《double personality》episode17

「...ん?」

気が付いた時には、ベッドに寢転がり天井を見上げていた。

自分で學校からここまで來たはずは無い。記憶が飛んでいるとはいえ、しくらいなら覚えている。

*****

『__冬李、帰ろうな』

「__ん」

*****

確かそんなじでボーとしたまま自転車に乗って、學校も放ったらかしで家に向かった。

に殘る違和から、鷹城に引きずり込まれた化學室で一発やられたのは間違いない。

化學室にって、押さえ付けられて...それからの記憶がほとんどない。

全てが終わったあとか、最中か、いつ來たのかは知らないが、森塚が化學室にって來て、助けてくれたのだろう。

「それにしても何で...」

まだ発期が來る時期じゃないと油斷して抑制剤を持ち歩いていなかったが、學校で発期が來てしまった。

抑制のチョーカーは外していた訳では無い。鷹城には見えていなかったようだが、機に押さえつけられた時に止めが壊れて床に落ちてしまったのだ。

「...修理、出さなきゃ」

こぼれ落ちる涙を暴に腕で拭って、森塚に借りたままだった著をいでいく。

「これも今度返さなきゃな」

『...良いよ。今取りに來たから』

いだ服に向かって呟いた言葉に聞き慣れた聲で返事が返って來る。

「助かるけど、先ずは洗濯しないと......ん?」

『お前、細すぎ。もっと太れよ』

當たり前のように玄関前に立っていたのは森塚で、冬李のスラリとした白いをまじまじと眺めていた。

『心配だったから様子見に來た』

「......は?」

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