さあやってまいりました文化祭。一日目は言う事無し。ただ寫真撮られて――子はミーハー子に、男子は面白半分又はガチのゲイに。私は來んなオーラを佐藤くんと見せつけてやった――予想以上に売り上げがびて品切れになって急いで次の分を発注したり。

今のところうちは出しの中で二位らしい。凄い凄い。メンタルはやられてるけどね。

「皆お疲れ様。明日恥心に勝って一位を目指そう」

「「「お――！！」」」

おー……あ、そうだ。私の裝は執事さん。無表でまこちゃんと華ちゃんの間の子だからまあ端正な顔立ちはしてるのでクラスの子から

「死神のくせに何でイケメンなのよ」

「死神じゃなくてでも無かったら……うぐぅぅぅ！」

死神っていうかね。生まれつきなの。仕方ないでしょ。ん？ 何月海……

「ちょっと」

「な、何よしにが……尾！」

「……君みたいな人な人を他の野郎に見せたくない」

その子は思いっきり鼻を出して急搬送。保健室にね。てかこれキザ野郎が『星夜空』で真理を口説いた言葉。まあ親友を前にして見事玉砕されたんだけどね。はっ、ざまあ。

あ、それはさておきこれは月海がニヤニヤしながら何か口説けと言われたから咄嗟に思いついた言葉ね。

「さあさあ生徒さん。今なら無料でイケメン凜音の生ボイスが聞けますよ！」

クラスメイトはしたじろいだ後、私が風柳の指示通りに座ってし足を――を？――開いて流し目を送ってみたら我先にと寄ってきた。

で、それを麗子姉さんに言うと大笑。「酒のつまみに出來るわ」とかほざいてた。勿論三家のには効きませんぜ。

そして待ちに待った（？）二日目。一般公開なのでチケットさえ持っていればれる。家族はいらないけど神宮寺さんは必要。友達？ いないっつってんだろーが。

皆が來るのは午後。神宮寺さんがお仕事終わりにって話し合ったら私達のシフトど真ん中。月海だな。これやったの絶対月海だな。

余談を言うと私のこのイケメン――なのか？――顔は生徒のお母さんだけに留まらず他校の生徒や験のために見學に來ている方々までもを釘付けに。

頼む離れてくれ。このまんまじゃばあさんになっても姉さん達にからかわれる。

そして神は無にも何だかよく分からないハーレム狀態の中で家族を連れてきてしまった。

「あっはっはっは！ ウケる！ あの凜音がイケメン扱いとか……待ちけにして大學で知らせるわ！！」

「んなことしたら殺す。ねえ何で華ちゃんとかもいんの？」

「仲間外れは嫌だから」

「そうよ音。私達だってからかいたい……じゃなくて妹の大事な高校生活を見てみたいのよ」

「黙れオネエ」

「オネエじゃないから！ 月海が著せてくれただけだから！」

「いや、お前はオネエだ真」

言い忘れてたけどまこちゃんは何故か裝癖があって吉宗兄さんとデートしてる。心底嫌そうだけどね兄さんは。でもこれがまた似合ってんだわ。

私達もしかして別逆にされたんじゃない？ って今では思うぐらい。

「とりあえず食ったら出てけ」

「凜音ちゃんストレス溜まり過ぎて軽くメンタルやられちゃってるわねぇ」

「凜音。食ったらって言うんだったら中にらせて？ 後その黒いオーラをどうにかして」

「久しぶりだねこんなに表してるの。こういう時って六條家より怖くなる前兆じゃない？」

好き勝手言ってくれるね平和主義を名乗る平和破壊者。ああここは教室前の廊下です。お客さんが並んでて彼らはもうしかかりそうです。

「かーえーれ。かーえーれ」

「心の聲をぶちまけない」

「つか職場に戻れや妹」

風柳と月海が來ました。え？ 今佐藤くんともう一個の班――八人制で行っております――四人のみ？ あ、やべ恨み買う。

「風柳も月海もよくお似合いで」

「そりゃあ私が裝擔當ですから～？ どんないかつい人でも華麗なの子にしてみせますわ～。というわけで神宮寺さんカモン！」

「え？」

今まで空気になってた神宮寺さんに火のが飛び散る。凄いよ。桃李兄さん並の空気だったよ。

「かっわい～の子にしてあげるからカモン。そして男にチヤホヤされるが良いさ。リア充が……」

「君達ストレス抱えてるんだね」

ごめんよ神宮寺さん。學生は學生なりに頑張ってんだわ。

「じゃあそろそろ戻ります。恨み買ったら私んな意味でめちゃくちゃにされそうなので」

「されちゃえ～貞奪われてきちゃえ～」

「死ね」

麗子姉さんにトレイをぶん投げる。見事にキャッチアンドリリース。だからってバレーボール形式でやんないでくれ。キャッチが大変だわ。

「なあ尾」

「何？」

「男三人のうちどれがどれだ？」

「ごめん。五人いるんだわ。コスプレ染みた人が私の兄、それに引っ付かれてるのが吉宗兄さん、のほほんと一番年長が正宗兄さん、一番まともなのが神宮寺さん。後空気に溶け込んでたけど影が薄いのが桃李兄さん」

「……とりあえず神宮寺さんがまともってことは覚えとく」

出來れば吉宗兄さんも覚えといてあげて。あの人がクールになったのあのキャラが濃すぎる末っ子に産まれたからもあるから。

順番回ってくんのはや！ じゃない、皆あの男オーラに負けたのか。だよね。皆悪くて中の上顔だもんね。分かるよその気持ち。え？ お前もそのうちの一人？ まっさか～……の私はそうじゃないんだよ。男だからそうなってんだよ。

「神宮寺さんに裝させるまでここから立ち去らない！！」

「焼きそばぶっかけてやろーか」

「何で喫茶で屋臺のもの出してんの？」

仕方ないでしょ食べたいもの提案したら唐揚げとかたこ焼きとか居酒屋喫茶になったんだよ。

「凜音ちゃんお酒はぁ？」

「あると思うなら一旦警察行きな子姉さん」

それか神科に行きな。神宮寺さんはもう相手しなくて良いからね……

「吉宗ちゃ～ん。まこ、お腹空いちゃった～あーんして♡」

「凜音、凜華。こいつどうにかし……」

「「無理」」

即答。

「働けっつってんだろーが凜音――！！」

そんなパニックが起こりましてシフトが終わった後は早々に終わるまで出にされました。その間私達は別行することに。最初からそうしてくれよ鬼畜兄弟ども。

何の気を利かせてるのか私は神宮寺さんと二人きりで回ることに。吉宗兄さん後で塩送ってあげる。

「……何か慌ただしいじだったね」

「面目ない。あの兄弟がいなければもっと大人しいです」

私は裝のまんまなので端から見ればイケメン二人が廊下を歩いていることになる。手なんて繋いだらやばい噂が流れるわ。

「凜音さん。意外と男裝似合うんだね」

「……褒め言葉？」

「一応？」

疑問形？

「疲れましたね。神宮寺さん行きたい所は？」

「特に無いけど。君は……無いよね」

「ご名答。ではこちらに」

神宮寺さんをある場所へ導する。

ちゅ。ちゅく、じゅる……ちゅううう！

「……っふぅ。あむ、はあ……っん！」

ここは最上階――五階――の端っこ。教科準備室？ で普段もあんまり使われてない。なんてったって人が五人れるかも分からない程の……何でそんなの作った。不順異遊を促してんのか？ 実際進行形でやっておるが。

喧騒が離れ、とにかく靜か。昨年は出しも選で出來なくて暇だったからここで一日中本を読んでた。

「凜音。苦しくない？」

「大丈夫……ですっ」

激しいキスで若干腰が震えてるけどまあそれだけだし。神宮寺さんはこの頃二人きりの時は私を『凜音』と呼ぶ。私も神宮寺さんを『さん』と呼ぶ。だからこれからはさんと呼ばせてもらおう。その方が作者も楽ゲフンゲフン！！

さんは嫌いだけど思春期の頃にそういう験が無かったせいで知らず知らずのに求不満なになったっぽい。あくまで“っぽい”だけど。

「今何時くらいだろう。そろそろ戻らないと心配するかな？」

「メールで『先に皆帰ってるから時間ギリギリまでイチャついてろ。そしてリア充ぜろ』と月海から屆きました」

「申し訳ない」

赤面しながら私を足の間に挾む。五時に終わるけど四時三十分からは片付けも始めてしまう。今は四時だ。

「もうししますか？」

「……じゃあ」

さんの舌が容赦なく私の口腔を舐め盡くす。し逃げては追いかけられ絡められ吸われる。

下半が何だかひどく疼く。私はそれをさんに伝えてみる。口頭じゃないよ。さんの手持ち無沙汰の手をその疼いてる部分にあてがってるの。ビッチって言わないでね。痛くなるまで我慢してたの。

「んっ……んん！ んぅぅぅぅ！！」

Gスポット？ 的なものを素早く見つけられ押される。ビクビクして仕方ない。

「ん、ん、ん！ ひょお、りゅしゃ……」

キスのせいで舌が回んない。挿もどんどん速くなっていく。あ、やばい。そろそろ限界……っ！

「――――っ！！」

目の前がスパークする。さんの指を否応なく締め付けてるのが分かる。口を放されぎながら下を見るとまああられも無い姿に。男裝ってことはズボンだからパンツと一緒にげて大事な部分は丸見え……何からしたみたい。床にがあるしそれを自分が出したものと思いたく無いんだけど。

てかさん見ないで。流石に恥ずかしさもあるから。

「気持ちよかった？」

「……あい」

呂律が回りません！ そんな蒸気したっぽい顔でこっち見ないでください。

「さんには何も奉仕してませんけど……十分で出來るかな？」

「しなくていいよ。我慢出來なくなる」

再度軽くキスしてからさんは帰り支度を始める。

私はとにかく腰を落ち著ける。ガクガクしてるから。こんな中で行ったら月海と風柳にはバレる。能面顔でもバレる。

「本當は君が落ち著くまでと言いたいんだけど生憎無理だね。それじゃあ凜音。また今度」

「はい。お気を付けて」

さてと。私も片付けに行きますか。その前に。

くちゅ……。

名殘が殘ってる中は指をしめる。何か指以上のものがしいな。

そう思う自分が何故か無に怖くなった。