「あなた、昨日アトレーテ殿下、ガルデ様とディルク様にも目を使って言い寄ったらしいじゃない！分を振りかざしてびを売るのはよしてくださらない！」

學式から一週間立った頃だろうか、私は授業が終わり晝休みになった時令嬢に呼ばれて半ば強引に裏庭に連れていかれた。

そして今、5人くらいの令嬢に囲まれている。

伯爵家のご令嬢がリーダーのようで、よく私に絡んでこれたなと心する。

公爵家、それもインディゴ王國の私より分の高い貴族はそうそういないからね。

インディゴは三ヶ國の中でエルデよりかは力をもっているのだ。

スティーアには敵わないのだが。

でも、こういう気の強い子は嫌いではない。

「申し訳ございません、お気に障ったのなら謝りますわ」

凜とした聲でにっこりと微笑みながらそう彼たちにいう。

想像していた反応と違ったのか、彼らはこちらを驚いた様子で見ていた。

私はが弱く、あまり外に出ない禮儀のなっていない令嬢のように思われているらしい。

そんなこと、ないのだか。

「それと、貴方も貴族の令嬢であるのならその自覚を持った方がよろしいですわよ。このような行いのせいで戦に…なんてことにならないように、お気をつけくださいまし」

腹黒い笑みを浮かべながらそう言うと、令嬢たちは顔を赤くしながら手をあげてきた。

「貴方の相手をさせられている方々がお気の毒ですわ！」

これは毆られる。と思い目を瞑り衝撃に備えるが、いくら待ってもこなかった。

ゆっくりと目を開けると、そこに立っていた人。

それを見た瞬間、吐き気がしそうになった。

デュークス・ウルヴァリア。

騎士団団長の三男であの、シトラルの頃に私を蹴りまくった憎き男。

「大勢で1人に手をあげるのは心しないぞ」

低い聲で私に背を向けそう言うデュークスにどの口が言っているのだ。と蹴りたくなった。

「デュークス様…！わたくし達は何もしていないですわ！」

令嬢達はそう言ってどこかへ走って逃げてしまった。

「まって、こいつと2人っきりにしないでくれ！」と心の中でぶ。

「大丈夫だった？」

くるりとこちらを向いて、笑顔でそう言うこいつに鳥が立つ。

「大丈夫ですわ。ありがとうございます。失禮いたします」

なんで、こんな奴に語のヒロインのように私が助けてもらわなければいけないのだ。

早々に立ち去りたくて、そう言うとこいつは私の手を摑む。気持ち悪い。

「もうし話さないか？またあのように絡まれては困るだろう？」

ほぼ強引に近くのベンチに座らされる。

笑顔が引きつりそうになるが、もういっそのことこの機會を逆に利用してやれ。

私にベタ惚れさせてから1番心をえぐる方法でふってやる。

そう考えて、魅了魔法を発する。

瞳に魔力を集めるイメージで。

「そうですね、わたくし恥ずかしながらまだ友人ができていなくて…そう言ってもらえて嬉しいですわ」

し頬を赤らめながらそう言う。

座っていても私より長がかなり高いデュークスを見上げながら。

魔力を含んだ瞳でデュークスの目を見ると、だんだんとリビアングラスのような明度の高い黃の目が濁ってきた。

「え？」

そう聲が出るのとほぼ同時に、デュークスの手が私の手と重なる。

ゾッと背筋が凍るのをじていると、その骨ばった手が私の頬をれていた。

「デュークス様、おやめください」

だんだんと近づいてくる顔に嫌悪しかせず逸らそうとするがその手の力は強い。

ベンチに覆いかさばられるようになってからあいつは低い聲で言った。

「うるさいな、嫌がってるふりしてどうせ嬉しいんだろ」

…は？

なんなんだこの自己中心的思考を持っているナルシスト男は。

その一言で、なおさらこいつはぶっ飛ばすと心から思った。

そんなことを考えていると、デュークスは私の手を取りどこかへひた

彼は私を引っ張り、近くの第3醫務室に連れ込まれる。

ギュッと摑まれる手は昨日のスノーほどではないが痛いかった。

そのまま醫務室にると、デュークスが目で養護教諭の先生に目で合図をする。すると、先生はそそくさと教室を出て行ってしまった。

「やめてくださいっ、離して！」

そう言う私を彼は投げるようにベットに押し倒し、その上に乗ってきた。

らかい布団に埋もれ、そこからぬけ出ようとする私を押さえつけてくる。

「やめて！」

もがいて、デュークスの手をどかそうとするのを楽しそうに見ているこいつはニヤリと笑いながらスカートの裾をたくし上げてくる。

妙に手際のいいのが怖い。

日頃からこんなことをやっているのだろか、いろいろな子生徒に。

「よく抵抗するな、まあ、既事実を作ればお前は俺のものになる」楽しみだよと呟いている。

首元のリボンをほどき、ボタンを上から順に外される。

そのせいではだけたにを落とされる。

ひたすら怖かった。

第3醫務室なんかに來る人はあまりいない。

つまり、助けてくれる人は來ない。

もういっそのことライルになってしまおうか。

それでギッタギタにしようか。

けれど、それをするとアイラライト家に迷がかかる。

優しい父や兄に迷をかけたくない。

手で必死にデュークスのを押し返そうとするが、ビクともしない。

「やだっ…やめて！」

私の首元のリボンをほどき、ボタンを上から順に外された。

そのせいではだけたにデュークスにを落とされる。

そのまま噛み付きそのまま吸われてピリッと痛みが走った。

「…っ！」

鎖骨よりし上のあたりに殘った赤いキスマークを見てニヤリと笑い、耳元で「俺のものって印」といってくる。

この時ほど鳥が立ったことはない。

デュークスの手がスカートの奧深くまで潛り込んでくる。

足の間にデュークスのがり込んできて閉じることもできない。

ストッキングのガーターベルトが外されいっきに膝下まで下ろされる。

「やだっ…やめて…」

骨ばった手が私の足を直にろうとしたときだ。

「何をしている」

低く、地を這うような怒りのこもった聲が聞こえたのは。