《異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜》領地開発は突然に12

リンがキールを連れて來た。

「悪いな、キール。これから今後の方針と人事について説明させて貰う。」

「いや、大丈夫だ。俺もその事は気になったからな。」

キールはそう言いながら椅子に座る。

全員俺の方を向いてこれから俺が話す容に注目している。

「まず方針だが、俺達はセレナ王國の領地であるガリアを任される訳だが、王國は俺達を魔族が侵攻して來た際の盾にするつもりらしい。

立地から見て攻めて來る可能が1番高いからな。しかもこの前俺達が奪還したばかりだ。近いに必ずもう1度攻めて來ると考えた方がいいだろう。

王國の領地である以上、その役目は果たさなければならない。

だからまずは防を固めるのを最優先にしていきたいと思う。

最初は街の再建とインフラの整備。次に対魔族軍の設立だ。これから話す人事はそれを効率良く行うためのものだ。ここまではいいか?」

皆コクリと頷く。

「じゃあ人事を発表する。アリシア、務全般を頼む。まずは領地の改修と整備をメインでやってくれ。

次はカシン、お前は外務擔當だ。國で力を持て余している冒険者に領地での仕事を積極的にアピールしてしい。希者には移住と軍への參加も呼びかけてくれ。

そしてリン、君には諜報員を任せたい。これから流する5人の僚の向を、逐一俺に報告してくれ。

最後にキール、軍務を擔當してくれ。ただ最初は軍そのものがまだ出來ていないからカシンの仕事を手伝ってしい。

ある程度人が集まったらそれぞれの能力と適を把握するために選定試験を行う。それ以降は軍務擔當として、兵士達の育や指導をお願いしたい。

ひとまずこんなところだ。

どうだ?何か質問はあるか?」

皆黙って頷く。この時初めて容を聞いたリンとキールも納得してくれた様だ。

「あと最後にひとつだけ。皆ガリアの為、王國の為に必死にやって貰いたい。

しかしその為に自分の命を犠牲にする事は許さない。ましてや俺の為に死ぬなんて以ての外だ。俺は皆が命をかけるに値する様な立派な男じゃない。

まずは自分の命を最優先に考える行してしい。これは有事であっても変わらない。

その事は忘れないでしい。

以上だ。」

アリシアやカシンが俺を慕ってくれる理由が分からない。だけど彼らは俺の為に死すら厭わない覚悟でいてくれている。

それは凄く有難いと思う。

しかし俺は自分の為に誰かが死ぬなんて絶対に許容出來ない。 

皆が幸せに生きて行く為の街作り。

これが俺の基本方針だ。

國王や他の領主達からは甘いと思われるかもしれない。覚悟が出來ていないだけだと揶揄されるかもしれない。

でも俺はこの方針を変えるつもりはない。

この方針を脅かす存在は魔族はもちろんだし、同じく人間であっても、俺が阻止する。

そう心に固く誓った。

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