《部活の後輩と付き合ってみた》センパイの優しさの元

「はい?」

つい私はそんな間の抜けた返事をしていた。

「拓海の誰にでも優しいというかお人好しなのは

親から見ても點でもあるし、短所だからな〜

七海さんみたいな彼がいれば短所もしは改善

するだろう〜」

「そうね〜七海さんってたくちゃんと相ピッタリ 

みたいね〜」

と言い終えるとお父さんの方が姿勢を整えて

「七海さん、これからも拓海をよろしくお願いします。

息子は容量が悪いと思うがよろしく頼む」

と頭を下げてきた。

「いえいえ‼︎こちらこそよろしくお願いします‼︎」

と私はお父さん以上に頭を下げていた。

「あら七海さん、頭下げすぎよ〜ほら上げて〜」

「わ、分かりました‼︎」

それからは私自張が解けたのか、かなり

ゆったりと話せたと思う。

そして現在はセンパイの子供の頃の話になった。

「いや〜拓海って昔から一生懸命に努力しているのが

くてな〜自転車に乗る際なんて何度も転んで

泣きそうなのに、我慢してまた転んで、我慢して転んで

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の連続だったからな〜」

「そうなんですか?」

「そうそう、當時クラスメイトにバカにされたのが

余程嫌だったのか、たくちゃん必死に頑張って

自転車に乗る様になったわね〜」

・・・なんとなくその絵が思いつく。

センパイってバカにされるとやる気になるタイプの

人間だというのは日頃の行を見ているとわかる。

「いや〜あの泣きそうなたくちゃんの顔は可かったわね〜

もう顔が半分泣いていて、聲も泣き聲だったわね〜」

・・・なにそれ、とっても見たいんだけど‼︎

あのセンパイが子供の頃って言うんだから可いに

決まっている‼︎そこに泣きべそだったら・・・

・・・うん、絶対萌える。

「あの頃はたくちゃんはママ〜パパって呼んでくれて 

1人で走って転んで、もう可い〜‼︎

あっ、七海さん。當時の映像や寫真みる?」

な、なんだって⁉︎センパイの子供の頃の寫真だって⁉︎

もう、それは・・・‼︎

「見ます‼︎是非見させてください‼︎」

そりゃ即効で賛するよね‼︎

「例えばこれとか。何故かゴミ箱を頭にかぶって

たくちゃんが走ってるの〜」

「何でゴミ箱かぶっているのか分からないけど

いですね〜‼︎しかも笑顔ですし‼︎」

「ああ、これもあったな。拓海が焼きそばパン

食べていて、上手く食べていないのかほっぺたに

ソースをつけているんだよな〜」

「これも可いですね〜‼︎」

今のキリッとした表からは想像できない、ぽけ〜と

焼きそばパンを食べている表

・・・うん、可い。

多分これはウルトラレア並の珍しさだろう。

「コピーでよければ、あげるわよ?」

「是非お願いします‼︎」

こんなレアな寫真をコピーであったとしてももらわない

ないだろうか?いや、もらうだろう。

それから私はご両親とセンパイの話で盛り上がった。

話している中で私はとある事を思った。

・・・センパイのあの優しい格は、このご両親が

いたからこそ構されたのだろう。

ご両親がセンパイに対して目一杯を注いでいるのは

センパイの事を楽しそうに話しているのを見れば

容易にわかる。

その真っ直ぐなを目一杯もらったからこそ

センパイはあんな優しい格になったのだろう。

・・・センパイも口では、面倒とか言っておきながらも

ご両親が好きなのだろう。

それをセンパイ自に言ったら

「ありえん」

・・・なんて言ってそう。

なんかその場面を想像したら、つい笑いがこみ上げてきた。

「七海さん、どうした?」

とお父さんが聞いてきたので

「いえ、センパイの優しさの元ってご両親があって

こそなんですね。センパイがあんなに優しいのはご両親の

を目一杯もらったからなんですね」

「・・・」

「・・・」

と固まるご両親。

「あっ、す、すいません‼︎つい上から目線になって

しまい申し訳ありません‼︎」

「な、な、な」

・・・ヤバイ、これ絶対怒られるパターンだよね?

あ〜なんで余計な事言っちゃうかな〜私⁉︎

せっかく上手くいっていたのに〜〜‼︎

「なんて良く出來た子なんだ〜〜‼︎」

「あれ?」

「こんな良い子、たくちゃんにはもったえない〜」

「あれれ?」

「七海さん、なんなら俺達の子供にならない?

拓海と換で?」

・・・センパイ、今換対象になりましたよ。

「いやいや⁉︎お父さん方、何を言ってらっしゃる⁉︎」

「七海さん、もう一度考え直してみて。あんな息子で

いいのか?」

「私は構いませんが・・・」

「本當に出來た子だな〜‼︎拓海にはもったいないな‼︎」

「・・・誰にもったいないって?」

聲がした方を向くとセンパイが買い出しのを手にして

立っていてた。

「おお〜〜拓海‼︎帰ったか‼︎」

「親父、自然に話を変えるな」

「なんのことやら?」

「誤魔化し方小學生か‼︎」

「自転車に乗って転んでいた頃が懐かしい・・・」

「だいぶ前だぞ⁉︎というか七海の前で話すな⁉︎

あんな黒歴史を」

・・・すいませんセンパイ。その黒歴史全部

聞いてしまいました。

「いや〜転ぶ度に・・・」

「だから人の話聞けって‼︎」

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