《王子様は悪徳令嬢を溺する!》4
なぜこんなことになったのだろうか、私はトランクケースがリビングで転がっている部屋と、何人も座れる大きなソファに座りつつ、優雅に紅茶を飲むマリクを見ながら思う。
私は約束通りの時間にやってきた。
そして、この前と一緒でマリクは時間前にやって來ていた。そしてショッピングに付き合わせながら、この國について知ってもらおうと思ったのだ。
彼は一つ一つ、私が話す全てをまるで、熱心な生徒みたいに言葉を拾ってくれる。それが楽しくて、何だか帰るときには話さなくても、いい事を沢山話してしまったような気分になってしまう。
広場で待ち合わせるのは5度目位になった頃のことだった。
ポロリと、言ったのだ。
「あの馬鹿の元から離れて、アパートメントで一人暮らしをしているの」
と、言ってしまったのだ。
なんで言っちゃったんだろう。と今は本當に思っている。
彼は言葉巧に私をこのアパートメントに招待した。そして気がつけば彼はいる。
もはや広場で約束はしていない。ノック3回をして、彼は勝手にってくる。意外と図々しい。
「また、鍵かけてなかったね」
「つい、忘れちゃうのよ」
「僕が帰るときにはちゃんと掛けるんだよ」
アンタみたいに、不法侵してくる奴がいるからね!
という文句は何も言わない。
だって彼とても料理が上手なのだ。私は一応、貴族の令嬢だから、家事は一切できない。1日に1回家政婦がやってくるぐらい。
彼は料理だけは出來るのだという。
そして、々私が食べたことのない味しい料理を作ってくれた。
そして、私は今とんでもなく暇なのだ。一日中本を読んで勉強するか、買いをするか、お茶會に參加するかしかしていない。何だか事業でもはじめようかしらと、思っているだけで行しない。だからマリクが來るのはいい暇つぶしになっているのだ。
「ねえ、マリク。貴方勉強しないの?留學生でしょ」
「してるさ」
「してるように見えないわ。ほとんど毎日來てるじゃない」
「僕は、授業中に全部勉強を完結させてるんだ」
「へえ」
とまあ、くだらない話に花を咲かせるのだ。ああ、つまらない日々。
「ねえ、アリー。」
彼はアパートメントに通うようになってから、私を稱で呼ぶようになった。
彼は薄いピンクの封筒を取り出した。
「こんなのが、ポストにっていたよ」
私はけ取って、ひっくり返した。赤い封蝋とロマンと書いてある。
私はマリクに返す
「燃やして」
「読んであげないのかい?」
「読む気も起きないわ。せいぜい世界の塵となればいいの。どうせ々しいラブレターでしょ?
そんなの焼けがするわ。」
「そう」
扱いが酷いのだろう。マリクは手紙を眺めながら、かわいそうな顔をした。元婚約者の々しい懺悔文なんて、読む気が起きるだろうか。
「読んでもいいわよ」
その言葉を聞くと、彼は封蝋を開け手紙を取り出した。そしてその顔が段々と歪んでいくのを、私は面白いなと思いながら眺める。
「確かに焼けが起きるな」
「酷いものでしょう?」
私だって1枚目は読んだのだ。それを読んだ私は、バルコニーに出て手紙を塵にした。半分も読めなかった。々しい々しいラブレター、見ているとイライラしてくる。
そして何より、段々と妄想もっているのだ恐ろしい。
『僕らの子供はとても可いだろうね』
『君のことは全てわかってる』
『昨日は、モリターナのいちごのショートケーキを食べていたね。僕も好きなんだ』
ああ、寒気がする。あの顔でこんなの書いてるなんて想像すると気持ち悪い。
「これ、放置してると、ヤバイんじゃないの?」
「そうねえ」
「そのうち、、」
マリクは考え込んでいるようだ。私は紅茶を注ぎ飲み込む。
「とりあえずここに來る頻度多くするからね」
「え?」
「何ならこの下の階のフロア借りようかな。」
「え?何言ってんの?」
「よしそうしよう。」
彼は下の階の住民になりました。エドバートご夫妻どこに行ったんだろう
後は野となれご令嬢!〜悪役令嬢である妹が婚約破棄されたとばっちりを受けて我が家が沒落したので、わたしは森でサバイバルすることにしました。〜
「すまん、我が家は沒落することになった」 父の衝撃的ひと言から、突然始まるサバイバル。 伯爵家の長女ヴェロニカの人生は順風満帆そのもの。大好きな婚約者もいて將來の幸せも約束された完璧なご令嬢だ。ただ一つの欠點、おかしな妹がいることを除けば……。 妹は小さい頃から自分を前世でプレイしていた乙女ゲームの悪役令嬢であるとの妄想に囚われていた。まるで本気にしていなかった家族であるが、ある日妹の婚約破棄をきっかけに沒落の道を進み始める。 そのとばっちりでヴェロニカも兵士たちに追われることになり、屋敷を出て安全な場所まで逃げようとしたところで、山中で追っ手の兵士に襲われてしまった。あわや慘殺、となるところを偶然通りかかった脫走兵を名乗る男、ロスに助けられる。 追っ手から逃げる中、互いに惹かれあっていく二人だが、ロスにはヴェロニカを愛してはいけない秘密があった。 道中は敵だらけ、生き延びる道はたった一つ。 森の中でサバイバル! 食料は現地調達……! 襲いくる大自然と敵の兵士たちから逃れながらも生き延び続ける! 信じられるのは、銃と己の強い心だけ! ロスから生き抜く術を全て學びとったヴェロニカは最強のサバイバル令嬢となっていく。やがて陰謀に気がついたヴェロニカは、ゲームのシナリオをぶっ壊し運命に逆らい、計略を暴き、失われたもの全てを取り戻すことを決意した。 片手には獲物を、片手には銃を持ち、撃って撃って擊ちまくる白煙漂う物語。 ※この物語を書く前に短編を書きました。相互に若干のネタバレを含みます。またいただいた感想にもネタバレがあるので読まれる際はご注意ください。 ※続編を別作品として投稿しておりましたが、本作品に合流させました。內容としては同じものになります。
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