《部活の後輩と付き合ってみた》どっちが可い?

「・・・まぁ、こんなじかな」

「エゲツないですね・・・」

というかいつもの様子とは真逆だよね⁉︎

本當にいつも優しいセンパイ⁉︎

「まぁ國木田先輩はアレ以降そういう事

してないから、尚更じるよね」

「というか與謝野先輩は何でそんな事

知っているんですか?」

「森から聞いたんだ。

実はあの後に森が私達に話してくれた。

國木田先輩は私達が知ってる事を

知らないはずだよ」

「尚更なんでですか?」

「國木田先輩は森に話すなと

言っていたんだけど

事の顛末は知っておけって

森が緒で教えてくれた」

・・・確かにセンパイは自分が

人の為にした事を他人に話す事を

嫌がる。

あの人はそんな格だ。

「前にさ平塚の告白の場面に私達が

著いていった事あるよね?」

「あっ、はい」

確かあの時は私が2年生の先輩方に

頼んだはずだけど・・・

「確かにあの時は平塚に頼まれて言った

私達だけど、私や織田はその事件の

恩返しが出來るって思ったの」

「恩返しですか・・・?」

「そう。あの先輩はその件も部活のためって

言うだろうけど、私達にとってとても嬉しかった。

あとあの先輩って苦労人じゃん?」

「確かに」

センパイほど毎回苦労人の立場になるのは

なかなかいない。

「だから先輩が気になっている子が先輩の事が

好きなら助けてあげたかったんだ」

「そうなんですね・・・」

「さて‼︎そろそろ上がろうか?」

「そうですね。風呂上がりのコーヒー牛って

味しいですよね‼︎」

「おっ、平塚〜いいね〜私も飲もうっと」

私は私自が知らなかったセンパイのかっこいい

ところを新たに知り、ますます好きになった。

そして私達は溫泉を後にした。

風呂から出た後、私と與謝野先輩は浴に著替え

センパイの部屋に向かった。

「センパイ〜‼︎しの彼が來ましたよ〜‼︎」

と扉を開けると

「いやいや七海の方が可いね」

「何言ってんすか先輩?桜の方が可いに

決まっているじゃないですか?」

「ハハハなめるなよ若造」

「これはいくら先輩であっても

譲れないですね」

「・・・・」

「・・・・」

と睨み合う2人。

「ねぇ森、これは何しているの?」

「・・・これはな」

「何ですか?」

と私が聞くと森先輩は仕方なさそうに

「俺らが風呂から上がってきてし雑談

していたら、どっちの彼が可いで

もめ出して・・・」

「何してるんですか・・・」

「桜は料理味いんですよ‼︎

そして味しいって言うと照れる顔が

たまらないんですよ‼︎」

「ち、ちょっと吉晴⁉︎

なんでそれ言っちゃうの⁉︎」

と與謝野先輩は一気に赤くなった。

このままだとセンパイも

私の恥ずかしいところを言いかねない‼︎

センパイって煽りに弱いから

絶対話す‼︎

と止めようと思ったのだけど・・・

「うるせい、七海は確かに

料理は上手くないけど

ご飯を食べている時の顔が

たまらないんだよ‼︎」

既に遅かった・・・

「せ、センパイ⁉︎」

よりによってそれを言いますか⁉︎

だ、だってセンパイの料理が

味しいのが悪いんだもん‼︎

「ハッハハ‼︎まだまだですね‼︎

桜はいつも積極的ですが2人きりに

なると一気に照れ出すんですよ⁉︎

くないですか⁉︎」

「吉晴〜⁉︎

それ言っちゃダメ〜‼︎」

とさらに赤くなる與謝野先輩。

「まだまだだな織田‼︎

七海の寢顔は最高だぞ‼︎

もう堪らんよ‼︎」

「センパイ〜⁉︎」

もうやめて〜⁉︎

私恥ずかしくて泣きそう〜‼︎

な、なんなのこの公開処刑⁉︎

「桜の方が‼︎」

「七海の方が‼︎」

「「可いに決まってる‼︎」」

「「もうやめて〜‼︎」」

「・・・なんで俺はこの人達と

一緒にいるんだ?」

森先輩がボソッと言っていた。

・・・森先輩、センパイが

すみません・・・

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