《攻略対象外だけど、好きなんです!》20 「落ちた桃」(1)
 「隼人!しいいか?」
 あれ、伏見くんだ。
「ん?どうかした?」
「果樹園の桃が落ちていてな。それがかなりの量で……。」
 そんな……。
 あんな激しい揺れだもん。當然かといえば當然だけど…。
「うーん。そればっかりは何ともできないな。」
「だよな。しもったいない気がするが……片付けるか。」
「あ、でも、あんまり傷がついていないのだけ拾っておこうか。」
「桃を集めるのにも袋が必要だな。たしか…食堂にあったはずだな。」
「あ、あの!私も手伝います。」
「そうか。なら、袋を取ってきてくれないか?」
「分かりました。取ってきます!」
 食堂についた。
 袋はたしか……ここらへんだったよね。
 し高い位置にあるけど……ジャンプすれば屆きそう。
「えいっ!」
 手に袋がれた。
 だけど……あとちょっとのところで手が屆かない。
 「これ…ですか?………はい。」
 みみみみ、緑川くんが取ってくれた!!
「緑川くん、ありがとうございます!」
「…………は。つい聲を……僕は何をやってるんだ。」
 うんうん。やっぱり何度見ても緑川くんは可いなぁ……!
「それでは、失禮します。」
「ま、待ってください!」
「何ですか?」
「一緒に上に行きませんか?きっと楽しいですよ。」
 もっと可い緑川くんを眺めていたいです!!!!
 眺めさせてください!!!!
 という願いを込めて緑川くんを見つめる。
「いやです。」
 即答……。
 の上目遣いは緑川くんには効かないということか……。
 くそーーー!!
「どうしてですか?」
「……どうでもいいじゃないですか。あなたには関係ないでしょう。」
「そんな……。」
「一部の人がおかしいだけで、ここの人は他人に無関心です。それが一番楽で、合理的だからです。萬が一が湧いたら困るでしょう。」
 それは違うよ!
 違うよ緑川くん!!
 って言いたいけど、しつこいのはダメだよね……。
 仕方ない。諦めるか……。
「もういいでしょう。はやく砂原さんのところに行ってください。」
「……わかりました。袋、ありがとうございました。」
 だからってなんでも上手くいくとは限らないよね……。うん。
 分かってたけど、ちょっと悲しい。
「袋、このくらいの大きさでよかったでしょうか?」
「いいんじゃないかな。…ところで、一階で湊を見かけなかった?」
「はい、いましたが……。どうしてそれを?」
 砂原くん、もしかしてエスパー??
「勝手な行は厳って言ったのに……。ちょっと捕まえてくるよ。」
「でも、上に行きたくない、って言っていたのでそっとしてて……」
 あーあ、行っちゃったよ……。
 パワーで駄目だったから、無理じゃないかなぁ……?
 イケメンパワーなら行けたりして。
 ……なーんちゃって。
「仕方ない。とりあえず、俺たちだけで桃を拾うか。」
 ……あ、伏見くんいたのね。
 と、いうことでー!
 果樹園に來ました!!
 よし、たくさん桃を拾うぞーー!!
 って、あれ?
 予想以上に桃が落ちてるんですけど……。
 これとかもう駄目なやつじゃん。
 …あ、これ傷ついてない!
「………っ!」 
 桃を拾おうとすると、指に何かが刺さった。
 何これ……。
 すごくヒリヒリして痛い……。
「ああ、桃の産が刺さったんだな。らかそうにみえてそうでもないから、気をつけたほうがいい。ここは俺がやる。」
「でも、伏見さんも痛いんじゃ……?」
「俺にはこれがあるから。」
 そう言って、伏見くんは手袋を見せた。
 伏見くんってそういうところちゃっかりしてるよね。
 でもなー。
 伏見くん一人に任せるのは、なんか嫌だし…。
 かといって、桃の産に気をつけて、となると……
 そーだっ!
 袋の上から桃を摑むとか?
 砂原くんの分の袋だから、砂原くんが來たら終わりだけど……。
「「…………」」
 私たち二人は、黙々と桃を拾った。
「うう……うううう……うううう……うううう……うううう」
 遠くからうめき聲が聞こえる。
「何だ、このうめき聲は。」
「二人とも、待たせたね!」
「うう……。チクリましたね…?」
 砂原くんに引きずられて緑川くんがきた。
 あ、緑川くんだったのか!
 確かにチクったけど……私、砂原くんに噓はつきたくないし。
 ごめんね、と心の中で謝る。
「この子は悪くない。まったく、連れてきたというより、捕まえてきたというじだな……。」
「たまには日に當たらないといけないからね!」
「うう……。うざい…この笑顔……。」
 砂原くんの笑顔はイケメンスマイルだから、うざくないよ!!!!!
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