《引きこもり姫の事~?そんなことより読書させてください!~》蟲から姫へ
もう葉桜の季節か。まだ四月も中旬だってのに早いもんだね。
「凜音。何一人で黃昏てんのよ」
「黃昏れるって夕日の時に言うんじゃないの?」
「知らん」
結局あの後王様は東京へ逃げるように帰っていった。勿論さんとの婚約も破棄――というより元からされてなかったらしいけど。
でもそれを使っちゃったから私が懲らしめてやったのは神宮寺家にバレてし怒られた。ソーリー。
そして今日は足も安定してきたから久しぶりにさんの家へ。何故か月海も一緒に。
「何よ。折角手伝ってやったのにその顔は」
「顔?」
「聲」
「あ、はい」
最終回だから私は表をかせるようになった。という訳にも行かず、未だピクリともかず。
はあ、これじゃまたがされて頬が筋痛になるんだわきっと。
「凜音、月海さん。お茶いれたよ」
「あ、どうも。凜音、行こう」
「うん。ごめんもうちょいここにいる」
「あっそ。早く來ないとお菓子私が食べるからね」
「はいはい」
さんと月海が部屋にる音が聞こえる。
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それにしても大きな桜だな。桜ってゾンビが眠ってるんだよね。今度琴子さんに頼んで掘り起こさせてもらおっかな。いや、大丈夫。冗談です。
それにしても私、この一年で大分変わった気がする。
んなことに関心を持つようになったし誰かの為にをさらけ出すことになったし足は杖付きじゃないと歩けなくなったし何より婚約者できたし。
「波萬丈ってこういうこと言うんだろうなきっと」
昔は本以外にもしだけ興味があって、それでも表がかないから問題児って言われるとすぐにお母さんに泣きついていた。
まあそのせいであんなに兄さん姉さんがシスコンになったんだろうけど。
『ねえ凜音。私ね、本が大好きなの。読んだ中で一番好きな本の主人公、鈴の音と書いて鈴りん音ね。彼はげられても揶揄されても挫けず仲間と幸せになったわ。私はそんな風に育ってしくてあなたに凜音と名付けたの。だから負けないで。あなたにはいつだってする家族がいるわ』
お母さん。今思ったんだけどげるとか揶揄とか六歳の私には理解できない言葉使うんじゃないよ。
「する家族、か」
兄弟だけだと思ってた。私を理解して揶揄しないのは彼らだけだと。いたよお母さん。私のすぐ近くにいたよ。
本の蟲だった私を絵本のお姫様にしてくれた人が。
結婚したらとりあえず掃除と洗濯くらいはできるようにしよう。お見合いであんなこと言ったけどそれは失禮だし。
後は子どもとか? 子育てはしてみたいな。男の子? うーんそれも良いけどスポーツ年になってもちょっと困るな。微笑ましいけど。あ、の子もなる子はなるわ。
こんなに大きなお屋敷なんだから五六人産んでも平気っぽい。私が限界だけど。
家族皆が結婚して子どもが産まれたらまた十人以上になんだろうな。三家の十人兄弟どころじゃなくなるね。
「凜音。何をそんなに黃昏ているの?」
「さんまで言う」
「ん? それよりお茶冷めちゃうから早くっておいで」
「はい」
この人との子どもか。幸せそうな家庭が築き上げられそうだな。
離婚なんかせず、おばあちゃんになっても幸せな人生。
「凜音?」
「…………ふふ」
京都の一角にある住宅街に三家、仲の良い兄弟姉妹がいた。
その三家には合わせて十人の子どもがいて、上は二十二、下は十六。その中で一人、他とは異なったがいた。
彼は三家の問題児と言われ、表をかさない異端児とげられた。
本にしか興味の無いはある日、一人の男と出會う。
は本以外の楽しさを見つけ、家族のというものを彼を通じて理解した。
笑顔を一度も浮かべたことのない彼を男はいつまでも優しく抱きとめた。
勵まし勵まされ、二人は支えあって生きていく。
その後に二人は子どもに恵まれた。
子どもが出來るとの表はより人間味を帯びて、がよく出るようになった。
彼の母も同じ障害の持ち主だったが子どもが出來てから治ったと言っていたから自分もそうなのだろうとは言う。
兄弟の、家族への、夫へのを噛み締めながら引きこもっていた蟲のは王子様によってお姫様となり、末永く幸せに暮らすのだった。
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8 151後は野となれご令嬢!〜悪役令嬢である妹が婚約破棄されたとばっちりを受けて我が家が沒落したので、わたしは森でサバイバルすることにしました。〜
「すまん、我が家は沒落することになった」 父の衝撃的ひと言から、突然始まるサバイバル。 伯爵家の長女ヴェロニカの人生は順風満帆そのもの。大好きな婚約者もいて將來の幸せも約束された完璧なご令嬢だ。ただ一つの欠點、おかしな妹がいることを除けば……。 妹は小さい頃から自分を前世でプレイしていた乙女ゲームの悪役令嬢であるとの妄想に囚われていた。まるで本気にしていなかった家族であるが、ある日妹の婚約破棄をきっかけに沒落の道を進み始める。 そのとばっちりでヴェロニカも兵士たちに追われることになり、屋敷を出て安全な場所まで逃げようとしたところで、山中で追っ手の兵士に襲われてしまった。あわや慘殺、となるところを偶然通りかかった脫走兵を名乗る男、ロスに助けられる。 追っ手から逃げる中、互いに惹かれあっていく二人だが、ロスにはヴェロニカを愛してはいけない秘密があった。 道中は敵だらけ、生き延びる道はたった一つ。 森の中でサバイバル! 食料は現地調達……! 襲いくる大自然と敵の兵士たちから逃れながらも生き延び続ける! 信じられるのは、銃と己の強い心だけ! ロスから生き抜く術を全て學びとったヴェロニカは最強のサバイバル令嬢となっていく。やがて陰謀に気がついたヴェロニカは、ゲームのシナリオをぶっ壊し運命に逆らい、計略を暴き、失われたもの全てを取り戻すことを決意した。 片手には獲物を、片手には銃を持ち、撃って撃って擊ちまくる白煙漂う物語。 ※この物語を書く前に短編を書きました。相互に若干のネタバレを含みます。またいただいた感想にもネタバレがあるので読まれる際はご注意ください。 ※続編を別作品として投稿しておりましたが、本作品に合流させました。內容としては同じものになります。
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