《脇役転生の筈だった》3

それから何時間かたってから兄の仕事が終わったようで挨拶をわし部屋を出た。

「咲夜、待たせてごめんね」

「いえ、白鳥先輩とお話していたので大丈夫です!

お兄様、明日白鳥先輩とも一緒したら駄目ですか?」

上目遣いで聞いてみる。

白鳥先輩は良さそうな人だったから仲良くなったら々とメリットがありそうなんだよね。

「……涼太もかい?

…仕方ないな、分かったよ」

よし!

兄に勝った気分!!

あれ……そういえば、私と兄と皐月先輩と白鳥先輩と天也と奏橙……って…多くない?

6人か……。

「あ、そうだ。

咲夜、僕の方からも1人いいかい?」

「勿論です!

お兄様のご友人ですか?」

7人に増えたよ……。

1人増えたとこであんま変わらないか。

子の友達、しいなぁ……。

「うん、僕が1年生の時からの友人だよ。

咲夜は會った事無かったかな?」

うーん……會った事あるっけ?

……覚えてないな。

「覚えてないです……」

し落ち込んだ様子で言うと兄は優しく頭をでてきた。

「お兄様、くすぐったいです」

「あぁ、ごめんごめん。

咲夜が可かったからつい、ね?」

私は可くなんてないはずなのだが……。

ゲームの咲夜に対する反応とこっちでの対応の差が激しすぎると思うのだが…。

ゲームではあからさまに咲夜を避け、嫌っていた。

こちらとは大違いだ。

…これは、兄ルートでの死亡フラグは消えたと考えていいのだろうか?

まぁ、この兄に殺されるような事はないか。

私は兄にマカロンを買ってもらい上機嫌で家に帰った。

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今更だが、兄の友人とは攻略対象者の朝霧燈彌じゃないだろうか?

何年か前にそんな名前が出ていた気がしないでもない。

家にると父が出迎えてくれた。

「咲夜、悠人、話がある」

そう切り出した父の表はどこか暗くじる。

何があったのだろうか?

「あー…なんだ、そのな……。

仕事でドイツへ行くことになったんだが……一緒に來るか、殘るかどうする?」

え……私、學したばっか……。

やだな……。

「お母様も行くのですか?」

「えぇ、ごめんなさいね」

お母様は申し訳なさそうに謝ってきた。

私はここに殘りたいが、兄はどうなのだろうか?

行ってしまうだろうか?

それとも殘るのだろうか?

「父さん、母さん、僕はここに殘るよ。

咲夜はどうする?」

「私はお兄様と一緒がいいです!」

兄と一緒にここに殘りたいじゃん。

折角首席とれたのにここで転校とか悲しいし。

兄は何処か嬉しそうに私の頭をでた。

「そうか……私達は明後日に出発する1年で帰ってくる予定だ」

という事で明後日、見送りする事になりました。

その日、私の學祝いという事でいつもよりも豪華な食事だった。

が庶民の私は食べにくくじたのだが……。

7歳のだからだろうか?

急に眠気が襲ってきた……。

「咲夜、眠いのかい?」

私は言葉を発しずにコクリと頷いた。

……眠い………。

「咲夜、眠ければ寢ていいぞ?」

……うん、寢よう。

あ、でもお風呂……。

ってから寢よ。

「……はい、そうします…。

おやすみなさい、お兄様、お母様、お父様…」

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「おやすみ、咲夜」

「おやすみなさい」

「おやすみ」

私はゆらゆらと扉へ向かい、それから手早く浴し就寢したのだった。

……子供のは不便すぎる!

早い時間に寢たからなのか、次の日私は4時に起きた。

……さて、登校まで何をするか。

……暇だなぁ………。

とりあえず著替えよっと。

私は制服に著替えてからブロンドの髪を梳かす。

いいなぁ…サラサラだよ……。

そういえば昨日の夜父から學祝いと言われ何か貰った気がする。

まだ開けて無かったし……開けてみようかな。

昨日、枕元に置いた父からのプレゼントを開け始める。

包裝された袋の中からは見覚えのある大きさの箱が出てきた。

「スマホだ……」

私が前世で使用していたものと同じシリーズの中でも最新の機種のスマホだった。

これは……有難い…。

だが…設定をどうしようか?

久しぶりすぎて覚えてないや……。

後で兄に聞いてみよ。

「後でお父様にお禮、言わなきゃなぁ…」

天也や奏橙に知られないようにしよう。

天也はゲームだと電話に出ないと家に押しかけてくるようなキャラだったし、押しかけてこなくても機嫌が悪くなって面倒臭かったんだよね。

奏橙に知られると天也にも知られそうな気がするから知られないように気を付けないと。

兄も持ってると思うし兄とは連絡先換しておこう。

「あ、そろそろ行こうかな…」

時間を確認したら5時30分になっていたのでもう兄が起きているはずだ。

それを確認してから私は端末をもって朝食をとりにいく事にした。

「咲夜、おはよう」

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「おはようございます、お兄様」

ダイニングルームへ行くと案の定、既に兄がいた。

私は笑顔で挨拶をすると、兄の隣に座る。

「お兄様、お父様から貰ったんですが…良く分からなくて…教えてくれませんか?」

そう言って端末を差し出すと兄は笑顔で了承してくれた。

流石兄、優しいね。

兄は優しく登録の仕方などを教えてくれた。

その途中で朝食がきたので、急いで食べるとアドレスやら電話番號やらの登録をする。

それらが終わったところでようやく兄と連絡先を換した。

「あら…2人とも何をしているのかしら?」

「あ、お母様おはようございます!

お兄様に々と教えて貰っていました」

私はお母様に向けて端末を見せるとお母様は目を細めた。

「そう、良かったわね。

帰ってきたら連絡先を教えてちょうだいね」

「はい!」

このスマホ、ゲームれられるかな?

好きだったゲームあったんだよね。

またやりたいなぁ……。

「悠人様、咲夜様お時間です」

「あぁ、咲夜行くよ。

母さん、行ってきます」

「お母様、行ってきます!」

お母様は優しい聲で

「行ってらっしゃい」と見送りしてくれた。

「咲夜、晝食の時だけど…僕等が席をとっておくから安心して。

分かりやすい場所にいるつもりだけど分からなかったら電話して」

「分かりました!」

屋敷から學校までわりと近いため10分もしないうちに著いてしまう。

私は兄と共に降りると、キャァァァァという黃い悲鳴が上がった。

……一どうしたのだろうかと思い、悲鳴の上がった方を見てみると子達がこちらを見ていた。

…いや、正確には兄を、だろう。

私が言うのもなんだが兄はカッコイイと思う。

績優秀、容姿端麗……それに優しいし…。

シスコンの部分さえなくなればいいと思うが。

まぁそんな兄がモテるのは當たり前だろう。

だが、この様子では兄と晝食をとるの事態大変そうだと思う。

「じゃあまた晝食で。

頑張ってね、咲夜」

兄は人の良さそうな笑みを浮かべ手を振った。

それによりまた子達が黃い悲鳴をあげる。

……あぁ、うるさい。

「お兄様も頑張ってください」

とだけ言って私はさっさと退散する。

……が、逃げた先には既に先客がいた。

「おはよう、咲夜」

「あ……おはよう、咲夜」

「……………おはようございます」

そう、天也と奏橙だ。

まさか先客がいるとは……。

場所を間違えたな。

そう思い引き返そうとするが……。

「どこへ行くんだ?」

天也に止められた。

「教室へ行こうかと思いまして」

「俺らも行くか」

「そうだね」

……マジすか…。

「……やはり私は図書館へ行きますので」

「図書館か…昨日は見れなかったな…。

俺も行く」

「なら僕も行くよ」

……逃がしてはくれないと。

面倒臭いなぁ……。

「やはり私は教室へ…」

「あぁそうだな。

図書館は後でゆっくり見たいしな」

違う!?

私は1人になりたいだけだし!!

面倒事に首突っ込みたくないだけだし!

「咲夜…俺とは一緒にいたくないという事か?

友人だろう……?」

くっ……捨てられた子犬のような目でみるな!

あぁ、もう!

私の負けでいいよ!!

「…そんな事はありませんよ。

ただ、お2人といるとうるさそうだったので」

「そんな事はないはずだけど…」

いやいや…そんな事あるって。

私が1人の時と2人が一緒の時だと周りの聲の大きさが段違いだっての。

「はぁ……分かりました。

行きますよ」

「!

あぁ!!」

……何故私は攻略対処者と一緒にいるのだろうか?

近付かないようにしようと決めていたはずなのにな……。

「晝食の件ですが、お兄様達が席を取っておいてくれるそうです。

それと私達の他にお兄様の友人と皐月先輩、白鳥先輩も來るそうです」

「そうなのか!?

…それは、悪いな……。

というか7人か……」

「じゃあ、後でお禮を言わなきゃだね」

そうだね。

先輩達にお禮を言わないと。

それにしても、楽しみだなぁ……。

皐月先輩もいるし……。

その日の授業はやはり基礎的な事だったので簡単だった。

晝食の時間となり、天也と奏橙の元には子達が群がっていたので助ける事はせず1人で食堂へと向かおうとする。

が、そこで止められてしまった。

「海野さん!

あ、あの…よ、良かったら一緒に晝食を……」

「あ、ずるいぞ!

俺が先に狙ってたんだ!」

「海野さん、あんな奴らほっといて僕と一緒に……」

私は男子達に囲まれてしまった。

……あぁ、天也と奏橙の苦労が分かった気がする。

私は一人一人丁寧に斷ろうとするが人數が多かったため皆に聞こえるようにし大きめに聲をだした。

「申し訳ございません。

先客がいますので……。

行きましょう、天也、奏橙」

「あ、あぁ…そういう訳だから、悪いな」

「ごめんね、咲夜と約束があるから…」

次いでという事で2人を救出し、晝食へと向かおうとする。

何故って?

それは救出しなければ先輩に迷をかける事になりそうだったからだ。

「ちょっと!

海野さん、流石にそれはないんじゃなくて!

私が最初に天野様を晝食におい致しましたのよ!

それに、天野様の事を下の名前で……しかも、呼び捨てだなんて!!」

あぁ、面倒臭いタイプだ……。

しかも、呼び捨てとかは天也が言ってきたんだし。

私は何もしてないと思うんだけど。

「おい、それは俺が…」

「…お話はそれだけでしょうか?

先輩方をお待たせしていますのでこれで失禮させていただきますわ」

「咲夜!」

「行きますわ……」

なんというタイミングだろうか。

兄から電話がかかってきた。

……くそ、2人に私が端末持ってるってバレたじゃないか。

兄よ、どうしてくれる。

切るわけにもいかず、仕方なく兄からの電話に出る。

『咲夜、席は取れたよ。

迎えに行こうか?』

「お兄様、問題ありません。

すぐに向かいます」

『…大丈夫だよ、もうすぐつくから』

話が全くもって通じてないのですが?

「咲夜、迎えに來たよ」

本當に早かった。

絶対席とるのは皐月先輩とかに任せて真っ直ぐ來たよ……。

「お兄様、お待たせしてしまい申し訳ありません……」

「いいよ。

ほら咲夜、行くよ。

…あぁ、天野、神崎、2人は別にここにいてもいいよ?

昨日はあぁ言ったけど僕は君達には興味ないからね」

おい。

流石にそれは不味いから。

一応、約束したし。

「お兄様!

それは、お2人に失禮です!」

「大丈夫、問題ないよ」

笑顔を崩さない兄に私はし意地悪のつもりで昨日の件を言ってみた。

「お兄様、昨日私が言った事ですが……やはり一週間口を……」

「さぁ、2人も早く來なさい。

咲夜が待っているだろう」

変わりはやっ!?

周りも引いてるんだけど!?

…天也と奏橙は急いで來ると兄は私の手をとり、歩きだした。

………辭める気は無いらしいです。

「咲夜さん、大変でしたでしょう?

海野さんが授業が終わった途端咲夜さんを迎えに行ってくると、飛び出していきましたから…」

あぁ、やっぱり。

それで兄はあんなに早かったのか。

何とも言えないんだが……。

「悠人、その子が自慢の妹?」

「あぁ、可いだろう?」

シスコンですか!?

恥ずかしいから辭めてくれ!!

「初めまして、海野咲夜です」

「初めまして、僕は朝霧燈夜。

悠人の友人だよ。

宜しくね」

「はい、宜しくお願いします」

そう笑いかけると先輩は

「可い…」と呟いた。

私は可くなんてないが……。

あぁ、私の隣にいる皐月先輩のことか。

納得した。

何か思い出した様に私の元に天也と奏橙が駆け寄ってくる。

「あ…咲夜、お前スマホ持ってるだろ。

連絡先換しておきたいんだが…」

「ついでだし僕も」

そう言って天也と奏橙はスマホを取り出した。

……拒否権は無いらしい。

渋々といった形で私はスマホを取り出す。

が、そこで言い訳を思いつきはっとした様子で言った。

「あ…私、やり方が分からないのでまた今度という事には……」

「俺がやる」

……スマホを取られ、強制的に換させられた。

これで他の子達にめられたら2人のせいだからな。

まぁ、いじめられたらいじめられたで兄が黙ってはいないだろうけど。

「ほら、出來たぞ」

「……そうですか、ありがとうございます」

私は何とも言えない表で禮を述べる。

奏橙だけは私が嫌がっているという事を分かっていたらしく笑っていた。

そんな奏橙をみて私はついつい奏橙の足の脛を蹴り上げてやりたい気がするが我慢我慢、と自分に言い聞かせていた。

「…咲夜、早く頼みなさい」

兄の聲がいつもより數段低くじる。

私はの危険をじ急いで頼みにいった。

…と言っても前回と同じく日替わりセットなのだが…。

何故かって?

考えるのが面倒臭いからである。

頼んだら後は給仕の人が席に持ってきてくれるらしいので私は兄の待つ席へと戻る。

兄は私と天也と奏橙の3人が戻ってきたのを見計らって重要な話を始めた。

「咲夜…と、天野、神崎。

今日のうちに連絡がいくと思うけどついでだしここで話しておくよ。

咲夜を初めとした3人は隆會の正式なメンバーになる。

來年になればまた試験があってそれによって上位3名が隆會のメンバーになるってじで変わる事があるから績を落とさないように。

説明するのが面倒だからね。

あ、咲夜に関しては心配してないから大丈夫だよ?」

……へぇ。

績を落とさないようにしないといけないのか……。

兎に角あれだね、3位以ればいいんだよね。

つまり、あれか。

私のライバルと言えるのは天也と奏橙だけという事か。

「それと、注意事項は咲夜に関しては特に無いよ。

2人に対しては、咲夜にあまり近付かない事。

咲夜を困らせないこと。

咲夜と同じ空間にいないようにする事、かな」

兄よ。

それでは仕事も何もないじゃないか。

私は別室でやれとでもいうのか。

しかも隆會と全く関係ないし。

「ごめんなさいね。

海野さんは咲夜さんが大好きだから……」

「それってシスコンっていうんじゃ……」

「仕方ないだろう。

咲夜が天使以上に可いんだから」

兄よ……頼むからドヤ顔で言わないでくれ。

などと思いつつ私は平然としていた。

皐月先輩も何もないようにしている私に対して驚いたようだった。

……まぁ、普通なら赤面とかするだろうからね。

「咲夜さん、平然としていますのね…」

「……もう慣れましたから」

そう、もう慣れた。

それだけだった。

だが、それだけの事で皐月先輩を初めとした先輩方と同級生2人は可哀想な目で見ていた。

……そんな目で見ないでほしい。

私は悪くない。

私がやったんじゃない。

これはただの病気だ。

時間が経てばきっと兄の目も覚めるはずだ。

……だからそんな目で見ないでほしい。

「悠人…お前……何やってるんだ……」

兄の友人である燈夜先輩も引いていた。

「何って…最の妹を思う存分でていただけだよ?

マカロンを買ってあげると可いんだ。

満面の笑みでマカロンのった箱を大切そうに抱えながら僕に

『ありがとうございます!お兄様』

なんて言うんだ…。

それにそんな好きなくせに僕に1つくれるんだ。

『お兄様も一緒に食べませんか?』

って、可く首を傾げながら聞いてくるんだ。

仕方ないだろう。

咲夜が可すぎるのが悪いんだ」

……前からマカロンを良く買ってくれたのはそのせいでしたか。

……まぁ、マカロンは私の大好だからね。

そうなっても仕方ない。

が、それが私の無意識でやっていた事だからか凄く恥ずかしい。

というか、まずここで暴するのを辭めてほしい。

「確かにそれは可いな」

「朝霧先輩!?

お兄様も辭めてください!」

ちょっと朝霧先輩まで可いなんて言い出したせいで取りしたじゃないか。

……ついでに兄を止めておく。

「あぁ、ごめん。

咲夜の可さを知ってしかったんだ。

帰りにマカロンを買ってあげるから機嫌を直して」

………マカロンを、か。

うん、許そう。

「…今回だけですよ?」

私はし照れるようにお茶のったカップで顔を隠すようにする。

手で隠すのも変だったからこれしか無かったのだ。

「…約束は出來ないな」

兄がボソッと呟いた言葉を私は聞き取る事が出來なかった。

聞こうと思ったが兄は笑って誤魔化した。

……むぅ……気に食わぬ…。

そんなこんなで楽しい晝食の時間が過ぎ、また明日も一緒に…と言ったところで別れた。

「なぁ、俺等何かやったか?

…悠人先輩に嫌われてる気がするんだが……」

「…それは、個人的な事だと思うなぁ…思います。

お兄様はその……心配癥というか、家族想い?なので…」

つい素が出てしまった。

気を付けなければ……。

「それってシスコンじゃないのか?」

あぁ、そうだよ。

それを自分で言うなんて出來ないだろう!

「そうとも言いますね」

「それと、咲夜。

3人でいる時くらいは素で接してくれないか?」

げっ。

それは、どこで他の人が來るか分からないし…。

「お斷りします。

これが素なので」

「噓つけ。

さっき敬語忘れただろうが」

あぁ、忘れたよ!

悪かったな!!

私はを外に出さず淡々と言い放つ。

「それは天也の耳がおかしいだけです」

「いや、噓だよね?

僕の耳にもそう聞こえたし…」

「あら…凄いですね。

お2人揃って耳がおかしくなるだなんて……。

何かご病気でしょうか?

でしたら人に伝染る可能がありますね…」

私はあくまでも気の所為だと述べる。

が、2人は全く信じては居なかった。

……しくらい信じてくれてもいいと思うんだ。

「咲夜」

天也が真顔で私の名前を呼んでくる。

その眼差しに耐えられなくなりため息をついた。

「……はぁ……分かりました。

3人の時だけですよ?」

結局私が折れる事となった。

そして何故か天野家が借りているという個室に放課後通う事となった。

……なんでもそこでは々とお菓子が置いてあるらしい。

そして、その中には私の好であるマカロンも含まれているという。

……あぁ、そうだよ!

マカロンしさにつられましたとも!

何か問題でも!?

……私はマカロンには目がないのです。

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