《右目を無くした年ののお話》邂逅

「咲宮くんだよね?」

──え?

「やっぱりそうだ!學校と雰囲気とか全然ちがうから

一瞬わかんなかったよ!」

──學校?いや、待て待てそれ以前に

「あの…誰ですか?」

と、言うと驚いたように

「え、えぇ!あんなに話したのに!?」

──いや、學校で俺が話したことがある人…いない

會話した記憶は…

「あぁ!委員長!」

指を指しながら大聲をあげてしまう

「えぇ!なにそれ!?」

一拍間を置いて

「學校と全然雰囲気違うね」

と、笑いかけてくる

「人違いだと思います

急いでいるので失禮します」

「絶対人違いじゃ無いよね!?

さっき委員長とか言ってたもんね!?」

早々と帰ろうとすると

「んだぁ?お前さんいつも買いもしないのに

來ちゃ二時間ぐらいペラペラと喋るじゃねぇか

そんな奴が急いでるときに來るかってんだ」

店主のおじさんがいつの間にか來て

笑いながら口を挾む

──クソッ!余計なことを!

──引っ込んどけクソジジイ!

「あ、あの、もし邪魔だったら良いよ

私、奧にいるから…!」

と、気を利かせて奧へろうとする

へ手を置き

「可い孫を邪魔だと言うやつなんか

店から追い出しちまえ、なぁ春斗?」

睨みを利かせた相貌が俺を見據える

──ん?孫?このおじさんのか?

──なるほど孫か、まぁ

「あぁ、邪魔だから引っ込んでくれ」

「なぁ?ほら見ろお前が奧にいく必要は─はぁ!?」

おじさんがカウンターの奧からを乗り出して驚く

「てめぇ!うちの孫が邪魔だと!?もういっぺん

言ってみろ!追い出してやる!」

「あぁ、おじいちゃん、そんなにいたら」

ペキッと、音をたてておじさんの腰から嫌な音が

聞こえたと思ったら

「おー、痛てて春斗、肩を貸せ」

「おじいちゃん!?大丈夫!?」

──學校疲れたから落ち著きに來たのに

──落ち著けねぇし、クラスのやついて疲れるし

「はぁ、草原行きてぇ」

    人が読んでいる<右目を無くした少年の戀のお話>
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