《異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜》〜閑話〜ロマンスは突然に②

年達が去って行った後、彼は年に対してこう言った。

「助かったのは今回だけだ。あいつらはまたお前を狙う。でもその時俺はもういない。助けが無い狀況で自分が助かるにはどうしたらいいか考えろ。弱いからって諦めんな。弱いなりにあいつらに勝つ方法ならいくらでもある。それをちゃんと考えるんだ。いいな?」

年は彼にお禮を言って立ち去る。

面白いと思った。

弱いなりに勝つ方法を考える、か。

い頃から寄りが無く、1人で生きていかなければならなかった彼だからこその考えなのだろう。

今私達が直面している問題と合致する。

イリス様はこれを分かってて彼を調べる様に言ったのか。

そう考え、イリス様に報告をする。

しかし、イリス様に教えられた理由はそれだけではなかった。

本當の理由は彼にとってとても殘酷なものだった。

その後、転生させる事を決め、イリス様に彼のを作ってもらう。

なんかイリス様は、初めて私が気にった男の人だとか言って盛り上がっていたがその真意はよく分からなかった。

そして運命の日。

彼は殺され、私達の元へ來た。

知らない世界へ連れて來られ、人間を救ってくれと頼まれたにも関わらず、彼はすんなりそれをれる。

ますます面白い。

そう思った。そしてそう思えば思う程、彼への興味は高まった。

しかし別れは突然に訪れる。

彼の規格外の力故、私では彼の力をばし切れない。

そう考え、イリス様へ指導をお願いする。

今後人間達にとって切り札となるお方。

別れるのは惜しいが、私の私で人間達を危険に曬す訳にはいかない。

何故別れるのが惜しいと思ったのかはこの時の私には分からなかった。

ただ彼に會えない間に準備は整えておこう。そう思い、協力者を見つけ今後のプランを考える。

彼の事を考えない日は無かった。

何をするにも彼の為にという事が前提となっている。

イリス様に定期報告をする時、彼の狀況を聞くのが楽しみだった。彼は頑張っている。だから私も頑張らないと。そう思う様になっていた。

だから気付いた。

私は彼の事が好きなのだと。

これからは彼と共に歩んで行きたいと思っていると。

その事をイリス様に相談した時、何故かやれやれというじだった。

でも私が彼に付き添うことを快く許可してくれた。

彼の名前はワタル・アカギ。

転生者で、神様の弟子で、私の大切な人である。

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