《天才の天災》ミシェル改め

「分かりました、ご主人様。

それと、私に名前を付けて頂けませんか?」

「名前なら既にあるだろう。」

「それは今までの私です!

ご主人様の所有としての名前がしいです。」

正直めんどくさいが、所有であるコイツらの願いはなるべく聞きれたいと思っている。

「なら...ココってのはどうだ?」

「ココ...とっても嬉しいです!

私、この名前大切にします!」

即席で考えたのに、そこまで喜ばれるとし罪悪が出てくる。

ちなみにココは銀の髪が腰あたりまでびていて、目は明るい緑をしている。

本來なら。

ここは今まで奴隷として鉄格子に囲まれた中で傷を負い、死を待っていた。

中の傷を治し俺に買われ、目はいくらか生気を取り戻したが髪は違う。

お風呂もろくにることがなかっただろうし、當然なのだが髪は傷んでいる。

傷口から流れ出たが染みて、銀の髪は見る影もないほど赤黒い。

「ココ。ちょっとこっちに來い。」

「は、はい!」

ココは奴隷としての扱いをけてきたからか、まだし怯えているような気がするが、それはそのうち慣れるだろう。

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俺に呼ばれてビクビクしているが、俺の元に來て、し嬉しそうにもしている。

ココは例えるなら犬だろう。

獣人なら、尾を振ってそうな程だ。

そんなココを微笑ましく思いながら、

の初級魔法を2回放つ。

「クリーン」

ココのが2回り、髪が元のに戻る。

が、本人はまだ気づいていないようだった。

「ココ。髪を見てみろ。」

「髪、ですか?」

そう言いながら自分の髪を見て、目を見開く。

「あ、あれ?ご主人様?私、がついてませんでしたっけ?それにこんなサラサラに...」

「いたんでた髪は、奴隷商でかけた回復魔法で元に戻ったんだろう。

今使ったクリーンはの初級魔法で、

対象の汚れを落とすものだ。」

「ありがとうございました!とても嬉しいです!ご主人様に買って頂いたばかりか、髪の手れまでして頂けて...」

「構わん。が、これからはお前が俺らの屋敷でメイドとして働け。容は俺のの回りの世話と屋敷の管理だ。」

一杯頑張ります!」

グッと顔の近くで拳を2つ作り、気合をれている。

前の世界の奴らがいれば、

ミネアは姉人系、

シズクはクール人、

ココはお茶目な可い系だと口を揃えて言うだろう。

今まで興味がなかったせいで全くわからんが...

「もうすぐ日が暮れる。

今日の用事は一通り済ませたし、

俺達の屋敷に行くか。」

「そーだね!」「ん。」

「あ、しだけ寄り道いいですか?」

「ん?どこに行くんだ、ココ?

時間のかかるとこなら、明日にでも行くといい。」

「あ、いえ。その、今日の夕食の材料をと思いまして...」

そーいえば忘れていた。

俺は前の世界でも1日に1食しかしなかったし、食べない日もあった。

ミネアとシズクはココを買う前に店で買い食いしてたから、俺たちの會話に飯なんて出なかった。

「完全に忘れていた...

なら、先にそっちに寄っていこう。」

「はい。ちなみに皆さん何が食べたいですか?」

「ボスに合わせるよ。」

「ますたーと同じ。」

二人とも返事は同じだった。

「ご主人様は何か食べたいものはございますか?」

「なんでもいい。」

「えー...私、ご主人様のメイドとしての初めてのお仕事なのに...」

「食えるものならなんでもいいよ。」

「こればっかりはココが気の毒だよ…」

「ココ。...ファイト!」

「ミネアさんもシズクも、なんのことですか?」

2人は恐らく俺が料理が上手いことを言ってるのだろう。

別に食えないほど不味くない限り、ダメだしなんかするつもりはない。

「嫌でも思い知らされるよ...」

シズクもコクコクと頷く。

「え〜...気になります...」

「ま、ボスといればそのうち分かるさ。」

「むぅ〜...

あ、ここ寄ってきます!」

お目當ての食材があったようで、

店に駆け寄って行った。

なんの料理か楽しみだな…

今までの俺の食事は、魔を焼いただけ。

この世界の料理なんか知らないし、

前の世界の食材はこっちにはないから、

こっちの世界の料理はし気になっていた。

「お待たせしましたー!

そこのお店で済ませてきたので、

今日はお屋敷に行きましょう!」

「何を作るんだ?」

です!簡単だけど味しいお料理です。ミネアさんとシズクさんのお口にも合えばいいんですが...」

ミネアが竜人族 でシズクが魔族だということは、お馴染みの叡智で教えておいた。

「あたしらも、人族の料理は宿での料理が初めてだったからね。楽しみにしてるよ、ココ!」

「ココ、楽しみ!」

ミネアもシズクも目がキラキラしている。

こいつらの食はハンパない。

中は何か買って、常に食べてる気がする。

楽しんでるなら良しとしよう。

「なら帰るか。俺達の屋敷に。」

「ああ。」「ん。」「はい。」

屋敷に著いた頃には、もう日は暮れていた。

「なかなかに距離があったな…」

「この距離なら、王國に行くのも面倒だね…」

「疲れた...」

「う、運は苦手ですぅ〜...」

別に走った訳では無いが今まで奴隷だったココにはキツかった様で、息が上がっている。

そこそこ距離があったが、屋敷はなかなかに大きい。

20人で住んでいても信じるレベルの大きさだ。

俺達は中にり、部屋を決めた。

この世界について々知るため、書庫も用意した。叡智に聞けば答えがわかるが、

自分で本を読んだ方が覚えやすいからだ。

続いて食堂、リビング、トイレの位置を見て周り、あることに気づいた。

「溫泉...」

そう、溫泉がある。

この世界ではお風呂も珍しく、ほとんどの者は水を浴びたり、濡れたタオルでを拭くか、クリーンを使うかだから、

異世界人としては足りなさがあったが、その問題はこれで解決した。

叡智によると、地下にある溫泉に、無屬魔法の超級、増量インクリースがかけられているらしい。

インクリースは初級、上級、超級が存在する。

初級は対象をその場で倍以上に増やす。

上級は者が死ぬまで、対象が増え続ける。

超級は者が死んでも止まることは無い。

増える量にも制限はなく、永遠に増量し続ける。

つまり、この溫泉は常に綺麗な溫泉がいつまでも湧き続けるという事だ。

次に決めたのは各自の自室だ。

これはこれから増える人も全員2回に部屋を用意することにした。

螺旋狀の階段を登って正面が俺の部屋、

左隣がシズク、右隣がココ、ココの橫がミネアということになった。

シズクは持ち前の頑固さで俺の隣を譲る気はなかった。

ココも俺の隣がいいと言い、

ミネアがココに譲る形で決まった。

そして問題が...

「ダメ。」「嫌です!」

「ちょっと待ちな?」

今の口論にはミネアも加わっている。

何をめているのかと言うと…

「ますたーと寢るのは私。」

「私だってご主人様と一緒に寢たいです!」

「こればっかりは譲れないね!」

はぁ。思わずため息が零れ落ちる。

どうやら、それぞれ自分の部屋で寢るという選択肢は無いようだ。

別に俺は誰と寢るのかに興味はないが、

そろそろ腹が減ってきた。(気がする。)

「順番決めてローテーションにしろ。

腹減ったし、食堂に行くぞ。

ココ、飯を頼む。」

鶴の一聲とはこーゆー事を言うのだろう。

騒がしかった口論はピタリと止み、

「「「(ボス)(ますたー)(ご主人様)がそー言うのなら...」」」

口を揃えてそう言ってリビングに集まる。

宿の時はシングルベットにミネアとシズクが俺に抱きつく形で、落ちそうになりながら寢ていたから、1人ずつならマシだ。

創造魔法でダブルベットも作っておこう。

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