《異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜》領地開発は突然に16

「ちょ、ちょっと待って下さい!そんな事聞いていません!我々は事務方として呼ばれたはずです!戦爭に行くなんて聞いてない!」

「そうだ!私は剣の修行も魔法の修行もした事がない!魔族なんかと戦える訳ないだろ!」

などなど。

絵に描いた様な狼狽ぶりである。

こうなったら噓を突き通す方が面白そうだ。

「やっぱり聞いていなかったのか。まぁそうだよな。貴族のお前達に死んで來いなんて言えないよな。

でも考えてみなよ。

俺達は5人しかいないんだぜ。そんな所に魔族が攻め込んで來たらあっという間に全滅だ。そしたら次は中にいる君達が狙われるのは必然だろ?」

まぁ実際そうなのだが。

ただし、ある程度なら俺1人でも守れるとは思うが。

「そんな所へ行くのに事務仕事だけな訳ないじゃないか。

まぁどうしても嫌なら君達が戦爭へ行かなくて良くなる方へ領地を運営するしかないんじゃないか?」

一通り脅しといて助け舟を出す。詐欺師の常套手段である。

「何なのですか?それは?そんな事が可能なのですが?」

ほら釣れた。

しかも群集心理とは恐ろしいもので、こういう集団の狀態で1人が良い方向へ行こうとしているとカケラでも思った瞬間、どんなに疑っていてもその流れに乗らずにはいられなくなるものなのだ。

「あるのなら教えて下さい。何でもします!」

「わ、私も!どんな事でも協力いたします故!」

「そうだ!死に行かせる様な上はもう信用出來ん!私達は貴方様に付いて行きます!」

れ食いである。

ていうかこいつら単純過ぎるだろ。

そんな訳で最後のトラップを仕掛ける。

「じゃあ聞くけど、君達は上に俺達の向を探って報告する様に言われているよな?何なら悪い方へ転ぶ様、仕掛けろって言われてる奴もいるんじゃないか?」

リンから上がってきた本當の報を織りぜる。これで今までに俺が話した容の真実味がグッと上がる訳だ。

最後の何か仕掛けろって部分は當てずっぽうだが、もし言われている奴がいれば更に効果が高まるし、彼らに対しての抑止力にもなる。言われた奴がいなかったとしても他の奴の事など知らないだろうから噓だとはバレない。

他部門の僚が協力や意見換なんて行うとも思えないしな。

「確かに私は貴方様の向を探る様に言われました。」

「私もです。」

「私も。」

はい。一丁上がりである。

後はこいつらに俺の指示とそれを守れば良い方へ転がるという事を理論的に説明してやれば彼らは俺達の敵では無くなる訳だ。

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