割と綺麗な方だと思う、因みに裝はこの部屋を含めて3つ部屋がある、勿論その部屋も掃除済みだ。

「ふむ」

小さいキッチンやテーブルをまじまし見ながらは顎に手を置く、そう言えば名前を聞いていなかった。

「なぁ、お前は何て言うんだ?」

「ん? そう言えば名乗っていなかったのぅ。わらわはロアじゃ、宜しく頼むぞシルクよ」

「そうか、ロアって言うのか……って何でお前が俺の名前を知っている?」

「初めに名乗っておっただろう、忘れたのかえ?」

そうだったか? 話していない気がするんだが……まぁそれ以外考えられないからそうなんだろう。

「そうか。じゃぁロア、早速詳しく話を聞かせてくれないか? 取り敢えずそこのイスに掛けてくれ」

「うむ」

よっいしょっとしぼろいイスに座り仕事を開始する。

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「で、何で俺の店を買いたいんだ?」

「そうじゃな。強いて言えば収の為じゃ」

か。それならば尚更他の店に行くべきだ、俺を雇っても不利益しか無いだろう。まっ、こんな事を子供に言っても分からないだろう、ここは優しくやんわりとオブラートに包んで斷ろう。

「ごめんな、この話は俺の店がもっと繁盛してからで良いか?」

「いやじゃ! 今直ぐにしいのだっ」

んー、どう言えば分かってくれるんだ? ぷくぅっと頬を膨らます姿は見ていて可いが相手は真剣だ。

でも分かってしい俺には手に追えないんだ!

「ロア聞いてくれ」

「この店が気にったのじゃっ! ここが良いのじゃぁ!」

おっと駄々をこね始めたぞ、此処で怒れば事は解決する。

だがそれは最悪の方法だ、しっかり話して分かって貰おう。

「良いかロア? 俺の店はぼろい。扱う商品も並み以下なんだ……って、こんな事言っても分からないか」

途中で言ってて気付いた。

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だって、ロアはもの凄く不満な顔してるからだ、もうストレートに店は売れないと言った方が良いんじゃないか?

「まぁシルクの言う通りかも知れんの」

おぉ、何とか分かってくれたみたいだ、はぁ……とため息をつき俺を見てくる、その視線はとても優しかった。

何だか良く分からないが分かってくれて嬉しいぞ。

「つまり店を大きく綺麗にすれば良いのじゃな?」

突然、にぱぁっと笑い何だかとてつも無い事を言い放つロア、かっ簡単に言うがそれは無理だ、と言おうとした時だ。

「わらわが何とかしてやろう! 要は稼ぎがしっかりすればそれで良いのじゃからなっ」

びっくりした…本當にびっくりした、何を言い出すんだこの子供は、そんな自信に満ち溢れた表で良くそんな無理な事を言ったなぁ、まぁ子供の戯言だ、気にしてはいけない。

「何を黙っているのじゃ? そうか、わらわに出來る訳が無いと思っておるな?」

「実際そう思うが?」

ついうっかり本音が出て來る、むんっと椅子に座ったままを張るロアはぽむっとを叩く。

「大船に乗った気でいるのじゃ! 要は皆が使える商品を仕れれば良いのじゃよ」

くふふっと不適に笑うロアに俺はどうしようも言えないに襲われる、それが出來たら苦労はしない、午後からは街を離れて近くの森にって薬草を摘んだり小さな獣を狩ったりする、それだけでも命懸けなんだ、商品は命懸けで集めてるんだぞ? 下手したら死んでしまう、自慢じゃないが俺は弱いんだぞ!

「なぁ、もう帰ってくれないか? この話は無しだ」

俺がそう言うとロアはイスから立ち上がる、なっなんだ?

「後ろを見るのじゃ」

何だ? 後ろを見ろだと? 何を言ってるんだ、後ろは家しか置いてないだろう? と思う俺、ロアはとある方向を指差す、疑問を浮かべつつその方向を向いてみる。

「んなっ!」

何とビックリ、先程は明らかに無かったが床にドサッと置かれているではないか!

「いっ何時置いたんだ? いや、そんな事よりこれは」

そこに置かれているを見て鳥が立つ、直ぐ様そこに駆け寄り床に置かれた一つ一つを手に取り確かめる、目を見開いて良く見てみる、そしてある事に気が付いた。

「どれもこれも滅多に手にらない代だ」

軽く震いする、そりゃそうだ。

を売るにとってはこの材料は貴重過ぎる、どんなかざっくりと言っておこう、例えば寶石類、ルビー、サファイヤ、エメラルド、誰もがしる高価な寶石だが、その中に俺の知らない寶石もあった。

例えば虹る寶石とかだ、事態は明、手に持ってみれば羽の様に軽い! 7が辺りを照らしてそので心が安らかになる気がした、幾ら貴族と言えどもコレの手は不可能に近い……。

「おーい。レアなを目にして心奪われるのは分かるが、そろそろ良いかの?」

「っ、悪い」

いけないっ、今は子供の目の前なんだ、自重しろ俺!

「して、材料はあれで足りるかの?」

「あぁ充分過ぎる程に足りる、足りるんだが……」

むふふふっ、と小聲で笑い聲が聞こえてくる、正直あの材料の手経路を聞きたいが、駄目だ。

不思議な事が起きて頭が回らない! と言うか、々とヤバすぎて斷りたい……。

「そうか、それは良かった」

にこぉっと微笑むロアはイスから立ち上がる。

「してシルクよ」

そして、ツカツカと俺の方に歩み寄って來る、なっなんだ? 行きなり真剣な表をしているな…と言うか子供に呼び捨てされた、まぁ気にしないが。

「何だ?」

「いきなりじゃが、付き合うならやはり大人が良いかの?」

は? 突然何を言い出すんだ? と言うかこの娘、妙に顔が赤くなってるな、この娘のこの表『付き合う』の意味は確実に『』としての『付き合う』だろうな。

これはロアの言う様にいきなりの質問だ、と言うか突然何て事を聞いてくるんだ、凄く話が変わってしまったんだが、まぁここはハッキリ言うべきだな。

「そうだな付き合うなら大人だな」

いや俺、子供相手に何を言ってるんだ? かなり恥ずかしいぞこれ! そんな俺の気持ちを知らずそれを聞いたロアは何故か、にやりと笑う。

「そうか、萬が一そっちの気がある可能を考えたがわらわの取り越し苦労じゃった様じゃな」

わっ分からない、ロアの言葉の意味が全くもって分からない、萬が一ってなんだ? 取り越し苦労? 何の事を言っている?

「ふふふ。この姿は何かと窮屈じゃからな、真の姿に戻るとするかの」

「おい、さっきから何を……」

言っている! と言おうとした時だ、急にロアが俺を押し倒す! それもすごい力でだ、とても子供の力とは思えない。

ガツンっと後頭部を床にぶつけ悲鳴を上げ、ぐわんっと景が歪む、痛いの気持ち悪いのとが同時に襲う。

「シルク、わらわの夫になってくれないか?」

意識がもうろうとする中、大人のグラマラスなお姉さんの聲が聞こえた、あれ? ロアと俺以外に人なんていたか? その大人の人はなんか、エロいじの聲だ。

いやいや、なに考えてるんだ俺は! あ、しずつだけど景がハッキリ見えてきたぞ、確実にロアが俺の腹の上に座ってる。

ん? いや待て……おかしい、おかしいぞ!

「これこれ。折角妻になる予定のがそなたに告白したのじゃ、何か言わぬか!」

ぼんやりとだが、ロア?が頬を赤くしているのが見えた。

いや、本當に目の前にいる奴はロアなのか? 俺の目の前にいるじゃない、ぼんっきゅっぼんっのお姉さんだ、紫の艶のある長い髪、しい褐、純白の服の上に薄いベールを纏った服裝、ついでにヘソだし、すらっとした長い手足に細い指先、明らかに別人に見える。

だが著ている服裝やに付けた金の裝飾品はロアのだ。

あと信じられないか事に、著ている服がと共に大きくなっている、いっ一目の前で何が起きてるんだ?

「そうか、わらわのこの姿に驚いておるんじゃな?」

ロアらしき人は俺の上半を持ち上げ、自分のふくよかなに俺の顔を押し付ける、うわっ、すっごいらかい……ってアホか! ラッキースケベに喜んでる場合じゃない!

「はっ離せ!」

「あんっ、暴れるでない。あっ、もしや興しておるのかえ? だから暴れるのかえ?」

くすくすと悪戯っ子の様に笑うロアらしき人、なっ何だこのエロい雰囲気は!? だっ駄目だ、この人の側にいると自分がおかしくなる!

「興してない! 離れろっ、と言うかお前は誰だ!」

兎に角、何とかしてこの場を離れる! すると、ぷくっと頬を不満げに膨らます謎の人

「姿が変わっているから仕方ないか、では改めて自己紹介しよう! わらわはロア! 魔界の王にして絶対なる強者なり!」

むんっとを張る彼が、ぶるんと揺れく、何かどきっとしてしまった。

から立派な大人になってしまったロア、どうしてこうなった? いやちょっと待て、こいつ今、魔王って言わなかった? まてまて、そんな事はない、きっと聞き間違いだ、魔王がこんな所に來る筈無いだろう。

「何じゃその呆けた顔は?」

「いや、だって」

突然々有りすぎてパニックだ、俺は表に出にくいが心でが溢れ出てくるんだ、だから今はどきどきが止まらない狀態だ。

そんな俺に構わずを押し付けるロアは一度離れる。

「まぁ人間の目から見れば余りにも奇っ怪過ぎて驚くじゃろう」

うんうん、と首を何度も縦に降り腕組みしている、あの、そろそろ降りてくれないか? と、俺が口にしようとしたその時だ。

「ここは強行手段を取らせて貰おう!」

「っ、おっおま、なにを!」

突然視界が真っ暗になった、それはロアの両手が俺の顔を覆ったからだ、引き剝がそうとしたが急激に眠くなる、何故このタイミングで? と思った時……俺は完全に意識を失う。

「くふっくふふふ。これで第1の計畫は功じゃな。さぁシルクよ、これからわらわと甘い甘い生活が始まるぞっ、覚悟せい!」

ロアの言葉は俺には聞こえない。

と言うか喋っているのすら分からない、ただぐっすり眠っているのだ、こんなに深い眠りは久々だ、起きたらさぞ気分が良いだろう。

と、そんな事を考えてた時期が俺にもありました、まさか起きたらあんな事が起こるとは…実際に験する事になるとは思わなかった、語で定番?の『拐』と言う出來事を……。 

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