《悪役令嬢は趣味に沒頭します》3 お父様の書斎②

お兄様、そろそろクッキーでお腹いっぱいになります。てか食べ過ぎで吐いちゃいます。

「お兄様も、あーん」

さり気なく殘りをお兄様に食べてもらう

「……(もぐもぐ)」

さすがに食べてくれますね。そりゃああんだけ妹に食べさせたんだし食べてくれますよね。

ていうか、クッキーおいしかったから気づかなかったけどナチュラルに膝抱っこされてるわ…。

「お兄様、重たいですよね。降ろしてください。ちゃんとソファーに座りますわ。」

「だめ…。」

お兄様ふるふると首を振ると私のお腹周りに手を回してぎゅっと拘束される。

(ギブギブギブ!いまクッキーいっぱい食べたからお腹パンパンだから!本當に吐いちゃうから!!)

「えーお兄様…」

吐きそうだからし涙目。

するとお兄様も涙目になって、

「リアは、俺にこうされるの…いや?」

ぐっ…実の兄とわかっていてもイケメン涙目で、お願いされれば嫌なんで言えません。

というか、お兄様。こんなに私たち仲良しでしたっけ?廊下で會っても他人みたいに會釈とかでそんなに仲良く見えなかったんですけど…

「あらあら。よかったわねウィル。リアちゃんが仕事中に來てくれたから遊べたようね」

「はい…」

お母様がリンチ…毆り…話し合いから戻ってきました。

?どゆこと??

私が疑問を顔に浮かべているとお母様が説明してくれました。

「ウィルはね、リアちゃんと一緒に遊びたいけど次期當主としてたくさん仕事を覚えなきゃいけないし、學校もあるし、

あなたも講義やレッスンがあるからなかなか時間が取れなくて、遊べないっていつも寂しがっていたのよ。」

「え?でも、廊下で會ってもいつも會釈とかだけで…」

「あれは…リアと遊ぶの、我慢…遊び始めたら、時間忘れる」

びっくりな事実が判明。そーだったのか…

お兄様に嫌われていたわけではなかった。

「お兄様!今度絶対遊びましょう!!お母様も!」

お兄様がパァァと喜んでいるオーラがでてる。なんか花飛んでる?

「ふふふ。今行ってる仕事が片付いたら皆で遊びに行きましょうか。」

先の剣幕が噓のように、お父様の書斎に暖かい雰囲気になる。

…ところで皆さん忘れているがお父様は?

ということで、お兄様の名前はウィリアム。

稱がウィル。

なかなか優しい寡黙な人です。

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