《異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜》ゴールドルーキーは突然に⑦

「模擬戦は武なしの素手で構わないかな?勿論魔法による力強化は有りだ。」

「そんなん俺の方が有利になってまうで。亜人と人間やと能力には埋めようのない差があるんやから。負けた時の言い訳は考えといた方がええで。」

俺が素手での戦いを提案したのには理由がある。

相手が得意だと思っている容で勝負した方が恨が殘りにくいし、俺自イリス以外と戦うのは初めてなので自分の実力を確認しときたかったからだ。

後、この世界の魔法の標準がまだよく分からないので力加減が難しいというのも理由の一つだった。

「お気遣いどうも。じゃあ早速始めようか。そっちから來て貰って構わないよ。」

俺はしだけカシンを挑発してみる。自分の方が優位と考えている相手に上から來られたらどんな奴でもカチンと來るだろう。

「余裕なんは今のやで。ほなお言葉に甘えて行かせて貰うで!」

予想通りである。

カシンは勢い良く、前方の俺に向かい突っ込んで來る。

確かにとんでもないスピードだ。普通の人間では認識する前に倒されてしまうだろう。

しかし俺はこの1年、こんなのと比にならない理不盡を相手にしてきた。

正直、この程度のスピードはスローモーションの様に見えてしまう。

(痛めつけても意味ないし、さっさと終わらせるか。)

そう思い、魔力で強化を行う。

強化は攻撃や防に合わせて緻な魔力作が必要となる。

俺はこの1年の特訓により完璧とは言えないまでもある程度は使いこなせる様になっていた。

勢い良く向かってくるカシンを寸前で躱し、カシンの首筋目掛けて手刀を叩き込む。

その瞬間、カシンの意識は強制的に切り離される。

勝負は一瞬で決著した。

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