《右目を無くした年ののお話》

いつの間に寢てしまったのだろう

空を見ると月が輝く時間だった

「ヤベェ、あのまま寢ちまったのか」

時間を見るために攜帯を開くと

「著信が京極20件って悪いことしたなぁ」

再びベンチへと転がる

明日、學校で謝らねぇとな

けど、合わせる顔がねぇな

等と考えていると

「…やっぱりここにいた」

「何でお前!」

結奈ちゃんと別れてから私は走った

思い浮かんだのはあの桜の木のあるあの公園だった

何て言おう

どんな反応するかな

そう考えながら走っていると公園の前についた

息を整えて

「…やっぱりここにいた」

彼は驚いたような顔をして

「何でお前!」

二人でベンチに座り話す

「ここにいると思ったんだ」

「そう、あれからずっと探してたのか?」

「うん、京極君も名代さんも一緒に」

「俺のせいですまんな」

「平気、怒ってないから」

その聲には落ち著きすらじられた

「何でこんな時間まで探してくれるんだ?

それに何故お前は俺に関わろうとする」

前から気になっていたことを聞くと

「うーん、緒!」

まぶしい笑顔でそう言った

「何があったのか聞かないのか?」

思わず聞いてしまった

「うん、聞かないよ

きっと話したくない理由があるだろうから

いつか話してくれるまで待つよ」

は笑ってそう言うと

立ち上がり手を差し

「今日のところは帰ろう!」

と、言った

「そうだな」

立ち上がり

「その、探してくれてありがとう」

火照った顔を冷たい夜風がでていく

───これは恩返し

───あなたは覚えてないかも知れないけど

───いつか話すときが來たら教えるね

「どうした?行くぞ?」

彼が振り返り言った

「うん!」

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