《~大神殿で突然の婚約?!~オベリスクの元で真実のを誓います。》大いなる命の河。ハピの河川
*2*
上坂を登り切った。ティティは神殿を振り返った。
(こうして見ると、アケトアテン王國はやっぱりしい。王としてつつがなく過ごしたはずだった。幸せを貰った。でも、幸せは逃げて行ったの)
靜かに居城だった神殿を見ているティティに商品を手にしたイザークが告げた。
「神殿に戻りたいか。そうだよな」
「見ていただけ。外から見た経験なんてなかったのよ」
その後の道は、なだらかだったので、ティティは車の端っこに座らせて貰った。
イザークは思う存分ティティを一人にしてくれたので、思う存分景を見て、涙を流した。
やがて拓けた視界に、巨大な河。水の清らかな匂いがする。
宮殿暮らしのティティの眼に映る自然の威力。イザークが教えてくれた。
「大いなる命の河。ハピの河川だ。ラムセスがおまえと俺に住まいを用意した」
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