《悪役令嬢は趣味に沒頭します》15 バイオリン
「ルー?これはね、置ではなくてバイオリンという楽なのよ?」
「え?これが?」
ルーはバイオリンをじっくり見ている。
(完全にピアノの時と同じ反応だ)
「ジョンさん、こちらのバイオリンを試奏をしてもよろしいでしょうか?」
「えぇ!?…はい!お待ちください」
ジョンさんは驚いきながら置くからバイオリンケースを持ってくるとバイオリンを取り出して渡してくれる。
(何をそんな驚いでいるのでしょうか)
それを指で弾きながら調律を合わせ弓をもらう。松脂をしつけ、構えた。
(何を弾こうかな~、久しぶりだし。〇ノンでいいか…)
誰もが知っていて綺麗な曲。
頭の中に綺麗なもの、木や水、小川や空気、自然をイメージして弾いてみる。
自然をイメージすることによってより雄大に奏でることが出來る。ゆったりとをじて私は弓を弾いた。
目を閉じて、指の覚だけ弾く。
やはり、このではバイオリンなど慣れているはずもなく指先は弦をおさえるのに必死だった。
第一楽章だけを弾く。
引き終わって構えを辭めると辺りから拍手喝采が起きた。
驚いて目を開けると、ジョンさんを初めとするお店の人や、口に近かったためか外の人まで拍手してくれる。
とてつもない恥ずかしさに襲われたが、スカートをつまみ禮を取った。
「な、なんとしい音でしょう!!素晴らしい!!まさかこのお年でここまでの才能をお持ちとは!!」
ジョンさんはをわにする。
(いや、そこまでお世辭を言わなくても…)
「どうもありがとうございます。」
ぺこりと頭を下げ、ルーと向き合う。
「いい?高い音が出るのがバイオリンよ。この弓という白いふさふさしたの束がこの線を振させて音が出るのよ。わかった?」
「………いや、よくこの流れで説明してくれますね。わかりました、ありがとうございます。」
ルーはめちゃくちゃ真顔だった。
(流石に、こんか付け焼き刃じゃしないかぁ。バイオリンも時間が取れたら練習…いや無理だな)
ピアノの練習だけで2時間以上飛ぶのだからバイオリンも付けてしまうと他のレッスンや授業が疎かになってしまう。
それはダメだな…とる弓を緩ませ、バイオリンを軽く拭きジョンさんに渡す。
突然、私の前にメイドのアンナが立ちふさがる。
「とっても素敵な演奏でした、お嬢様。」
「どうも、ありがとう。」
「ところで、お嬢様?どこであんなに素晴らしいバイオリンの技を持ったのでしょうか?バイオリンと言えばまず、音をしくならせるのに何年もかかるとお聞きしますが…?」
ニコニコとしながら聞いてくる。
アンナ…目ざとい子っ!!
(ベルバラ風)ピッシャーン
なんて、遊んでいる場合じゃない。
「んー、なんでかしらぁ」
「何故でしょう。旦那様や奧様はピアノ室が別館なので#まだ__・・__#気づいていらっしゃいませんが…きっと不思議に思うことでしょう」
Oh…ついで言うの別館はお屋敷の隣にある建で、お父様とお母様の私室と寢室、お父様の書斎がある。
ピアノのある部屋とは離れているのでどんなに高いレベルの曲を弾いても聞こえず、まだ問題になってない。
使用人達の中では凄い騒ぎになっているようだが…まぁ、問題になってからでいいやって思ってました。はい。
「どうしてこんなにお上手なんでしょう?初めて弾いたバイオリンなのに…」
「それはね…んー…あ…それは!夢で弾いたことがあるからよ☆」
考えたが苦しい言い訳しか出てこない。
「えっーと、なんか白髪の人が教えてくれるのよねぇ…」
苦しい言い訳に変な設定を追加する。
「はっ!もしや、それは音楽の神ミューサ様では!?」
ジョンさんが驚きながら私に詰め寄る。
「あぁー、そうだったかも知れませんわぁ。あ、そうだった気がする…」
ミューサ様はまったくしも1ミリも知りませんがその話に乗ることにした。ありがとう、ジョンさん。
「なるほどっ!ミューサ様に自ら夢で教えて頂き、ミューサ様の加護をお持ちだ!だからこれほどの演奏が…!!」
教えて貰ってませんよ?
加護ももってませんよ?
でも、いい設定だな…と思いそれを使おうと思う。
「はぁ…なるほど…?」
アンナも混しながら納得しようとしている。よし、これで終わらせよう!
「さて、そろそろ帰りましょうか!
いい時間ですし…アンナ、帰りますよっ」
「は、はい!お嬢様」
無理矢理でも話を変えていこう。そして有耶無耶にしよう…
心に誓ったリリアである。
「ルー帰ろうっ?」
左手を差し出しルーに問う。
何やらルーはさっきの話に納得してないらしく、半信半疑な目でこちらを見てくる。
「ルー、帰ったらお茶にしましょう?クッキーと紅茶で」
「よし、早く帰りましょう。リア姉様」
ルーは私の手を取りスタスタとお店を出る。
なんとかなった!!とガッツポーズをとった私だった。
「「…ねぇ、さっきのバイオリンの演奏した子のお名前教えてくれる?」」
お店では雙子の年がジョンさんに聞く。名前を聞いて、2人で目を合わせて笑いあった。
まるでイタズラをする子供のように。
婚活アプリで出會う戀~幼馴染との再會で赤い糸を見失いました~
高身長がコンプレックスの鈴河里穂(すずかわ りほ)は、戀愛が苦手。 婚活アプリを宣伝する部署で、強制的に自分が登録することになり、そこで意外な出會いが待っていた。 里穂の前に現れた幼馴染との関係は? そして里穂にアプローチしてくる男性も現れて…。 幼馴染の企みによって里穂の戀はどうなるのか。 婚活アプリに登録したことで、赤い糸が絡まる甘い物語。 第14回らぶドロップス戀愛小説コンテスト 竹書房賞を受賞をいたしました。 お読みいただきありがとうございます。 9月22日、タイトルも新しく『婚活アプリの成婚診斷確率95%の彼は、イケメンに成長した幼なじみでした』 蜜夢文庫さま(竹書房)各書店と電子書籍で発売になります。 ちょっとだけアフターストーリーを書きました。 お楽しみいただけたら嬉しいです。
8 178連奏戀歌〜愛惜のレクイエム〜
少年、響川瑞揶は放課後の音楽室で出會った少女と戀仲になるも、死神によって2人の仲は引き裂かれ、瑞揶は死神の手によって転生する。新たに生まれたのはほとんど現代と変わらない、天地魔の交差する世界だった。 新たな友人達と高校生活を送る瑞揶。彼は戀人が死んだ要因が自分にあると攻め、罪に苛まれながら生き続ける。居候となる少女と出會ってから前向きに生き始めるが、その果てに何があるか――。 世界を超えた感動の戀物語、ここに開幕。 ※サブタイに(※)のある話は挿絵があります。 ※前作(外伝)があります。
8 122奴ら(許嫁+幼馴染諸々)が我が家に引っ越してきたのだが…
春休みが終わり、高校生二年目が始まろうとするその日、父親が長期間海外で滯在する事になったことを聞かされた天坂 興。この日を境に許嫁、幼馴染諸々が引っ越して來て我が家がシェアハウス狀態に。 そして興は彼女たちの心を、自分の本心を知ることになる。果たして興はどんな答えを出すのか……。
8 153腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが 特別編 〜美少女転校生と始める學園生活〜
この作品は「腹下したせいで1人異世界転移に遅れてしまったんですが」の特別編です。 2年生になった主人公藤山優はある日転校してきた山田ミーシェと仲良くなったことで今までの冴えない學園生活とは一転、振り回されることに?! 學園×戀愛×青春です。 戀愛ものは初めてですが、頑張ります。
8 171辺境育ちな猿百合令嬢の憂鬱。〜姉の婚約者に口説かれました。どうやら王都の男どもの目は節穴らしい〜
田舎の領地で育ったリリー・アレナはアズトール伯爵家の次女。木があれば登るような元気すぎる令嬢で、領民には「猿百合令嬢」と呼ばれている。幼く見える外見ながら十六歳になっていて、初めて王都を訪れて最愛の姉との再會に喜んでいた。 しかし王都で出會う男性たちは美しい姉には目もくれず、なぜかリリーの周りに集まってくる。姉の婚約者までおかしな目で見始めてしまい、一人で頭を抱える。とはいえ、リリーはそんなことでへこたれない。こっそりストレスを発散させていると、氷のように冷たい目をした男と出會った。さらに、ちょっと変わった動物たちと觸れ合って癒され、姉の美しさと優しさに元気に感動する。 ……しかし。一度は解決したと思っていたのに、事態はリリーが予想していたより深刻だった。 (アルファポリス様、カクヨム様で連載していたものを一部修正して連載しています)
8 135嫁入りしたい令嬢は伯爵の正體がわからない
男爵令嬢のコノエはある伯爵のお茶會に參加していた。 しかしニコラス伯爵を名乗る人物が三人いて…? 誰がニコラスなのかわからないまま、大勢の令嬢達との殺伐としたお茶會がはじまった。 主人公が伯爵を考察していく言葉遊びのような話なのでふんわり読んで頂けたらと思います。
8 168