《異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜》プロローグ④

俺には親の記憶がない。

赤ん坊の頃に施設の前でダンボールにれて捨てられていたらしい。

今日みたいな冬の日にダンボールにれて屋外へ置いて去る親の気持ちなど分からないし分かりたくもない。

しかし顔も知らない親の事など恨む程思いれも無かった。

何とか今日まで生きてこれたのは周りにいる大人達のおだし、親友と呼べる奴とも出會えた。

だから捨てた事を恨むより、お世話になった人達に何かを返していける様に早く一人前になる方に心を注いできた。

「結局恩返し出來なかったなぁ。」

唯一思い殘す事はこれぐらいである。

けど後悔はない。自分なりに一杯生きてきたし、最後に親友を守る事も出來た。

それなりな良い人生だったと思う。

そんな事を考えながら俺はある事に気付く。

痛みが無い。

周りの音も聞こえない。

そうか、死ぬ間際ってこんなじなのか。

そう思いながらもう直ぐ訪れるであろう自分の死をただじっと待っていた。

しかしいつになっても意識が無くならない。

ちょっと変だなと思った瞬間、頭の上の方からの聲が聞こえて來た。

「あのー、もしもし?そろそろ起きて貰えませんか?」

これから死んで行く人間にその言い草はないだろうと思いながらゆっくりと目を開ける。

そこにはまるで作りかと思うほどしいが座っていた。

「初めまして、赤城渉さん。傷に浸っている所申し訳ないんですが、話が前に進まないのでそろそろ起きて頂けませんか?」

それが俺とアリシアとの最初の出會いだった。

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