《男尊卑の改革者》第一章『異世界転生!?』第十話「親と教師たちの語」

ここは、ある家の一室。すでに日は落ちており、窓の外は暗闇。部屋の中にはいくつかのロウソクに火が燈っており、ユラユラと揺れるその様子は不気味さを醸し出している。その周りには、何やら黒いローブを纏った人たちが座っている。

「……………さて。全員集まったか?」

そんな中、男の聲がした。

「メイド、及び教師陣は全員揃いましたが、奧様方がまだいらっしゃいません」

その聲に反応したのは、男の後ろに控えていただった。

「そうか…………ところで、アイツらは眠っているか?」

「はい。それはもう…………ぐっすりと」

は何故か、ニヤリと不気味な笑いを浮かべながらそう答えた。

「ふむ…………そろそろ、アイツ等を呼びに行ってもいいのではないか?遅くなるのはあまり良くないだろ」

すると、男の隣に座っていたがそう言った。

「まぁ、確かにな…………よし、二人を呼んできてくれ」

「承知しました」

に指示されたは後ろにある扉を開けて、誰かを呼びに行った。

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しばらくして、扉がノックされる。

れ」

「失禮します」

先程のを先頭に、二人のってきた。

「お待たせしてすみま………………」

後からってきたが謝ろうとして、途中で止まった。そして、

「………………何をしているんですか?クライド」

と、ミリアが呆れ顔で呟く。その隣にいるミランダもやれやれと言った表だ。

「それに、マルシア?なんで、あなた達まで…………ネロバカはしょうがないとして………」

「……………私だってこんな格好イヤでしたよ」

「え!?嫌だったのか!?」

「當たり前でしょ?っていうか、何なの?その格好は?」

「いや〜〜〜。なんか、東の方の國では夜集まって話すときは、こんなふうに辺りを暗くして話すんだろ?ほら!えっと……………カイダン?だったか?」

「違うわよ」

ため息をつきながら、明かりをつけるミリア。

「むぅ…………カイダンとやらの話を聞いたから、してみたかったのだが」

「え?何かを話し合うときの様式じゃなかったのか?」

「誰がそんなことを言ったんだ?」

「はぁ…………もういいわ。あなた達もご苦労だったわね〜」

そう言って、後ろに控えていたメイドたちに黒のローブをぐように促す。

「それより、遅れちゃってごめんなさい。クロエが起きちゃって…………」

「む?そうだったのか?まぁ、それなら仕方がないか」

そんな會話をしながら、ミリアとミランダが席に座る。

「よし……………それじゃあ、報告會を始めるぞ。まずはソフィアか」

「うむ。まぁ、相変わらず魔法の扱いに慣れておる。霊たちも嬉しそうにあいつの周りを飛んでいるな。そろそろ、霊魔法も教えてもいい頃だと思うだが…………」

「ほう…………」

クライドは嬉しそうな反応を見せる。

「まぁ、かと言って焦る必要もないとは思うがな」

ネロがそう言うと、突然ミランダが立ち上がり頭を下げた。

「先生。あの子に霊魔法を教えてくださいませんか?私も出來ることはしますので…………」

ミランダは頭を下げたまま、そう言った。その顔は真剣そのもので、それを見たクライドも真剣な雰囲気になる。

「ミランダなら、もうすこし慎重に考えるかと思ったのだが……………何かあったのか?」

「……………はい」

ミランダはし間をおいて、話し始めた。

「以前、オークの大群をユウトくんが倒したことがあったでしょう?あの後、ユウトくんの看病をしていたときに言われたの。『もっと、強くなりたい』って」

「……………」

「ユウトくんが目を覚ますまで、あの子すごく辛そうだったわ。多分、何もできない自分の力不足が悔しかったんだと思う。だから、あの子に力を與えてあげてほしいのです」

ミランダはそう言うと、再び頭を下げる。

「あの子は、ちゃんと考えています。私はなるべくあの子の力になってあげたい。だから…………お願いします」

「………………」

ネロは頭を下げるミランダを見つめている。そこに、

「俺からもよろしく頼む。ソフィアは頭もいいし、力を無闇に使うような子じゃないからな」

と、クライドも頭を下げた。もちろん、こんなことはこの一家特有だと言っても過言ではないだろう。

「………………分かった。まぁ、私もソフィアのことは信頼している。あの子ならば、大丈夫だろう」

ネロは微笑みながらそう言った。それを聞いたミランダは、いつもは見せない笑顔を浮かべた。

「ありがとうございます、先生!」

そして再び頭を下げる。それを見たクライドも頭を下げた。

「勉學の方も問題ないのだろう?魔法學園でも首席を取れるくらいにはなっていると聞いているが…………」

ネロはそう言って、ちらりと後ろにいるソフィア専屬教師陣に確認を取る。

「はい。ソフィア様はとても優秀でいらっしゃいます。それでいて、努力も怠りません。勉學の方は全く問題はないかと」

「よし。なら、先生。よろしく頼む」

「よろしくお願いします」

そう言って、二人はもう一度頭を下げる。ネロはその様子を見て、苦笑しながら、

「はぁ…………お前らは相変わらず、律儀だなぁ。まぁ、とりあえず承知した。ソフィアのことは任せてくれていい」

ネロがそう言うと、先程までの迫した雰囲気が霧散する。

「それじゃあ…………次はユウトだな」

クライドはそう言ってから、ユウト専屬の教師陣に目を向ける。ところが、

「……………?どうしたんだ?お前ら」

教師たちはクライドからの視線をただ、黙ってけ止めていた。

「……………何か問題でもあったのか?」

クライドは真剣な表でそう尋ねる。すると、教師の一人が何かを決心したかのような表で、顔を上げた。

「そ、その…………誠に申し上げにくいのですが………」

何とも苦い表をしながら、その教師は話し始めた。

「正直なところを申し上げますと……………………私たち、必要なのかな?ってじなんです」

「は?」

クライドは素でそう返してしまう。隣にいるミリアも首を傾げている。

「………………スマン。もうし詳しく説明してくれないか?」

「………………ユウト様は四歳とは思えないほど、頭がよろしいのです………………いや、良いなどというレベルでは無いですね。良すぎる・・・・のです。この間なんて、私たちのほうが教えられてしまいました」

「「…………………」」

クライドたちは、その言葉に思わずポカーンと口を開けて、呆然としてしまっていた。この教師たちはクライドたちが選んだ、所謂エリート教師たちだ。そのエリートたちが教えられる?そんなことがあるのか?

「…………………あの。今、ユウトくんは何を勉強しているのかしら?」

なんとか回復したミランダは恐る恐るそう聞いた。

「い、今は、その……………………わ、私たちがしている魔法研究の手伝いをしてくださっています」

「「「「………………………………」」」」

再び絶句してしまうクライドたち。そんな中、ニヤニヤと笑いが止まらないのは言わずもがなネロだ。

「ぷっ………………フフフッ!はぁ……………規格外だとは思っていたが、まさかこれ程だとは思わなかったぞ。あぁ、それと魔法に関してだが、それぞれの屬魔法の上級までは、だいたい覚えてしまったよ。ついでに言えば、オークが襲來したときにアイツが創った魔法だが………………とんでもないな。無屬の固有魔法・・・・・・・・だ。やはりアイツは英雄のを持っているな」

なんとも楽しそうに話すネロ。

「………………ねぇ、クライド?」

「………………なんだ?ミリア」

「………………やっぱり、私達の子供は天才だったわね!!」

「あぁ!!アイツはおまえの子供なんだからな!」

「もうっ!私たちの、でしょ?」

「ハッハッハ!いや〜、そうだったなぁ〜!!」

どうしようもない親バカな二人をため息混じりに見つめるミランダたちだった。

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