サァァと雨の音が響く。

ここ數日雨がずっと降っていて、部屋が気高くてしょうがない。

気はピアノの敵だから早く雨が止んでしいなぁと思いながら窓を見た。

ピアノの部屋の窓から見えるお庭の所々に水たまりができている。

｢嫌な時期だわ…｣

ふと、大きな水たまりを見ると何かがもぞもぞいている。よく見えないが生きだろうか？必死にもがくように見えた。

さっと部屋を出て廊下を走る。階段を駆け下りる。

｢お、お嬢様！？どうかなさったのですか！？｣

｢お嬢様、走っては危険です！｣

使用人の聲が聞こえるが説明してる場合ではない。

勢いよく庭に通じる扉を開き濡れるのを構わず外へ出る。先程の大きな水たまりに急いだ。

そこには、真っ黒い貓がぬかるみに後ろ足をはめて沈んでいた。必死にもがいて上に上がろうとしていて苦しそうだ。

そっと、に手を差しべ水たまりから出そうとする。だが、貓は突然れてきた私の手に驚き前足の爪でひっかかれた。じわっとが滲む。

(指ではないから大丈夫)

｢驚かせてごめんなさい、あなたを助けるだけよ。怖がらないで大丈夫｣

話が通じる訳ないが宥めるように笑顔を向ける。

そっとを抱き上げ足を摑みぬかるみから出した。

｢お、お嬢様！！｣

後ろから執事のニックが傘とタオルを持ち駆け寄ろうとする。

｢待って、來ないで｣

ニックを止める。貓は警戒心が高い。今も大人しく私の腕の中にいるがピンっと両耳を立て警戒している。

落ち著かせるように頭をでる。

そのままゆっくりとした足取りで屋敷に戻った。

タオルで貓を拭こうと思ったが、に泥が著きすぎていてこれでは綺麗にならない。私も髪と服がベタベタだしお風呂にることにした。

使用人たちには止められたが構わないと告げる。

｢貓ちゃん、悪いけどお風呂にりましょう？汚いのは嫌でしょ？｣

そういうと貓は言葉を理解したように頷いた気がした。実際に、お風呂を見ても唸らないし嫌がらない。

私は1人でれるからと使用人を下げさせお風呂にった。

念に石鹸をつけ貓の泥を落とす。

ついでに私もを洗う。そのまま石鹸を落とし湯船にった。貓も嫌がることなくお風呂につかる。

普通、貓って水嫌いじゃなかったけ？

すっごい気持ちよさそうにってるけど…

洗った後の貓は並みが黒く、瞳は銀と金のオッドアイで可い。

頭をでてみる。すると、先程ひっかかれた傷を貓がチロチロと舐める。

｢あぁ、この傷なら大丈夫よ。びっくりしただけだものね？すぐ治るわ｣

聞いても傷を舐める貓。すると、傷はどんどん小さくなっていって瞬きした後には消えていた。

｢えっ！？どーなってるの…｣

意味がわからない。貓って治癒力あるの？知らなかった！！

あっという間に消えてしまった傷に驚き手をグーパーと開く。痛みもなく本當に消えてしまった。

そろそろ、があったまった。

ボーゼンとしながらも湯船を出て新しい服に著替える。髪のはいつも風魔法と火魔法を使える使用人に乾かしてもらうので、呼ぼうとした。

｢あれ？｣

さっきまで一緒にお風呂にっていた貓のは乾いている。

そして、貓は私に近づくと足にチュッとキスをした。ふわっと暖かい風に包まれ、気づいたら髪のが乾いている。

もう、何が何だかわからない。

・第2章りました！

    あんまりご期待に添えられたか自信が無い！でも、この新キャラを私が好きになってしまった！！

ごめんなさいーー！！

お付き合い頂けたらとても嬉しいです( .. )