「何してんだ？置いてくぞ。」

今まで明るかったミネアが今日は元気がなく、門の前で立ち止まっていた。

俺たちは今、ミネアの故郷の

『ドラゴニア』という竜人族の街に來ていた。とにかく遠い。遠すぎる。

學院を出発してから丸々4日かかった。

まぁ、歩いたわけじゃないけどな。

ミネア達をリズのように俺の空間魔法で作ったところにれて、俺はハクロに乗ってきた。転移魔法で行っても良かったが、

いつも寢てるせいか、風にあたって

景を見たくなった。

ちなみに學院は辭めてきた。

エギルは驚いていたが、俺は何を驚いているのか理解できなかった。

「もしかしたら強い奴がいるかも...

   勇者と闘える機會が...」

みたいな條件でったが強いやつはいなかったし、勇者は今はまだ長途中というのは沙織を見て確信した。

もう用はない。

何故か知らないが、空間の中に桜花もっている。

連れて行ってしいと言われたので、

特に斷る用事もないから連れて來た。

「ボスはあたしがここの奴らに封印されてたって知ってるだろ？そりゃあ、

今のあたしの方が強いし、何か言ってくるなら倒せばいいってのはわかってるんだけど...なんていうか、気まずいんだよ。」

「知らん。そんなこと。來ないなら、

ここでお別れだな。」

もちろん冗談だ。ミネア達は中々に強くなれそうな素質がある。俺を倒せるかもしれない奴をみすみす捨てる気は無い。

「そ、そりゃあ勘弁してくれよ!!

行く！行くから！」

背を向けて門をくぐるとミネアも追いかけてきた。

本來の街ならどんなに小さな街でも門番がいるそうだが、ここには一人もおらず、

門も常に開けっ放しだった。

流石は実力主義國家と言った所か。

不審者がってこようと、何かあれば負けるヤツが悪いってことか。

「ますたー、ハクロ...」

シズクの言葉で気が付いた。

ハクロははじめは日本の狼ほどの大きさだったが、學院で生活している間に

ハクロは長して大きくなっていた。

今ではココの肩までの高さはある。

(桜花、著いたぞ。出ないのか？)

俺は空間魔法の中にいる桜花に話しかける。

ミネアとシズク、ココは出てきて、

リズは俺の中にっているが、桜花はまだ出てこない。

(もう著いてしもうたんか！すまんが

今覚が摑めそうなんじゃ。

まだここにいさせて貰えんやろか？)

どうやら空間魔法の中で修行をしているらしい。

あの中なら周りに被害が出て面倒に巻き込まれることも無いし、前に俺が試し打ちしても壊れることも無かったから安全だろう。

(なら、ハクロに相手してもらえ。)

(おお！それはありがたいのぉ。)

ハクロを空間魔法にれて歩を進める。

さて、まず行くのが冒険者ギルドだな。

この世界では登録をした國の専屬の冒険者と、各國を旅して回る冒険者がいる。

行ったことのない、又は登録していない國に來ればまず冒険者ギルドに行って登録をしないといけないらしい。

登録には持っているギルドカードを見せ、

クエストをどれかひとつける必要があるそうだ。

面倒だが、けない方が面倒くさそうだ。

実力主義國家で決まりに背けば

闘いとか挑まれかねない。

「いらっしゃい。ドラゴニア冒険者ギルドへ。依頼か？登録か？」