《天才の天災》長と壁

「よく今までをあげなかったじゃねぇか。正直、驚いたぜ。」

「ハァ...ハァ...そりゃ...ハァ...

せっかく摑んだ...チャンス...ですから...」

僕はログさんから渡されたメニューを欠かさず続けて、一年ちょっとが経過した。

1ヶ月毎に過酷になっていくメニューを

死にものぐるいでこなしていた。

「俺は昔の仲間としばらく旅をすることになった。だからここを離れる。」

「...じゃあ、ログさんが戻ってくるまではこのメニューを?」

「いや、その必要はねぇ。」

「俺が今から行く旅は一か八かの、

言っちまえば博打打ちだ。

億萬長者になれるか、死ぬかしか

選択肢はねぇらしい。」

「そんな!なんでそんな危険な所に!」

「俺だって戦士の端くれだ。

毎日その日の食費を必死に稼いじゃいるが、男なら闘ってなんぼだ。」

「だからって...じゃあ!なら僕も連れていってください!」

「ダメだ。」

「どうして...」

「お前は確かに強くはなった。

でも、何もかもが思い通りにいかねぇのが現実だ。ここ最近こっそりお前のことを見ていたが、前とは違って長速度が著しく落ちてきている。低級のモンスターと

1対1で戦えるぐらいじゃ話にならん。」

「...僕の長に限界が來たってことですか?」

「それを限界と思うか、壁と思うかはお前次第だ。でもよ。それがもし壁なら、

お前はまだ若い。打ち破るぐらいは出來んだろ?」

「...壁を...打ち破る...」

「わざわざ若い芽を摘む気はねぇよ!

俺が今から行くのは特級ダンジョンだ。」

「特級...」

王國の書庫で読んだことがある。

ダンジョン

それは、最深部に存在するボスを倒すまで

何をしても壊すことも埋めることも出來ない不思議なもの。基本的には地下に続いていき、ボスを倒したものがダンジョンの外に出るとそれはまるで噓だったかのように

姿を消す、らしい。

それらは出現すると、調査ギルドによってランク付けされる。

ランクはE、D、C、B、A、S、unknown

があると言われている。

ログさんが行くという特級、それは

まれに存在する『博打ダンジョン』と呼ばれ、部は2パターンしか存在しない。

金、銀、鉱石等、一國を建てることも出來るほどの莫大な資産か、

unknownクラスに引けを取らない程の

ボスラッシュ。

ダンジョンは外にいるゴブリンなどの一般的な魔やそこにしか生息しない魔もいるが、ダンジョンに生息しているのはゴブリンでも桁違いに強い。

ダンジョンの部には『魔素』と呼ばれるものが充満している。

草や土、自然などからも発生しているが、

ダンジョンの『魔素』は度が高く、

モンスターが強化されているとのこと。

調査ギルドの判斷も、口の『魔素』の度によってランク付けされている。

特級がほかのダンジョンと違うのはもうひとつ、中に財寶がなくボスが生息していた場合、ボスによって結界がられるため

全てのボスを倒しきるまで出ることも休むことも出來ないという。

「だから俺がいない間、同じ事をやってても壁なんか壊せるわけねぇだろ?

お前もダンジョンに潛れ。」

「そ、そんな!僕が通用するなんて...」

「俺にもわからん。何があるか、どうなんのかわからねぇのが人生だろ?

分かるんなら俺は今こんな村で狩りなんざしてねぇよ!ランクはEでいい。

でもE級ってのはあくまで冒険者のE級パーティー推奨ダンジョンだ。

若い芽を摘む気はねぇが、舐めてかかると死ぬぞ?」

「は、はい!」

「おう!いい返事だ。それ、ダンジョンってのは長期間になる。ルイとルシャに

別れの挨拶でもしてこい。」

「はい!あ、そうだ。この辺のE級ダンジョンってどこにあるんですか?」

「おぉ、そうだ。忘れちゃいけねぇ!

ここから北西に進んだとこにある

竜人族の街の『ドラゴニア』ってとこのすぐ側にある。」

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