《右目を無くした年ののお話》育祭前日

そして、時は過ぎ育祭前日

「ついに明日か…何で俺はクラス代表リレーに

出なきゃ行けねぇんだよ…」

京極が機に突っ伏してそう言う

「いや、あんたが名乗り出たよね?

一時のいて後悔するって…ダサいね」

名代が京極をバッサリと切り捨てる

もともとハッキリを言う格だが

今日の名代はいつもより切れ味が良い

「自分も嫌だからって京極くんに八つ當たり

しちゃダメだよ?」

「あはは、バレてたか」

なるほど、そう言うことか

「傷心の俺に八つ當たりとか酷いぞ!

それでも人間か!?」

京極が抗議するが

「今回の事に限っては、お前が悪い」

「わかってる…わかってるんだよ…」

春斗の無な言葉の前に京極は機に沈んだ

「さて、そろそろ帰ろう」

名代がそう言うと皆が荷を持って來る

「どうした?帰るぞ咲宮」

あまりに違和が無さすぎるその言葉に

「なぁ、いつから俺はお前らと帰るのが

テンプレになってんだ?」

と、春斗は聞くが

「え?今さら何を?」

「………」

京極が純粋な目でこちらを見てるので

なにも言えず、荷を取りに席へ歩いていった

─帰り道─

「早坂ってめんどくさがってるけど

実は、育祭楽しみにしてるだろ」

京極がそう言うと

「えっ!?べ、別にそんなんじゃないよ?」

「今の、否定になってないぞ?」

確かに、今のこの時代

『勘違いしないでよね』と子の『べ、別に』

は否定しているようにに見えるが

かなりの確率で肯定を意味する

「へぇ、楽しみにしてるんだ」

名代もニヤニヤと早坂をみている

「だって、この場にいる皆と一緒に頑張って

勝ったら、絶対に嬉しいもん」

早坂が必死にそう言うと

「純粋すぎて何か眩しいね」

「いつから俺らこの心を忘れたんだろ」

名代と京極がぽつりとこぼす

「どうしたの?二人とも」

それすら気づかない純粋さに

「良い世界だな」

特に意味もなく春斗はそう言った

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