《天才の天災》ミネアとの雑談

「1000年ぶりの外の空気はおいしいねぇ!今までジメジメした窟だったから気分が高ぶるよ!」

「それはよかった。

それにしても、思ったより早く帰ってきたな。」

「そうなのかい?ま、いいじゃないか!

それよりこれからどこに行くんだい?」

「王國が近くにあるはずだからな。

ひとまずそこに行くつもりだ。」

まだ試してないスキルとかも沢山あるしな。

「ところで、お前はなんで封印されていた?なんかしたのか?」

「竜族は実力主義なんだ。

強いものが正義で、弱いものは不要な存在だ。でも竜族にも人族と同じように派閥が存在する。これでもあたしは1000年前まではリーダー的立場だったんだけどね。

別派閥の奴らがあたしを陥れようとして來てあえて捕まったり、攻撃をけたりしていたんだけど、今回ばかりは負けちまったってわけさ。」

あえて攻撃をけて自分達の圧倒的な力を誇示する、か。

竜族、プライドが無駄に高い奴らが多そうだな。

「俺の所有になった以上、そんなプライドは捨てろよ?」

「分かってるよ、ボス。

攻撃をけてたのはあたしがリーダーだった時の話だ。言っただろう?竜族は実力主義だって。ボスは見ただけで圧倒的な力を持った支配者だってのは分かるからね。

ボスの所有になったこと、それは竜族として生まれたあたしの今の唯一の誇りでもあるからね。」

さっぱりした格だな。こういうタイプは嫌いではない。

こいつは元々姉なんだな。

「そーかよ。それより、見えてきたぞ。」

「おおー!!人族の國ってのはでかいんだな。それに頑丈そうだ。」

「人族の國や街は初めてか?」

「人族の中にはエルフ、竜族、ドワーフのような亜人を嫌っている奴らも多いって聞くしね。竜族も好戦的な奴が多いから、面倒事を増やさない為にも、あまり近寄らないようにしてたのさ。」

「なるほどな。」

しかし、結構な人數並んでるな。

中にろうとする度にこの行列じゃ、外に出るのが嫌になりそうだな。

いっそ前のヤツら全員消してしまえば、並ぶ必要が無くなるんじゃないか?

「ボス。ボスの行に口出しする気は無いけど、ここで人を殺したら厄介事が増えるよ?」

「なんで俺の考えてることが分かった?」

「気づいてないのかい?

ボス、鎖を切った時もそうだったけど、殺気がれ出てたよ。し笑ってるようだったし。」

笑ってるようだった?

全く気づかなかった。それに、前の世界でもあまり笑ったことがなかった気がする。

言われてみれば、今前の奴らを消そうとした時、し楽しんでいた気がする。

今まであまり味わったことの無い覚だ。

だとしたら、いよいよ戦闘狂みたいだな…

「次の者!前へ!」

そうこうしているうちに、俺達の番だ。

「今まで犯罪や罪を犯したことはあるか?」

「この世界では無いな。」

「この世界...?どー言う意味だ?」

「ただの獨り言だ。気にするな。」

「まぁ、真偽のベルが作していないから、噓はついていないようだな。

ギルドカードは持ってるか?」

ギルドカード...テンプレでよくある設定で誤魔化すか。

「悪いが、遠いところから來たため、分を証明できるものは無いな。冒険者になるつもりだから、ギルドカードはこの國で作る予定だ。」

「そうか。なら規定通り、銀貨2枚を貰う必要があるが。あんたらは2人だから合計で銀貨4枚だな。」

金か...そーいや持ってないな。

しょうがねぇ、創るか。

ポケットに右手を突っ込み、銀貨4枚を創った。

「ほらよ。」

「確かに頂いた。

ようこそ、ガレン王國へ!」

「おう、行くぞミネア。」

「あいよ。」

中も想像以上に広かった。

今はもう夜になってしまった。

久しぶりに濃い一日を過ごしたからかどっと疲れた。

今日の所は宿をとって早めに寢よう。

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