《異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜》ゴールドルーキーは突然に13

魔族に占領された街をたった1つのパーティのみで奪還する。

どう考えても無茶振り過ぎる。

いったい誰がこんなクエスト発注したんだ?

あまりに無茶苦茶な容に他の冒険者達の中からも志願するパーティは現れない。

當然だ。こんなの死にに行けと言われてるのと同じである。

どこの世界に軍隊相手にたった數名で乗り込もうという命知らずがいるんだよ。

冒険者という職業は一見命知らずの無鉄砲な奴らだと思われがちだが、その実かなり緻な行が要求される職業だろう。

自分の力量を客観的に見て、目の前の敵を倒せるのかどうか即時に判斷し行に移さなければならないからだ。

そんな集団を前にして、街一つを1日とかからず陥落させるような軍隊をたった數人で排除して來いなどよく言えたものである。

他の冒険者達も同じ事を考えているらしく、彼方此方でこのクエストに対する批難が沸き起こっている。

當然誰もがこんなクエストを注する奴などいるはずない。そう考えていた。

しかし、ある冒険者が名乗りを上げる事で場の空気は一変する。

「私達にやらせて下さい!」

手を挙げたのは俺の隣に立っていた人さんだった。

「ちょ、アリシア何言ってんだ!!」

そう。このクエストに名乗りを上げたのは他ならぬ俺達のパーティメンバー、アリシアだったのだ。

「そうですって姉さん!!幾ら何でも無謀過ぎますって!!」

「わ、私もそう思います!無理です!」

普段控えめなリンでさえも止めようと必死になっている。

「駄目かどうかはやってみなければ分からないじゃないですか?それにきっと大丈夫って信じてますから!」

それ死亡フラグじゃないか?

そんなスポみたいなじで乗り切れる程なクエストではないだろう。

ギルドの擔當者もまさか名乗り出る者が現れるとは思ってなかったみたいで、驚きの表を隠せないでいる。

しかしギルドからすれば當てのなかったクエストに立候補する者が現れた訳なので、言ってみればかなりの僥倖である。

そんな訳でアリシアの気が変わらぬに、俺達の意見など完全にシカトを決め込んで、強引に決定してしまった。

「いやー、良いクエストを注出來て良かったですね♡」

お目當てのクエストを注出來てルンルン気分のアリシアとは対照的にこれから死地に赴かなければならない俺達2人と1匹は完全に沈みきっていた。

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