《皇太子妃闘記~離縁計畫発中!~》24話 リンカーヌ國王との謁見

ドアが開き中が見えた。

上座にある、豪華な椅子にはリンカーヌ王國の國王であるヘルデス陛下、隣には國王妃のレイラン様、そして通路の両側にズラリの人が並んでいる。

勿論ルイス王子もいる。ルイス王子は顔をニコニコさせて私を見ている。

·······全員が私を見ている。當たり前だけど。

シーンと靜まり返っている中、私は笑顔でゆっくりとレッドカーペットの上を歩いた。

ううぅ~。

皆さんの値踏みするような視線が痛いですわ。

たまに生唾を飲む音が聞こえるのは何故でしょう?

そして國王夫妻のところまできて、私はドレスの裾をちょんと持ち上げ、軽くお辭儀をして膝間付いた。

「そなたが、サマヌーン國の第三皇のアリア殿か?」

ヘルデス陛下が聲をかける。

「はい。初めてお目にかかります。サマヌーン國から來ました第三皇のアリア・サマヌーンと申します。」

「ようこそリンカーヌ王國へ。この國を治めているヘルデス・リンカーヌだ。遠いとこから我が國へきてくれて嬉しく思う。ルイスもそなたが來るのを楽しみ待っておったぞ。」

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「ありがとうございます。」

「ルイスからは聞いておったが、みごとな白銀の髪だの。それに14才とは思えぬしい容姿をしておる。ルイスが夢中になるもの分かるわ!はっはっはっ!」

「·····ありがとうございます。見に余るお言葉でございます。」

の頃のそなたもさぞかし·····」

「王、その辺でよろしいでしょう。アリアは長旅で疲れているはずですわ。」

レイラン様がヘルデス陛下の言葉を遮り、話題を変えてくれた。

「アリア、私はこの國の王妃、レイランよ。こんな可い子が私の娘になるのね。嬉しいわ。宜しくね。」

レイラン様って結構フレンドリーなじ?

「はい。こちらこそ、まだまだ分からないことが多いので々と教えて頂けたらと思います。不束な者ですがよろしくお願いいたします。」

私は再び頭を下げた。

それからは一旦お開きとなり、私は従者の案で自分の離宮へ向かうつもりだったが·····

「アリア、久しぶりだね。會いたかったよ。」

「ルイス殿下·····ごきげんよう。ご無沙汰しております。これからはよろしくお願いいたします。」

私はここに來るまでに作り笑顔が出來るようになった。

先ほどの國民の前でも上手く出來ていたから自信有り!

「ああ·····綺麗だよ·····」

ルイス王子が顔を近づけてくるのですかさず避けた。

「ルイス殿下····すみませんが初めての長旅で疲れてますの。夜會まではし休みたいのですが·····。」

旅は初めてではないけどね!ついでにリンカーヌ王國も今日來たのが初めてではないけど!

ルイス王子は私の言葉にハッとした顔になり

「すまない。アリアに會えて嬉しくて·····。夜會まではゆっくりお休み。また迎えに行くよ。」

そう言って私のおでこにチュッとして去っていった。

私はため息を付き、従者に向き

「さあ、行きましょう。」

離宮へ案するように促した。

リンカーヌ王國の王城はとても立派だった。サマヌーン國の王城とは雲泥の差だった。

中庭にはサマヌーン國よりも三倍はある。中庭ではなくて庭園だわ·····。

しかも花もんな種類があり見ごたえがありそう。

私は王城の中を見ながら離宮へ著いた。

離宮もかなり立派なところだった。本來なら後宮に近い所で、この宮よりも建は大きい所を用意してくれてたようだが、ピューマのことを考えると庭が大きい方がいいだろうと、後宮からは離れた所となった。

私には都合のいい結果となった。

後宮を纏めるのなんて面倒くさいわ·····。

私はもう一度ゆっくりとお風呂にり、庭に出て、ピューマのお晝寢しているのを橫に咲いている花を見て楽しんだ。

夕方になり、私の目の用意が始まった。

私もルイス王子が贈ってくれたドレスや寶石をにつけた。

ドレスは青のドレスで肩も丸出しでを強調するようなデザインだった。の部分が小さいくてもうしでの先が見えそうなじだった。

私にはまだ早いような気がするけど·····。きっと去年のネネがアレンジしてくれたドレスを真似て作ったのね。やたらと気にいってらっしゃったから····。

「アリア様!お似合いですよ!」

ネネが絶賛してくる。

「ありがとう。でも私には大人っぽく過ぎない?」

「そんなことは有りませんよ!その盛り上がったで男どもを悩殺してください!」

······ネネ·····私は婚約者がいるのに他の男を悩殺してどうするのよ······。

しかも前みたいに直すことはしてくれなさそうだわ····。

は確かにあれからまた大きくなった。何せ長期ですもの。

だから恥ずかしい。見せるのではなく隠したいくらいなんだけれど。

そしてパールのネックレスとイヤリングを著けて、髪型を整える。髪飾りもパールを使っている。

そうこうしているにドアをノックする音が聞こえた。

ネネがすぐに対応する。

「アリア様、そろそろ時間ですわ。」

もうそんな時間になったのね。

私は立ち上がった。

「行ってくるわ。」

「行ってらっしゃいませ。」

ネネに見送られながら部屋を外に出ると、迎えにきていたのはランディとキースだった。

二人とも私を見て驚愕しているじだったけれど、ランディはすぐに笑顔なった。

「アリア様、行きましょう。」

私の前にランディ、後ろにキースを従えて夜會會場へと向かうのかと思ったけれど、呼ばれるまで別室で待機だそうでそこに連れて行かれた。

「アリア様、こちらの部屋でお待ちください。何かありましたらお呼びください。部屋の外で待機しておりますので。」

「分かったわ。」

私はランディがドアを開けてくれたのでそのまま部屋にった。

しばらくはここの侍長の容れてくれた紅茶を飲んでいた。

すると20分くらい経った頃にコンコンとドアのノックする音が聞こえ、ランディがすぐに聲をかけてきた。

「ルイス殿下が來られました。」

え!?ルイス殿下?

ガチャリとドアノブを回す音がしてドアが開いた。

そこにはルイス王子が立っていた。

ルイス王子は私を見て固まっている。

····変なのかしら。ネネは似合っていると言っていたけれど。

私がドレスを摑んで見ていると、ルイス王子は我に返ったようで、ウホンとわざとらし咳をして部屋にってきた。

「アリア、とても綺麗だよ。凄く似合っている。」

ルイス王子は私の隣に座り、をガン見しながら言ってきた。

ルイス王子!目がいやらしいですわよ!

等と思ったけれど、気を取り直して言った。

「ですがこのデザインはし大人っぽくありませんか?」

私が言うとルイス王子は考え込み。

「う~ん。そうかもしれないね。似合ってはいるけど。」

またもやチラッとを見る。

「またしドレスが小さかったかな?」

「はい。丈とかは大丈夫なのですがの部分が小さいですわ。」

「そうか····明日にでも仕立屋を呼んで採寸しよう。そのドレスは私には嬉しいが他の男が見るとなると·····」

ルイス王子の目が據わった。どうやらまだ見ぬ景に嫉妬しているようだ。

「ルイス殿下、そろそろご準備を」

それを見ていたランディがルイス王子を促してきた。

「そうだったな。アリア、父上達は既に會場りをしている。」

「まあ!」

私がどうしよう!と驚いていると、ルイス王子はクスッと笑い

「今日は君のお披目だからね。私がエスコートして君は最後に場するんだ。」

そ、そうなのね。遅れを取ったかと思ったわ。

「さあ、行こう。」

私はルイス王子に手を繋がれて夜會會場へと向かった。

前は近寄ってもしくなかったけど、割りきると平気ね。

そして夜會會場へ著き、従者がルイス王子が頷いたのを見て、中の者に伝えに行った。

そして

パッパッカパーン!

とラッパを吹く音が聞こえた。

「只今より、ルイス皇太子様とルイス皇太子の婚約者であられるアリア様がご場されます!」

従者の言葉とともに大きな拍手が鳴り響いた。

「さあアリア行くよ。」

「はい。」

私は頷いき、ルイス王子と腕を組む。

ううぅぅ~!張しますわ!心臓が発しそう!

ギィィィーと目の前のドアが開いた。

私達二人はゆっくりと歩きだした。

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