《異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜》プロローグ②
駅の近くに到著した時、現場は阿鼻喚の坩堝と化していた。
泣きながら逃げう人。
自分だけ助かろうと他の人を押し退けている人。
から大量のを流しその場でかなくなっている人。
そうした人々の中心にこの騒の原因であろう男の姿があった。
目は走り、髪は振りれている。
中に返りを浴びて正に鬼の形相と化していた。
そして男の手には刃渡り20cm程の包丁が握られている。これで何人の通行人を斬りつけたのか、包丁は真っ赤に染まっていた。
「おい、あいつヤバいって!早く俺達も逃げよう!」
この場にいればいつか俺達も標的にされる。
そうじた俺は橫にいるだろう一也に向かってそうんだ。
しかし橫を向いた俺はそこに一也の姿がない事に気付く。
橫にいた筈の親友はいつの間にか俺の隣から男の正面へ移していたのだ。
「おいっ!何やってんだ!こっちに戻って來い!」
一也が何をしているのか理解出來ない俺は兎に角必死に呼び戻そうとした。
しかしそんな俺の気持ちを他所に、俺の親友は男との距離を詰めて行く。
「あんた、自分が何やってんのか分かってんのか?取り敢えずその手に持ってるこっちに寄越せ!」
そう言って男との間合いを徐々に詰めて行く。
「うるせぇ!もう俺は終わりなんだ!こうなったら皆殺して死んでやる!」
明らかに常軌を逸した男が包丁を振り回しながら一也を近づけまいとび散らす。
俺は何とか一也を引き戻そうと一也の所へ走り出す。
その時男が一也に向かって包丁を振り上げた。
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