《どうやら魔王は俺と結婚したいらしい》11

さて商談が始まった訳だが……ヴァームとヘッグは俺を殘して話始める。

「俺が君達にあげられると言えば……そうだね、僕の角だね」

「そうですよね、ヘッグの角は定期的に生え変わりますから……取れた角は毒素が抜けて薬効分がありましたよね?」

「その通り、エルフの皆に重寶されているよ、あの娘達は全員薬師だからね」

先程とはうって変わって真面目な話しになってる、言葉に出て來るエルフとかは全く知らないが一応は參加するべきだろう。

「率直に聞くが……それは幾らするんだ?」

「はっはっはっ、待ちたまえ……まだ売れるはあるんだ。」

「そうか、それは何だ?」

「シルク君……周りを見てごらん」

はぁ? 周りは木だけだろ…対して何も無い筈だ、見ても仕方無いが良く見てみよう……ヘッグの言いが何処か怪しげだったからな、俺は目をこらして1つの木を見つめた……すると、ある事に気が付いた。

「あっあの木……変な木の実が生ってる」

「気付いたみたいだね」

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何故か誇らしげのヘッグ、それよりもあの木の実だ、黃と赤の縞縞の木の実だなんて聞いた事が無い。

「説明してもいいかな?」

「あっあぁ……と言うか近いぞ」

離れろっ、どんっと肘で叩く……それにじないヘッグは説明を始める。

「簡単に言うと、俺が木を食べると木は腐ってしまうんだ、それだと山に緑が無くなるだろ? それじゃ駄目だと思ってね、人間界には存在しない魔界の種を植えたのさ、その黃と赤の木の実もその一種だね」

「人間界に妙なを植えるな! 一応聞くが、どういう木の実なんだよ?」

「これかい? とても味な木の実だね、ミノタウルスのの味がするよ」

「いや、ミノタウルスって何だよ!」

「魔界の家畜ですよ、とても獰猛どうもうな牛です」

ヴァームがきちんと説明してくれる、かっ家畜か……魔界にも家畜ってあるんだな、ってそんな事はどうでも良いんだよ!

「人間の俺からしてみれば知らない食べで恐ろしいんだが……」

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「ならば食して見ると良い」

ぱちんっと指を鳴らすとあの木の実がヘッグの手元までやって來る。

「そのままかぶり付きたまえ」

差し出される木の実……知らないを食べるのは勇気がいる……俺はごくりっと唾を飲み込む、前にはヘッグ、橫で何故かカメラを構えるヴァーム……なんだこれ? 今俺は何をやらせれてるんだ?

「なぁ、どうしても食べなきゃ駄目か?」

「未知のがあったら験しておくべきだよ? それが商談にも繋がるんだから……」

ぐぐぐ……もっともらしい事を言われてしまった、なっなら食べようじゃないか、不味かったら吐き出せば良いんだ、ミノタウルスが何なのか知らない味だが……えぇいっ何とかなるさ! 俺は意を決してその木の実にかぶり付く、シャクッーー食べてみると食は林檎に近い、だが味は。

「……!?」

燻製されただ! 只の燻製の味ではない、幾つものハーブや果で下味をつけられた想を言うならば……旨いっ、咀嚼する度に果が溢れ出てくる、大袈裟だが無限に湧いて來るんじゃないか? そう思う位に口の中一杯に果で溢れた、こんなにもガツンとした果は始めてだ、しっしかも後味が甘い! これは味わった事の無い甘さだ、俺が言えるのはくどくなく程よい甘さ……俺はあまりの味しさに無意識に笑顔になっていた。

「キタァァァっー!!」

隣でヴァームがびながらカメラのシャッターを切りまくる。

「素晴らしき無垢な笑顔! あんなにツンだったシルク君の表がとろけましたっ! 非常に素晴らしいっ!」

ヴァームとヘッグが何か言ってるが今は無視だ、この木の実を堪能たんのうするとしよう、見た目で判斷してはいけなかった……非常に旨い木の実だった、あまりの旨さに俺はその木の実を完食、殘ったのは白い種のみだ。

「旨かった……悪かったな、々言って」

「あぁ、気にしないでくれたまえ……寧ろこちらが味しいを味わってしまったよ、あっ他にも木の実があるんだ、それも是非とも買ってしい」

「そうか……」

ヘッグの味しいが何なのか知らないが……まぁ、気にしないさ。

ヘッグは再び指を鳴らすと、俺の近くに角と多種多様の木の実が沢山現れた、木の実の中には先程の木の実もある。

「値段は張るが売れるのは間違い無しさ」

「……あっ、そう言えば俺は金を持って無いぞ?」

此処で大事な事に気が付く、金がなければ商談は立しないじゃないか……どっどうする? 俺が困っていた時だ、妖しく微笑みながらヴァームが俺の肩に手を置く……まさか金を持っているのか? と思った時だ、ヴァームが元から1本のボトルを取り出しヘッグと一緒に遠くへ行ってしまう。

「ヘッグ、このボトルでどうでしょう」

「おいおい、冗談だろ? 何もってないボトルなんて1Gもしないぞ」

……何だろう? あのボトルには見覚えがある、するとヴァームはヘッグの耳元で何かを囁いた。

「シルクさんが口をつけたボトルだとしたら?」

「なっなにっ!?」

ん? 何だか知らないが……急にヘッグが驚いたな、ここからじゃ何も聞こえない……次にヴァームは俺に隠す様に何かをヘッグに見せている。

「私が隠し撮りした際ぞいシルクさんの寫真集も付けます」

何か言った様だが……はて、何と言ったんだ? だが、がくがくーーとヘッグが震えていて平常心を失っているのを見ると凄い話を繰り出したのだろう。

「はっはははは……ただのボトルが値段を付けられない程に高価になってしまった訳か……良いだろう、持って行くと良い!」

喋りながら近付いてくるヘッグ、そして俺の肩をとんとんっと叩きにっーーと笑ってくる、何が何だか分からないが商談は上手くいったらしい……しかしどこかふに落ちないのは何故だろうか?

 『シルク様、落ちないで下さいね!』

「わっ分かってるっ」

さて商談が無事? に終わり店に出す商品を手にれた俺とヴァーム、だが余りにも大漁な為下山するのが困難になった、そこでヴァームがドラゴン化して下山する事になった、空中を悠々と飛ぶヴァーム……俺はゴツゴツした背中に必死にしがみついて落ちない様にする、くっ……風圧が凄すぎるっ! バサッバサッーーと羽音がちょっと煩い! あと無茶苦茶恐いっ!

『さて、城に著いたらロア様に報告しなければいけませんね』

「……あぁ」

そうだ……商談が上手く進んで忘れていたが狀況は全く変わっていない、あの迷極まりない奴の所に戻らないといけないんだった。

『あの、シルクさん?』

「ん、なんだ?」

間を開けて話し出すヴァーム……何だ? 何時に無くがましたぞ?

『迷なのは分かっています、不服なのは重々承知です、しかしロア様は貴方をしています、ですからロア様を良く見てあげて下さい』

「……」

俺はヴァームから出た真剣な言葉に何も答える事が出來なかった、分かってるんだ……ロアが俺の事が好きで無茶苦茶な事をしてくる、それは分かっているんだが正直言えば迷だ。

『あっ、シルクさん! もう著きますよ』

話を変えるかの様にヴァームは何時もの聲に戻った、見てしい……か、そうだよな……あんなにも俺を好きでいてくれるんだ、無視し続けるのは失禮かもしれない……直ぐには無理かも知れないがしずつ見てやるか……だがロアには悪いがいつかはハッキリと言わないと……俺には好きな人がいるってな、ヴァームの言葉に「あぁ…」と一言で答え俺とヴァームは帰路に著くのであった。

場所と時はうって変わってシルクがいた街に戻る、今は晝時街中では人々が働いている時だ、だが1人だけ違った。

「あむあむ……おかしい……むしゃむしゃ……」

シルクが拐されて誰もいない筈の家に黒髪ポニーテールのが1人、その正はアヤネ・ブレイブであった。

「あれから3日…シルクが帰って來ない……もぐもぐ……チーズ旨い」

シリアスな事を言いつつ食べてる想を言う、因みにこのチーズ、アヤネが戸棚にあったのを見つけ勝手に食べている、これを他人が見たら間違いなく「ナニコレ?」っと言うに違いないだろう。

「ごくりっ……ふむ」

腰にさした刀のツバをりながら考える、もしかしたら何らかの事件に巻き込まれた? シルクは自分で商品を集めて店を開き商いをしている、街を離れるのは遅くても1日、3日も街を離れる事は異常なのだ。

「私が計畫した『よし一緒に住もうか作戦』を実行しようとしたらシルクがいなかった、もう3日も帰ってこない、凄く心配……」

えと…その計畫って何だろう? そんな疑問が浮かぶ中、アヤネは心配そうに目を細める、そして扉へと駆け寄るアヤネ。

「怪我して帰れなくなってるかも知れない、向かえに行かなくちゃ」

扉を開け勢い良く駆け出す! 低い聲音で意を決するアヤネ、シルクを探す為街を去る、に熱い想いをめながら。

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