《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》7

俺は自分の姿をじっくりと見る、ははっなんでこうなったんだろうな……。

「なぁ……変じゃないか?」

「いえ、そんな事はありません、凄く似合ってますよ」

ヴァームに強制的に著替えさせれたメイド服は、白くてスカートはし短くてふりふりがついてる、その下にはパンツも履いている。

いや正しくは履かされたのだ、のパンツをな! その時トランクスをがされそうになったんだが何とかそれは死守した、だが何だろうなこの敗北は……大きくため息をつく俺、俺の心は傷心しまくっている、ロアといいヴァームといい會って數日の奴等に神的なダメージを蓄積されつつある、ストレスでぶっ倒れるのは時間の問題かも知れない……。

「うふふふ、はい笑って下さい」

項垂れる俺を他所に満面の笑み、ポニーテールを揺らしながらパシャパシャと寫真を撮るヴァーム…… そのカメラ何処から出てきたんだよ!

「恥ずかしがってないで笑って下さいっ、スカートを握ってちゃ駄目です! ピースして下さいピース!」

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「やかましいっ! 話し掛けるなっ! ピースなんて絶対にする訳ないだろ!」

あのカメラをぶっ壊したい……くそっ、幾ら外に出られるからと言ってこの姿は嫌すぎる、男としての威厳が無いじゃないか!

「……あ」

ん、何だ? ヴァームが何かを見つめてるぞ? 目線から察するに……俺のバンダナか? 緑の何の変鉄も無いただのバンダナなんだが、何か気になったのか?

「わたくしとした事がミスを犯しました」

「俺にの下著を履かせた事を悔やんでるのなら俺のトランクスを返せ」

「違います! 重大なミスなんです……」

いや違わない、それ以外にミスなんて無いだろうと言うかかなり深刻な顔をしている……うん、確実に変な事を言って來るだろう、俺は後退りしながら構える。

「そのバンダナが問題なんですよ」

……は? 俺のバンダナが問題だと? 構えてたのに気にする程じゃ無かったな、しかしバンダナが変とはどう言う事か分からないな?

「バンダナの何処に問題があるんだ?」

「いい質問ですっ、説明しますね!」

うわっ、やっちまった…長話の予がする、面倒くさいなぁ……。

「むっ、嫌そうな顔ですね? 聞きたくないんですか?」

じーっと睨むヴァーム、此処で聞きたくない等と言えばきっと説教タイムが始まるのだろう……仕方ない聞いてやるか、おっと……その時に嫌な顔をしないように気を付けないとな……何をされるか分かったもんじゃない。

「いや、聞きたいぞ! 是非聞かせてくれ」

「何かふに落ちませんが…良いでしょう、聞かせてあげます」

やれやれと言いたげに両腕を広げるヴァーム、やれやれと言いたいのは俺の方だと言うのに……こいつも基本人の言う事を聞かないな、主人が主人なら従者も従者か……。

「簡潔に言いますね……個人的にカチューシャの方がシルクさんには似合うと思うんです!」

「はぁ? そんなの別に問題何でもないです」

こっ言葉には気を付けなければ……一瞬とてつもない殺気をじた。

ヴァームは一旦咳払いをしてから再び話始める。

「確かにバンダナをするメイドはいます、素晴らしいと思います! ですが、是非ともこのカチューシャをつけて下さい! 今なら金髪ツインテウィッグもつけますから!」

「はぁっ!? 何でだよ!」

「個人的な好みです!」

するとヴァームは元から、カチューシャと金髪ツインテールウィッグを元から取り出す、そしてその2つを見せつけて來る、ぐっ……これをつけてしまったと間違われてしまうっ、いっいや……いつも間違われてるから今更気にする必要は……って、何を考えるんだ俺は!

「駄目だ! 絶対に嫌だ!」

「え? もうつけましたけど?」

……は? あっ、頭にウィッグとカチューシャがつけられてる! いっいつの間に! ヴァームは俺のバンダナをにしまう。

「はい、鏡です」

ヴァームは奧にあった大きなキャスター付きの鏡を俺の方に持ってくる、そして鏡の中の俺を見る。

「………もう別人だよな、これ」

「うふふふ…良いですねぇ、最高ですねぇ」

パシャパシャと何時の間にか寫真を撮るヴァーム、鏡には可らしいツインテールの上にメイドがするカチューシャをつけたメイド服を著た俺がいた…くっくそぅ、自分で似合ってると思ってしまうのが腹立つ!

「さぁ、シルクさん! そのまま回転して下さいっ、スカートを靡かせて下さい!」

「阿呆か! そんな事したらパンツが見えてしまうだろうが!」

「いえ、その點は大丈夫です、ぎりぎり見えない様に々と工夫しました、個人的にメイドはパンツが見えない方が萌えます」

「お前の好みは聞いてない……」

だっ駄目だ、これ以上何を言っても無駄だ、あっそうだ…突っ込み忘れた事があったな。

「なぁ……言わせて貰って良いか?」

「はい? どうぞご自由に」

俺はすぅ…と息を吸い込み勢い良く口を開く。

「何て所からを出してるんだ! お前の、どんな構造してるんだよ! あと俺のバンダナをそんな所にれるんじゃ無い!」

「うふふふ、これもメイドの嗜たしなみですよ」

「そんなのあってたまるか! っん……まさか、俺のトランクスも……」

「はい、安心してください、ちゃんとにしまってあります」

「安心出來るかぁぁぁ!」

ぐっ、いっ痛い、胃が痛い……このまま付き合ってたら死んでしまいそうだ。

「では、行きましょう」

「……いや、良く今の流れで話し変えられたな?」

「これもメイドの嗜みですから」

「いや、そんな嗜み……何でもない」

やめよう……言うだけ無駄だ、ここは素直にヴァームの話しを聞こう。

「で? どこに行くんだ?」

確か商談に行くんだよな? 本當は行きたくないけど、外に出られるからな……仕方なく付き合うだけだ、隙を見て逃げ出してやる!

「近くの山です」

「そうか……」

まぁ、それを聞いてもその山が何と言う山なのか分からないけどな……と考えた時だ、しゅんっと風を切る音が聞こえた……強い風が俺に向かって吹いてくる。

ん……ちょっと待て? 可笑しいだろ……この部屋に窓なんて無かった筈だ、風なんて吹く筈がない……此処で俺はやっと気付いた、前にいた筈のヴァームは俺の背後にいて指先を首元に當てて來ていた、なっこっこれは殺気? ……なっ何だよ、も凍る冷たい気迫が俺の背中に當たる、俺は恐怖でが小刻みに震えた。

「1つ言っておきますね……萬が一、逃げる様な行を取った瞬間貴方に一生メイド服がげない呪いをかけます」

なっなにぃぃ! なんだその恐ろしい呪いは! 低い聲音に恐れをじさせるヴァームの殺気に似た何か……俺は恐怖をじる、いっ嫌だ……これが一生げないだと!?

「わっ分かってる……そんな事、1㎜も考えて無いから安心しろ」

「そうですか……安心しました」

俺の言葉を聞いたヴァームはにこーっと笑いそのまま手を繋いでくる。

「では、行きましょうっ」

「おっおい! 手は繋がなくて良いだろ」

「うふふふ……萬が一を考えてです、あっ、お姫様抱っこが良いんですか?」

「手を繋ぐ方が良い! って…うわっ引っ張るなぁぁ!」

しゅたたたたー、風を切る様に廊下を走るヴァームに強引に引っ張られる俺、うっ腕が……腕が千切れるぅぅっ! はっ速いっはやっ速すぎる。

「この廊下は時速50キロで走らないと迷い続けると言う魔法を掛けてるんです、振り落とされないで下さいね」

「なんだその微妙な魔法は! 誰がそんな魔法掛けたんだよ!」

「ロア様です」

うん、聞くまでも無かったな……そうか、だからあの時前に進んだ気がしなかったのか……そう考えるとヴァームに會ったのは不幸中の幸いなのか? いや、間違いなく不幸中の大不幸だ。

「必死に手を握って泣きそうな顔をしてますね……あぁっその服裝と表が似合いすぎて私は倒れてしまいそうです」

「うるさい! し黙ってろ! あっそれと今倒れるなよ?」

「うふふふ、分かっていますよ」

「ぐっくそ……だったら何とかしろ!」

恍惚な笑みを浮かべてるヴァームにぶっ、これはしっかり摑まってないと本當に振り落とされて頭を打って死んでしまう! ん? ヴァームが不適に笑ってるぞ……なっ何だろうこの寒気は……。

「では何とかしますね…」

するとヴァームは俺の膝裏を持ち上げる、こっこの制は……。

「結局、お姫様抱っこかぁぁぁっ! は助かったけど心は全く助かって無いぞぉっ!」

心からのびもヴァームの「うふふふ…」と言う笑い聲でスルーされた、あぁぁ全に疲労じる……もう、マジで勘弁してくれ。

「さぁ、張り切って行きましょう!」

「ごめん、全然張り切れないんだけど見て分かるかな?」

「はい、分かりますよ、嫌よ嫌よも好きのと言うですよね?」

「違うわぁぁぁぁっ!!」

俺のその魂の一言は虛しく響き渡ったのであった。

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