《異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜》ゴールドルーキーは突然に23
リンとカシンが予定通り作戦を遂行し、見櫓と口は制圧した。
俺はアリシアと共に口から侵を開始、街の中心部へ向かう。
カシンもそれに続き街の探索を始め、殘黨や街の生き殘りを探す。
中心部へ到達するとそこには報告の通り20のアンデットが待機していた。
いよいよ俺の番である。
皆が俺の指示した事を忠実に且つ正確に行ってくれたおかげで順調に事が運べている。
ここで俺が失敗する訳にはいかない。
気合十分に俺は詠唱を開始する。
「炎の風 全てを吹き飛ばすかの如く 炎と風の霊の名の下に 我が意に従い 我の敵を滅ぼす為 ここにその力を示し 全てのを吹き飛ばせ」
魔法の詠唱は発する魔法のグレードによって長さと容が変わる。効果の高い魔法ほど詠唱の長さは長くなり複雑化する。
詠唱は者が発する魔法をイメージするのが目的で唱えるもので、ぶっちゃけイメージが同じなら発する魔法も同じらしい。
因みに無詠唱はそのイメージを詠唱無しで出來れば自ずと出來てしまう。
まぁ強く正確なイメージが必要になる為、誰でも出來るという訳ではないのだが。
俺が今発したのは炎と風の融合で第5位階の魔法である。
イリス様の特訓の中で行なっていた座學の際に詠唱容を覚えたものだ。
なるべく派手なものという事で炎と風を融合した発を、更にそれなりに威力も必要だと思ったのでこれを選んでみた。
その結果は、
やっちまったというじだ。
確かに予定通りド派手な発と共にアンデットの部隊は文字通り消滅した。
なので作戦的には功だ。
ただ自分で思ってたよりも遙かに威力が大きく、想定以上の被害が出てしまったからだ。
中央広場は直徑200m程の円形の形をした広場だった。真ん中には噴水があって、その周りにベンチなどが配置され街の人々の憩いの場として作られていた。
その広場が今は跡形も無く消し飛んでしまった。
中央広場があった場所には直徑100m、深さ5m程のクレーターが出來ており、周辺の建は形こそ殘っているものの、窓ガラスなどは木っ端微塵に吹き飛んでしまっている。
もし生き殘った住人がいるならば、怪我をしていない事を祈るばかりだ。
俺はちょっと気不味くなり皆の顔を確認する。
アリシアは予想通りだったのかニコニコしているが、見櫓の上のリンは呆然と心地を見つめ、カシンも探索の足を止め立ち盡くしていた。
なんかすいません。
そう思いながらも、気を取り直して大聲で皆へ指示を出す。
「よ、よし!これまでは作戦通りだ!み、皆気を抜かずに任務にあたってくれ!」
し聲が裏返ってしまった。
- 連載中646 章
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