《double personality》episode22

『ゆーうーすーけー!!遅いっ!どんだけ私を待たせるわけ!?羊も私も寒くて淋しい部屋の中でずっと待ってたのよ?ね?羊!』

『...別に。帰って來なくてもいいよ』

大きなドアの前に立って、靜かに深呼吸をする。

重々しい気持ちのままドアノブを回すと、いつものように我儘わがままな義妹いもうとと義弟おとうとが不満そうな顔で立っていた。

『...今日は遅くなるって言っといただろ?暖爐だってあるんだから...』

『言い訳はいらないのよ。で?私たちのお守りをほっぽって、何処に行ってたの?誤魔化したってすぐバレるわよ!』

『...良いよ。兄さんが何処で何しようが興味無いから。まぁ、知らないぼろアパートにっていったのは知ってるけど』

『はぁ!?どこの誰?彼でしょ!私達がいるのに』

森塚がズンズンと詰め寄る義妹を抑えて、驚いたままソファに座った義弟を見下ろす。

『お前ら中學校は?あそこ反対方向だろ』

二人に知られたことに揺してしまう。

『...帰り道に見かけたから』

『それより誰?彼?』

『......昔の、、知り合いだよ』

知り合い。そう言った自分に唖然とした。

『あぁ!施設の友達?ならいいよ、ね?羊!』

『っっ.....!』

『..だからどうでもいいって。俺興味ないし....』

施設で育った子、親知らずの可哀想な子。辛い現実がいつまでも一緒につきまわる。

『...___じゃねぇんだよ』

『...友介、お兄ちゃん...?』

『...兄さん?』

一瞬鋭くなった森塚の顔に、室がピリピリとした雰囲気になる。

『......ごめん』

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      つづく...
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