《天才の天災》

「兄ちゃん!兄ちゃん!

著いたぜ、ドラゴニア。」

「…。あ、すみません!ありがとうございます。」

ログさんと別れて町を出てから1週間ほどが経った。

たまたま近くを通った馬車のおじさんがドラゴニアに行くと言うので乗せて行ってもらうことにした。

「すみません、これ...ないですが...」

「ん?あぁ、別にいいさ。たまたま目的地が同じだっただけだ。金なんざ要らねぇよ。」

「そんな!タダなんて申し訳ないです。

しですがもらってください。」

「ったく…わぁーった!兄ちゃん、

この近くのダンジョンに行くんだったな?」

「は、はい...そうですけど...」

「なら、そこで倒した金で1杯奢ってくれや。俺もここで1年は滯在する予定だからよ。」

「分かりました。ありがとうございました!」

「おう。気ぃ付けろな。」

「はい!」

おじさんに手を振りながら宿に向かった。

「すみません、1人なんですが...」

「銅貨20枚だ。」

「え...」

「なんだ?金持ってないのか?

冷やかしなら帰れ!!」

追い出された。

そうだった...

ルイ達もログさんもさっきのおじさんも

みんな優しいから忘れてた...

お金...どうしよう...

グゥゥゥゥ〜

お金が足りないと思った途端にお腹が空いてきた。

もう夕方だし...野宿かな...

そう思って引き返そうとした時、後ろから聲が聞こえた。

「ココ、お前は待ってろ。俺達は今から攻略してくる。」

「はい、皆さん、お気をつけて。」

「はいよ、ま、余裕だろうがねぇ。」

「いってきます。」

「リズ、お前はココについててやれ。」

「かしこまりました、マスター。」

その會話のすぐ後に3人が宿からでてきた。

出てきた人達は僕の前でピタリと止まった。フードを深く被った男の人が僕のことを見ている。

「お前...」

「は、はい!すみません!」

ついめられてた頃の癖で謝ってしまった。

「ほらよ。」

男の人が手を出し、キラキラと淡いを放ったあと、金貨が5枚握られていた。

「え…えっと...?」

「金、ねぇんだろ?やるよ。」

「いえそんな!」

僕が斷ろうとした途端に男の人は金貨を放り投げて歩いていった。

「早く拾わねぇと、他のやつに取られちまうぞ。」

「あ、ありがとうございます!

このお禮は必ず!」

僕が振り向いた時にはもう、突如現れた霧の中へと姿を消していた。

「誰だったんだろう...會ったこと、は、流石にないよね...」

その人のおかげで部屋をとることが出來、

その日はぐっすり眠った。

明日のダンジョンに備えて...

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