《奴ら(許嫁+馴染諸々)が我が家に引っ越してきたのだが…》許嫁は突然に
「い、許嫁ってあの許嫁?」
「はい、あの許嫁です」
どうやら聞き間違いではないらしい。
我が家に俺の許嫁がやって來たのだ。
よく見ると背中には大きなキャリーバッグが置かれていた。
「え〜と、でも俺君のこと覚えてないんだけど」
「仕方ありませんわよ。十年以上も昔の話ですから。そう思って寫真を持ってきましたので見てくださいまし」
ポケットから取り出されたのは大人二人と子供二人が見覚えのある家の前で笑顔で寫っている。
「確かにこれは昔の俺だ。あ! 哉みつやおじさんもいる。一いつの寫真だ?」
オレンジの髪の子供、これが今俺の目の前に現れた彼なのだろう。
その後ろに立っている金髪の男は良く知っている。
何故なら彼こそが親父の親友であり、馬鹿でかい我が家をくれた張本人であり、世界的に有名な虹咲グループの社長、虹咲 哉だからだ。
「この家が建った時の記念に撮ったものです。私と興様が出會ったのはこの時でしたね」
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「でしたね、と言われても俺は覚えてないって言ってるだろ。でも、まあ許嫁……か。いかにも親父が勝手に決めそうなことだな」
多分、酒を飲んで気分良くなってそんなこと口走ったのだろう。
全く、子の気持ちも知らないです呑気なものだ。
「え? ああ、興様は本當に何も覚えてないんですね。し殘念です」
「ご、ごめん。でもいきなり許嫁とか言われてもなぁ〜。丁度今朝、親父が外國に出かけたから確かめようがないな。というか君はどうして俺の家に來たの?」
許嫁で、昔會ったことがあるのは寫真が証明しているがそれを伝えるだけにわざわざ來た訳ではないはず。
「あ! はい。実は明日から興様と同じ學校へ通うことになったので街を下見しておりました」
「へ〜、転校してくるのか。……というか君は何処に住もうとしているのかな?」
「勿論、この家ですわ」
何の躊躇なく、キャリーバッグをひいて我が家へとろうとする。
「なんで⁉︎ 探せばいくらで見つかるのに何故ここを選んだ?」
「興様と一緒に住めるのはここだけですから」
「いやいや、さっきにも言ったけど親父は外國に行ってしばらく帰ってこないだよ。だから一つ屋の下、男が一緒に住んでることになるんだぞ?」
何かする気はないが高校生でそれをするとなると傍から見たら、かなりいけない方向に勘違いされてしまう。
「それを狙っております」
「狙ってるの⁉︎ でも泊める気はないぞ」
いきなり許嫁だから、といって我が家に勝手に引っ越してくるのはとても困る。
相手が誰であろうと絶対に斷る。
「そんな……ここ以外に私の居場所はないんです。お願いします」
態度を変えて八恵は両手を合わせて上目遣いをして強請ねだる。
その視線からは訴えというよりも願いが強く、何よりこの気なを放っておけなかった。
「うっ……、分かった分かった。お前は何言っても無理そうだ。それにどうせこの家は俺一人が住むにはデカ過ぎる」
ぶっちゃけ、何故ここまで広くしたのか謎なほどで部屋なんかは両手では収まり切らないほどの數だ。実際に使っているのは片手で數えられる數で手付かずの部屋が幾つかあるのでそれを使えばいい。
「八恵です。ちゃんと名前で読んでください。昔は八恵ちゃん、興ちゃんと呼び合った仲ではありませんか」
「虹咲さん……じゃ駄目?」
「八、恵、です」
「や、八恵……さん」
迫力に負けて観念するもやはり久しぶりとはいえ一切覚えていないので何となく照れてしまう。
「ふふっ。そうですそうです。何だか興様にそう呼ばれると昔を思い出します。私、興様に會うのが楽しみで楽しみで夜も眠れなかったんですから」
「そ、そうか…とにかく中にろう。その荷の整理とかしなくちゃだし」
八恵のキャリーバッグは興の親父のより一回り大きく本當にここに住むつもりなんだなと思い知らされる。
玄関の鍵を開けてそのキャリーバッグを持ち上げて適當な部屋にってそのど真ん中に置いた。
「よっ……と。仕方ないから余ってるこの部屋使ってくれ。場所が気にらなかったら他にも空きがあるから言ってくれ」
「間取り的には問題ありません。ですが私、ベッドでしか眠れないんですよ。明日にはここに屆く予定なんですけど……どうしましょう」
ここに屆く予定、って俺が承諾すると分かっていたなこいつ。
いや、今はそれはいい。聞かなかったことにしよう。
「なら俺がソファで寢るからに……八恵は俺の部屋のベッド使えよ」
一階のテレビの前にあるソファは親父のお気にりだが別に使っていて怒られたことはないし、ちょっと使うくらいなら許されるだろう。
「いいえ。興様に迷を掛ける訳にはいけません。両者が得をする方法があります。今日はそれでこの狀態を打破しましょう」
しかし、そんな真面目なこと言いながら八恵が提案したのは……。
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