《異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜》領地開発は突然に17

「いいか?君達が俺達の向を報告し、君達の上司が俺達を邪魔したとする。そしたらどうなる?

はい!ロベルト君!」

突然の指名に驚き、そして考える。

「ワタル様の理想としている世界の実現が遠退きます。」

「正解だ。俺の理想としている世界ってのは簡単に言うと誰も死なない世界だ。それが遠退くとはどういう事かな?

じゃあ次!カートン君!」

「わ、私ですか!?えっと、誰かが死ぬ?」

「その通り!君達が俺達の事を上に伝えれば伝える程、君達の死ぬリスクは高まるという訳だ。ここまではいいか?」

皆、コクリと頷く。

先程とは打って変わってが高まっている。

「じゃあ何で俺の理想の世界になったら誰も死なないかという事を説明しよう。」

そう言って俺は今後のプランを説明する。ここからは噓ではなく、真実を説明する。まぁ俺が元異世界人だとか、神の弟子だとか、天使が俺の事好きだとかは伏せておくが。

「確かにそれが実現出來れば魔族に対抗出來るかもしれない。」

「そうだな。でもその為にはガリアをなるべく早く復興し、人を集め、そして育てなければいけないな。」

こいつらは馬鹿じゃない。

今までは溫室の中にいたせいで、その事へ意識が向かなかっただけだ。

だからしそちらへ意識を向ける様にしだけスパイスを加えた。

思いの外こいらが純で効果が高くなり過ぎたはあるが概ね期待通りの反応になった。

まぁ、最初は遊び半分だったんだけどな。

結果オーライという事で。

「どうだ?自分達に與えられた命令がどれだけ自分達にリスクがある事か分かって貰えたかな?」

「はい。しかし今後我々はどうすれば良いのでしょうか?報告しなかったらしなかったで怪しまれてしまいます。

そうなれば本國へ帰還させられ、今の立場を失ってしまいます。

どちらに従っても我々に明日など來ないという事になってしまいます。」

ようやくそれに気付いた様だ。

まぁここまで來れば疑心暗鬼の塊だからな。あちら側へ再度寢返る可能は低いだろう。

「確かに報告しなかったらそうなるだろう。たが私は君達を見捨てたりなんかしない。ちゃんと策は考えているさ。」

「策とは?是非お聞かせ願いたい!」

ここで最後の仕上げを行う。

「あぁ、勿論だ。それはな・・・。」

これで、當面俺達の邪魔になる奴は居なくなるだろう。

まぁ彼らの上司である大臣達が、彼らが取り込まれた事を知るのも時間も問題だろうから、それまでの間に領地の制を整えなければならないのだが。

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