《異世界生活は突然に〜いきなりチートになりました〜》領地運営は突然に⑤
何故かブランがキールと共にやって來た。
俺は彼らを門まで出迎えに行き、新しく建てられたギルドのガリア支部へ案する。
「いやー、この短期間で建てたにしては実に立派だ。」
嫌味でも言いに來たのか?
「これは失禮。もう立派な領主様ですからね。これからは敬語を使いませんと。」
「あぁ、気にしなくて結構ですよ。今まで通りで大丈夫です。」
「いえいえ、これから私もお世話になる街の領主様です。そこはハッキリとさせときませんと。」
ん?お世話になる?何の事だ?
「あれ?言ってませんでしたっけ?
では改めて。ガリア支部長に本日より著任致します、ブラン・ガザリールです。
今後共良しなに。」
聞いてねぇよ。
「支部長という事は王都のギルドはどうなるんですか?」
「あぁ、正しくはギルド長兼支部長です。王都も引き続き私の管轄ではありますが、まぁ、あちらの方は落ち著いてますので、誰が管理者でも変わりません。
ですので本日よりこちらへ赴任して來たという訳です。」
いつも飄々としているが、今日は特にそう見える。
まぁギルドの人事に口出しする立場にはないので、特に俺からどうするという事もないが。
「しかし、街の復興スピードもさる事ながら、あの壁には驚きました。
あれは〝錬〟ですね?」
やはりこの男は抜け目が無い。あの壁を一瞬見ただけで魔法で作ったと見破るとは。
「微量ですが、魔力反応がありましたので。しかしあの高さ、そして長さ。これ程の魔法が行使出來るとすれば、貴方しかおりませんね。そうでしょう?ワタルさん。」
そこまで言い當てますか。
まぁ隠しても仕方がないし、そもそも隠す様な事でもないのでそこは正直に答えておく。
「あぁ、流石ですね。私の魔力量をご存知なのですか?」
「まぁガリア奪還の報告と、その後この辺りでちょくちょく起こっていた事故の報告を聞いていれば何となくは。」
バレてる。
ガリア奪還の時ってのはあの中心部での発の事だろう。その後の事故ってのはどれの事かは定かではないが、まぁどれを取っても普通は起きない様な事故だな。
なんせ山が1つ消し飛んだり、半日程度で山が禿山に変わったりとかだもんな。
これからはし行をセーブしようと心に決めた。
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