《メイドの鈴木さんは僕にをした》第1話:朝
自慢ではないが俺の家は金持ちである。
この言葉は世間で言うとかなりバッシングされるが家は代々大きな資産家だ。
祖父の時代から金融業界で名を上げた『有森グループ』のただ一人の孫それが俺だ。いずれは実家を継ぐ予定ではあるが今は普通の高校に通っている。
家の大きさは庭を合わせて「東京ドーム〇〇個分!」とテレビで言いそうなことを言ってみたいが実際は100坪ほどで小さいトレーニング用のプールがあるくらいだ。
実際東京でこれ程の大きさの家はなかなか見つからないだろうが俺の思っている金持ちのイメージからしたらこの家はとても小さすぎる。
お爺様は「余る金は貧困な子供たちに手を差しべよ」と口癖で言うため息子である父さんも寄付を何年もし続けてきた。
そのため我が家にある全貯金は500萬程度。どこにでもある家庭よりし多いくらい。まぁ不満はないけど。
まぁだらだら語を進めていたら読者はいなくなるから早く始めるとするがまずは自己紹介から。
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僕の名前は有森湊ありもりみなと。先ほど説明した通り『有森グループ』の三代目になる男である。
そして今寢ている俺を起こすのが…
???「ぼっちゃま朝ですよ。日曜日でも長く寢てると明日の學校に支障が出ます。早く起きてください」
俺専屬のメイド鈴木奈緒すずきなおだ。
俺専屬メイドと言っても家には鈴木さん一人しかいない。父さんと母さんは海外に出張中なので鈴木さんは俺にしか仕事をしなくて良い。だから結果的に俺専屬なのだ。
奈緒「ぼっちゃま?何を一人でもぞもぞされているのですか?」
そしてこの鈴木さんには一つ問題點がある。それは…
奈緒「起きてくださらないのなら私もぼっちゃまの隣で寢て好きにさせてもらいます」
俺にベタ惚れだと言うこと。
湊「わかった!わかりましたから俺のベッドにらないでください!」
とても心臓に悪い。俺が數分でも遅く起きると鈴木さんは直ぐに俺のベッドの中にろうとする。
ベッドにるだけならまだマシだが鈴木さんは俺の隣で自家発電をし始めるからその日は気まずくなる。
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奈緒「もう。ぼっちゃまは冷たい人ですね…たまには私と寢てくださってもいいじゃないですか…」
湊「え…流石にマズイですよ。年頃の男が同じベッドで寢るなんて意味わかって言ってるんですか?」
奈緒「S@X?」
駄目だ…この人は主人に仕えるメイドという立場でありながら下ネタを何のためらいもなく発言する。
湊「はぁ…もういいです。朝ごはんにしましょう…」
奈緒「かしこまりました〜♫ぼっちゃま々お待ちくださいませ」
朝ごはんの準備ができた。今日の朝ごはんはフランスパンとベーコンエッグとコーヒーか。
湊「鈴木さんありがとう」
奈緒「あぁー!ぼっちゃままた私のことを苗字で呼んでます!二人でいる時くらいは奈緒と呼んでくださいといつも言っているではありませんか!」
湊「流石にそれは駄目です。親しき仲にも禮儀ありと言うでしょう?俺たちが年が近くでも主人とメイドの関係であることには変わることはありません!」
奈緒「確かに私とぼっちゃまは主人とメイドの関係。しかしそれと同時に私たちは友達でもあり先輩と後輩でもあります!」
湊「まぁ確かに…一理あります」
奈緒「ですので先輩命令として今日から私のことを奈緒お姉ちゃんとー
湊「無理です。いくら先輩命令だとしてもそれだけは勘弁してください」
奈緒「ぼっちゃまの意地悪…」
奈緒が俺に名前で呼んでほしい気持ちはわからなくはない。でも奈緒お姉ちゃんは恥ずかしすぎて外では呼べない。もちろん家の中でもだけど…
奈緒「じゃぁせめて『奈緒』とだけでも呼んでもらえませんか?」
うーん。ここまで下手に出られると鈴木さんが可哀想すぎる。まぁここは聞いてあげるか。
湊「鈴木さんにはいつもお世話になってるのでせめて家の外では『奈緒さん』と呼んでもいいですよ?」
奈緒「ぼっちゃま本當ですか!?」
鈴木さんがテーブルを叩いて立ち上がったせいで飲もうと思ったコーヒーが最大に溢れた…
それくらい嬉しいんだろうな…
湊「家の外でだけですよ?」
奈緒「ありがとうございます!」
さて、朝食を済ませたことだし本でも読むか。
俺は暇さえあったら本を読む。別に學校ではキャラな訳ではなくちゃんと友達と話したりもする。只々本が好きなだけだ。
コンコン。ガチャリーー
奈緒「ぼっちゃま今大丈夫ですか?」
俺の部屋のドアをゆっくり音を立てないように開ける鈴木さんが俺を訪ねた。
湊「えぇ大丈夫ですよ。どうかさたんですか?」
奈緒「実は買いに行かなくてはいけなくて…」
何だ買いか。多分留守番か荷持ちの頼みだろう。
湊「荷持ちですか?それなら著替えるんで待っててください」
奈緒「はい!リビングでお待ちしておりますね!」パァァ!
奈緒さんは表かだ。きっと俺の予想が當たってたんだろう。嬉しくて笑顔が溢れていた。
湊「お待たせしました。買いに行きましょうか」
奈緒「はい。では參りましょう!」
湊「今日は何を買うんですか?」
奈緒「卵が切れてしまったのでまずは卵ですね。その後トイレットペーパーと洗顔を買います」
湊「今日の夕飯の材料は?」
奈緒「勿論リストの中にってますよ!抜かりはありません!」
何とも頼もしいように見えることだ。鈴木さんがこんなに頼もしく見えるときは必ず失敗する。
ーーー
奈緒「ささ、スーパーに著きましたね。さっき言ったと今日の夕飯の材料を書いたリストを…ゴソゴソ
奈緒さんがバッグから買いリストを取り出そうとしている。何か失敗の匂いがする。
奈緒「あれ?あれ?どうして見當たらないの?絶対ここに閉まったはずなのに…ゴソゴソ
湊「もしかして忘れたんですか?」
奈緒「いえ!ぼっちゃまの専屬メイドである私がそんなヘマをやらかすわけが…ゴソゴソ
湊「忘れてきたんですね…」
奈緒「そうみたいです…」
鈴木さんが涙目で今にでも泣きそうな目でこっちを見てくる。別に泣かなくても…はぁ…わかりました。
湊「すz…奈緒さん。泣かないでください。俺は別に奈緒さんの作る料理を食べれたらそれでいいですよ。だから今日は適當に材料を買いましょう」
奈緒「ぼっちゃま私にそのような言葉を…やっぱり私はぼっちゃまが大好きです!」
湊「ちょっと大きな聲でそんなこと話さないでください!周りがなんて言うか…!」
オバさんA「まぁ奧様聞きました?これだから最近の若い子は慎みがありませんよね?」
オバさんB「えぇ全くですよ…これだから若い子は」
湊「///奈緒さん行きますよ!」ギュッ
奈緒「あっ…」
あのオバさんたちに見られるのが恥ずかしくて鈴木さんの手を無理矢理握って連れてきてしまった。奈緒さん痛くて怒ってないだろうか?
奈緒「」ポォォッ///
赤面してる。
奈緒「ぼっちゃまは積極的ですね///私は特に構いませんけど周りの方々に何と言われるか///」
さっきの鈴木さんの言のせいでもっと恥ずかしいことをけたことを話してあげたいがそこはぐっと堪える。
湊「と、とりあえず早く材料を買いましょう///」
奈緒「はい!///」
ーーー
奈緒「ただいま帰りましたー」
やっと家に著いた。時間は6時半ごろだから今から夕飯の準備をしたらいい時間帯だろう。
湊「鈴木さん何か手伝いましょうか?」
奈緒「いえ、今日ぼっちゃまにはとても迷をかけたのでぼっちゃまはテレビでも見ていてください」
…本當に鈴木さんは人に甘えるのが下手な人だ。
湊「いいえ!手伝います。まずはこの玉ねぎの皮をむけばいいですか?」
奈緒「……あぁはい!まず玉ねぎをお願いします!」
ーーー
奈緒・湊「いただきます」
結局完したのはシチューだ。でも鈴木さんの作るシチューはどんなコックのメニューよりも好きだ。
味しい。
湊「(この味)好きだなぁ…」
奈緒「!!」ボッ!!!
ん?何故鈴木さんが今顔を赤くした?何か変なことでも言っただろうか?
湊(ポクポクポク…チーン!)
湊「……」ボッ!!!
湊「いや、これはそのシチューを味しいくて好きだなって意味で別に深い意味は無いですよ??勿論鈴木さんのことも大切に思っていますがそのえっと」
あぁくそ!こんな時に限って思うように言葉が出ない。これでは鈴木さんが困るし下手したら泣かせてしまうようなセリフだ…
奈緒「わ…私も大好きです!!」
湊「えっと、シチューがですか?」
奈緒「どっちでもです!ぼっちゃまもぼっちゃまと作ったシチューもどっちも大好きです!」
え、ええぇぇぇ!!
奈緒/////////
まさかのの告白!?別に今が初めて言われた言葉じゃないがこんな面と向かって言われたのは初めてだ。
どう返事をしたらいいのかやくわからない…
湊「その、俺も好きですよ?どっちも…」///
奈緒「はい!私もどっちもです!」
湊「ぷっwぷはははははははっ!」
奈緒「え、どどうして笑うんですか?」///
湊「いやー『私もどっちもです』なんて普通に聞いたら意味不明だなって」
奈緒「もぉーう!からかわないでかださいよーぼっちゃま!」///
湊「あーすいません…フフッ!」
奈緒「あー!また笑った!許しませんよー?」
湊「いやー本當すいません」
奈緒「いいえ!私はもう怒りました!罰として私と一緒に後片付けをお願いします」
湊「そんなのが罰でいいんですか?」
奈緒「え?他に何かあるでしょうか?」
湊「いいえ。ありませんね」
ーーーーーーーーー
奈緒「ぼっちゃま、今日は一日お疲れ様てました。また明日から學校がありますので早くお休みください」
湊「わかりました。鈴木さんも明日から學校なので早く寢てくださいね?」
奈緒「はい。お休みなさいませ」
○月○日
今日はぼっちゃまと素敵な朝を迎えられました。
朝食を済ませた後暫くしてから買いに行かなくてはいけないことを思い出しぼっちゃまと一緒に買いに行くことになりました。
そしたら私が買いリストを忘れてしまい焦っていたらぼっちゃまが『奈緒さんが作る料理なら何でもいいです』
と言ってくださったので私は嬉しすぎて『好きです』とんでしまった。でもぼっちゃまは嫌な顔一つせず私の手を引っ張りオバ様から逃げてくださいました。
家に帰ってからはぼっちゃまと一緒にシチューを作り二人で食べました。
食べている時にぼっちゃまは『好きだなー』と言いましたがそれはシチューの事だと直ぐに気づきましたが私は気づかないふりをして顔を赤くしました。
それを見たぼっちゃまは話を誤魔化すように訂正していましたが今度は本當に私の事を大切に思っている。と言ってくださいました。
あまりの嬉しさに私も好きと答えました。
それが今日何よりの幸せです。
今日から「俺が道端で拾った本はただの本じゃなかった件について」とは別に新作の「メイドの鈴木さんは僕にをした」を連載させていただきます。
一応短編ストーリーと考えていますのでご了承ください。
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