《天才の天災》転移
暗い。
呼吸の音以外何も聞こえない。
伝わってくるのは、床のひんやりとしたのみ。
石壁と鉄格子に囲まれた刑務所に、一人の男が座っている。
彼の名前は 氷上 蓮ひかみ れん。
歳は18。
彼は何をやらせても全てにおいて他者よりも優れていた。
何か努力をした訳でもない。
教科書を読めばテストは満點、
ルールを知ればスポーツにおいても負けたことがない。天才なのだ。
容姿も整っていて、イケメンの部類にる。
髪も目も、あらゆるものを飲み込むような黒。ただ彼の目に生気はない。
だが、もちろん死んでいる訳では無い。
彼は素行が良くない。
未年でタバコも吸うし、大人の知り合いとお酒を飲むこともあった。
いわゆるヤクザであるが、組にっていたりはしない。むしろ、勝手に部下が出來ていたせいで、本人の知らない間に3つのグループが存在していた。
3つのグループの役割は本人も聞いていない。
彼は自分から喧嘩を売ったりはしないが、絡まれれば容赦はしない。
そして、罪悪や同がない。
彼がヤンキーに絡まれ、ヤンキーを6人病院送り、2人を殺害した。
これが、彼が刑務所にいる理由である。
つけくわえておくが、快楽殺人者でも頭がイカれている訳でもない。
いや、人を殺して何もじていないのは、やはり頭がイカれているのだろう。
「ん?なn」
暗くのなかった床が白く輝きだし、彼の言葉は最後まで発せられることは無かった。
そう、異世界に転移する「テンプレ」と言うやつである。
これは、その狂った天才が歩む
異世界譚である。
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