《部活の後輩と付き合ってみた》部活の同期と付き合ってみた

今回は國木田と七海が同期の設定で話が進んでいきます。

ピンポーン

「はいはい出ますよって」

誰かが僕のインターホンを押した。

……まぁ大誰かなんて分かるんだけどさ。

「拓海~遊ぼ~!!」

と玄関を開けた瞬間、目にってきたのは元気一杯の笑顔を浮かべた彼であった。

の名前は平塚七海、僕と同期の同學部で部活まで同じの大學3年生であり、そしてこの4月から付き合い始めた人でもある。

「君は朝から元気だね……」

僕がやや苦笑しながらいうと七海は先ほど変わらない笑顔のままで

「だって拓海と遊べるんだよ!? デートだよ!? そんなのテンション上がらない訳ないじゃん!!ねぇねぇ今日は何する!?」

と僕に迫ってきた。

朝はややテンションが低い僕に比べて、彼はいついかなる時でもハイテンションなのである。まぁそれが彼のいいところなのだろうと思う。

「そうだね……でもその前にご飯食べたいかな……レポートの執筆で昨日の夜も食べてない」

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「よし!! なら私が拓海のために何か作ってあげるよ!!

さぁそこを退くんだ!!」

「悪いね……助かる……」

七海はとても料理が上手い。どうやら親さんに教わったらしいのだが、それでも中々あのレベルまでいくのは凄いと個人的に尊敬する。僕自正直ご飯に対しては最低食べれたらそれでいいと考えてしまうためカップラーメンやインスタント系が多くなってしまう。だが七海はそんな僕の食生活を心配してか結構な頻度で作りにきてくれる。

「いいっていいって~私も拓海には部活の運営で助けてもらってるし~」

「そんなに僕はやってないけどね……七海」

「謙遜しないでよ~拓海って上や下からも人気が高いんだよ?

みんな“國木田、國木田”って大好きなんだよ。

……彼である私が嫉妬するぐらい子部員からもね」

最後の言葉が妙にトーンが低かったのは気のせいだろうと思う。

七海が嫉妬深いのは付き合い初めてから知ったことだが、彼が嫉妬してくれるというのは彼氏としてとても嬉しい。こんな可い彼なのでなおさらだ。

「僕は七海だけだよ」

と言いながら僕が七海の頭をでると彼は目を細めて嬉しそうな表をした。

「えへへ~ありがとう!! じゃあそんな拓海にお姉さんの私が何か作ってあげよう~」

「1か月僕よりも誕生日が早いだけでしょ……」

まぁそんな風にお姉さんぶるのも可いのだけど。

「ご馳走様でした」

「お末様でした」

「さて七海、今日はどこにいくのかな?」

「……それなんですけどね拓海さん」

「うわっ……嫌な予しかしない」

僕の予が告げている、この彼の申し訳なさそうなトーンからくる言葉は絶対、嫌な予しかしないと。彼と付き合う前の2年間の付き合いからくる直も僕にそう告げている。

「拓海、実は……」

「--よし、終わり」

僕は目の前にあるエクセルのデータを保存して、そういった。

「は、早いね拓海……」

「まぁこれぐらいは慣れているからさ

ーー忘れてなければもっと早く出來たんだけどね?」

「うぐっ……それに関しては本當にごめんね……」

七海は申し訳なさそうに謝ってきた。

の忘れていたこととは今度の部活の行事に參加するOB・OGの參加名簿の作だった。彼曰く、名簿を作るだけだと高をくくっており、後で作ろうと思って忘れていたとのことだった。

それを今、僕が作ったのだが卒業年度ごとに並び替えてなかったり、名前が間違っていたりと名簿を作る以前の問題が大量に発生して、予想以上に手間取った。僕は比較的にこういう作業は慣れていたからよかったがもし七海がやっていたら倍の時間では済まなかったはずだ。

「まぁこれで今日の朝食分の借りは返したよね」

「う、うん……というかそれ以上なんだけど

ーーん? なるとご飯を作ると拓海は私の仕事を減らしてくれ」

「2度とやらなくていいかな僕? なんならこういう事務作業を一切放棄するぞ?」

僕の今の役職は部員の補佐みたいな立場であり、部員達が練習に集中できるように事務作業なんかを主にやっている。七海の場合は部長ということもあり、OB・OGとの連絡や學校側とのやり取りなんかもあるので特にそういう仕事が多い。

「ごめーん!! それはやめて私もだけどみんな困っちゃうよ!?」

「他のみんなのはやるよ。

ーーやらないのは七海のだけだよ」

「あっ、なら部活は安泰だ

ーーよくな~~い!! 私困っちゃうって!?」

「そう、頑張って」

「ってそこで漫畫を読みながら冷靜に言わないでって!?

さっきの発言は謝るから!!」

「……なら最初から言わなければいいのに、君という人間は何をしているのさ」

「ごめん、つい楽しくて!!」

「本當に放棄していいんだな?」

「何でもするからそれだけは許して!?

ーーあっ、でも拓海」

「何かな?」

「今回は本當に助かったよ。

ーーありがとっ!!」

「……はぁ、しょうがないなぁ」

と満面の笑みを浮かべられて、結局僕はその笑顔に負けて彼を許してしまうのであった。

毎回々と彼のせいで迷を被るのだが、最後には彼の笑顔に負けて許してしまうあたり、僕は彼にだだ甘なのだろう。そしてそれを嫌がってない僕がいるのも紛れもない事実だ。

結局、そのあとの僕らは僕の部屋でまったりすることにした。

七海は僕の膝の上に頭をのせて漫畫を読み、僕は片手で本を持ち、もう片方の手で彼のさらさらとした髪をでていた。彼曰く“拓海にでられると安心するんだ”とのこと。まぁ僕も彼の髪をでるのは嫌いじゃないのでいいが。

「ねぇ拓夢」

「ん?」

「今日泊まってもいい……かな?」

「僕はいいけど……君のご両親はいいの?」

僕は今一人暮らしだが、七海は家族と一緒に暮らしている。娘が彼氏の家に泊まると聞いたら親さんは普通いい顔をしないだろう。だが……

「えっ、何を言っているの? 私の両親普通にオッケーだったよ」

予想外の言葉が返ってきた。

「……マジで?」

「うん、マジで。私の両親、拓海の事を気にっているし信頼しているんだ~。

“ところで娘さんをくださいとはいつ言われるのかな”ってお父さんは言っていたよ?」

「……それでいいのかお父さんよ」

「あっ、ちなみに婚姻屆けは私のカバンにってるよ?」

「何で!?」

「いつでも、どこでも、どんな場合でもゴールイン出來るようにするためだよ!!」

「ファーストフード的なノリで言わないでもらえるかな!?」

「おぉ……なかなか良い例えだね!!」

「いやいや納得しないでよ!? 人生の大事な決斷をそんな簡単にしないでしいんだけどね!?」

「結婚式はドライブスルー?」

「ファーストフード的なノリから離れて!?」

「そしてそのままドライブスルーの流れで新婚旅行?」

「ノリ軽いな!?」

なんてふざけた會話をしながらも彼との結婚生活を想像すると笑顔が止まらない僕であった。

ーー例えどんな結婚式であっても彼と一緒に過ごす人生はとても楽しいものだろうと容易に想像できるからだ。

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