《であり男でもある私は復讐をしていきます》21話 斷罪と突然の告白
「シャルル・ストレイア男爵令嬢はこの後の裁判で処遇が決まります。本當にリリアーナさんにはなんといったら…」
申し訳なさそうにそう言うエルデ國王側妃のビアンカ様。
アルザックの母親でもないのに正妃の代わりにこの國を統べる者としてそのむやみに下げるべきではない頭を下げていらっしゃるのだ。
「シャルル様に誤解を與えるような事をしてしまったのはわたくしですわ。そのような事、なさらないでください」
ビアンカ様にはい頃から親しくさせていただいていた。本當にお優しい方なのは痛いほど知っている。
話はし変わるが、今回のことは2カ國の友好関係をつぶしかねない事件、と周りから騒がれ本當に最近は忙しかった。
それに私の父がこちらに來るし、あの時のやらかしたなお前。とでも言いたげな目が痛かった。
そして、何よりもシャルルからの謝罪文が1番鳥がたった。
容はいかにも書かされたかのような謝罪。しかし、その裏にびっしりと綴られた私も知らない奇妙な文字がとにかく不気味さを象徴していた。
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そして、今日はシャルルの最高裁判所に出席するために王城呼び出されたのだ。
登城するとビアンカ様の使者が聲をかけてくださり、上品な家に囲まれた客間に通される。するとし経ってからビアンカ様がいらっしゃったのだ。
なんでも、國王はまた別の外問題で忙しく正妃のマリアナ様は知っての通りめんどくさいことはしないのでビアンカ様が直々に來てくださったとのこと。
そして今に至るのだ。
「私もその場にはいますのでしでも気分が害されたら言ってくださいね」
にっこりと私の張をほぐすためか優しく笑いかけてくださる。
それに答えるかのように私も笑った。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「ほんっとなんなのっ!私はヒロインなのよっ!なんでモブなんかに…!」
國王とビアンカ様や高位貴族にストレイア夫妻、アルザックやガルデ、デュークスにそして何故かアトレーテなどが揃った裁判所。
そこにるなりそうび散らす騎士に魔力抑制機をつけられ引きずられているシャルルに冷ややかな視線が送られた。
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「シャルル・ストレイア男爵令嬢、インディゴ帝國公爵令嬢に対するこれまでの行い…許されるものではない」
低い威圧のある聲でそう告げるエルデ王國アラン國王。
「知らないわよ!私はこの世界の主役なの!この世界は私の為にあるのに!リリアーナなんて、死ねばいいのよ!」
奇妙な意味のわからないことを國王に向かってび、公爵令嬢たる私に向かっての暴言。
その行為に周りの人間は眉をひそめ、シャルルの両親は絶したかのような顔をしていた。
「…罪を犯したのみならずさらにそれを重ね、貴族としての最低限の行も忘れたのか」
國王は深いため息をつきながら手元にある紙をめくった。
「シャルル…なんでこんなことを…」
シャルルの母親はそう悲しそうに言う。
父親の方はその震える肩をさすりながらただ何も言わず殘念そうな顔をしていた。
そう、この2人はとても優しい方々で広い領地を持っていなくても裕福でなくても領民からの人気は高く國王からの信頼は厚い。
だからこそ貴族として立派に育ってしかった娘がこうなったことが悲しいだろう。
「うるさいっ、いちいち貴族としての振る舞いがどうとか小賢しいっ!黙ってなさいよ!」
そう母親に向かって鬼のような形相でぶシャルルさらに悲しそうな顔をしていた。
「今回の罪は重い、よってお前は貴族籍から抜く。孤塔への追放とする」
孤塔、それは國の最南端にある深い森にたった1つだけ立っている塔のことだ。
一見古びた塔に見えるが、その作りはに計算されたものでその塔に近づくほど魔力が吸い取られていく。
さらに中も外観とは違い非常に広く迷宮のような作りになっていて囚人以外の人はおらず、吸い取った魔力でき続ける人形が管理をしているのだ。
その人形は囚人のの回りの世話や獄者の拷問をするために存在している。
その為、出やその補助をすることは不可能と言われているのだ。
「…こ、孤塔?噓でしょ…嫌よ、やめて…ねえっ」
「煉獄や死の森への追放も考えたが、リリアーナ嬢のご配慮の為、これでも軽い方だ。異論はないな」
「嫌だ…お母さんっ、アルザック様!」
孤塔という言葉を聞いた瞬間、態度を変え先ほどまで暴言を吐いていた母親やアルザックに助けを求めだす。
「…貴族として、自の犯した罪は自分で償いなさい」
「たとえ婚約者であったとしても罪を犯した者に差しべる手はない!」
悲しそうに、けれど真の強い目でシャルルの母親はそう言う。
アルザックはいかにも自信ありげにいいこと言った!とドヤ顔していた。
「嫌よあんな気味の悪いとこ…なんで私をあんたらは助けないのよ!!」
「連れて行け」
國王の一言によってい控えていた騎士が再びシャルルを摑み、外へ出そうとする。
「リリアーナ!助けなさいよ!」
「…ごめん被りますわ、潔く罰をけてくださいまし」
此の期に及んで私にも助けを求めてくる。
「あんたなんて、シトラルや私のようにどうせ捨てられるのよ!いらなくなったら殺すものね!ねえ、アルザック?」
引っ張られながら扉の奧へ消えて言ったシャルルを私は黙って見ていた。
やっと終わったと言いたげな顔でみんなが立ち上がり始める。
私も同じ様な行をし始めた。気分については全く同だ。
すると、たった今婚約者を失ったアルザックがたちあがりこちらにちかづいてくる。
嫌な予しかしないので早めにここを出ようとするがその手をつかまれ歩みを止めてしまう。
そして、周りに聞こえる様な聲でこう言ったのだ。
「今、ここでリリアーナと私の婚約を宣言しようよう!」
「…え?」
高らかにそう宣言する、アルザック。
そのあまりの突然さに眉をひそめて気品もなんもない疑問符が口から飛び出た。周りも同じことを思ったのか歩みを止めて、異論を唱えるというより唖然としている。
だって、たった今婚約破棄をした人間が被害者と婚約すると言っているのだ。
しかもシトラルの事をれればこれは2回目。
非常識極まりない。
「えっと…そのお話を私は一度も伺っておりませんが」
だがすぐに心をれ替え完璧な笑顔を作りアルザックに問う。
冗談は格だけにしてくれ。
「私は初めて會った時からあなたに心を奪われた。どうか、私と永遠のを誓ってはくれないか?」
魅了魔法全開だったから、當たり前だ。
そのツッコミは心の中だけで留めておくがそんな誓い、できるわけないだろう。
「…シャルル様の事もありますし…それにまだ婚約などの事を考えておりませんので」
「では、今から考えてくれ。私は真剣だ」
遠回しに斷ったのにグイグイと嬉しそうに近づいて來る。
…非常に気持ち悪い。
周りも明らかにゴミでも見るかのような目でアルザックを見ているが誰も止めない。
確かに、馬鹿でも阿保でもアルザックは一応王族であり王太子なのだ。
「え、と…」
近づいて來るのでそのぶん離れるというのを繰り返すと段々と壁が近づいて來る。
困っていても誰も呆れた目をアルザックに向けるだけで助けてくれないのだ。
ガルデなんか、大笑してるし。
「たのむ、君のことが好きなんっうわっ」 
ついに壁ドンのような狀況になろうとしていたころ、急にアルザックがけない聲と共に後ろに引っ張られた。
誰かがアルザックの肩を摑んで引き寄せたのだ。
「リリアの事を慕っているのは君だけではないんですよ」
そう、爽やかに言ったのはスティーア帝國王太子のアトレーテ・スティーア。
確かに彼ならアルザックに何かを言っても許される立場だろう。
「貴方がリリアに求婚するのであれば、私もさせて頂きましょうか」
そうアルザックを雑に後ろに投げながら私の方にアトレーテは跪く。
そして手を取られ、生暖かいと共に軽いリップ音がなった。
「スティーア帝國第一王子である私はインディゴ王國公爵令嬢、リリアーナ・アイラライト嬢に正式に婚約を申し込みたいのですが」
長いくるしいセリフを詰まらずに言いきるアトレーテ。
禮儀正しいこれぞ王太子にあるべき姿のようなアトレーテに周りから心するかのような視線が送られる。
一方、アルザックといえば唖然と口を開けてわなわなと震えながら私の數歩後ろで立っていた。
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