《皇太子妃闘記~離縁計畫発中!~》40話 改革

「ではギルバートお兄様、ランクス、皆、道中は気をつけてお帰りください。」

「ありがとう。」

「ありがとうございます。アリア様、お元気で。」

ギルバートお兄様とランクスが馬車に乗り込むとゆっくりときだした。

私は手を振って見送りをした。

4日前にランクスからキスをされて告白をされた。

正直、今日はどんな顔で會えばいいか分からなかったけれど、ランクスが普通に接してくれたのでホッとした。

ランクスに告白された日はルイス殿下が部屋に帰ってくる前に撃沈しベッドで睡をした。おで次の日は早朝にすっきりと目が覚めたけれど、橫でルイス殿下が起きていて、待ってましたと言わんばかりに襲われた。

それからの記憶が曖昧になった。寢室から出ることがなかったからだ。食事時とトイレ以外はベッドから離れてることがなかった。

起きては犯され、たまにご飯がりすぐにベッドに連れて行かれて·····の繰り返し。食事の際は私は自分では立ち上がれないので食事するテーブルまでルイス殿下が運んでくれた。カーテンは常に閉まっているから朝夕が分からないし。最悪な三日間だったわ·····。

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昨日は斷固拒否して、夕食後は自分の部屋に帰り今朝まで睡眠を貪っていた。ネネとも昨日の夜に三日ぶりに會ったわ。

ルイス殿下はその三日間も職務をうして全うまっといたと言うから驚きだわ。

私が寢ている間に仕事をしていたらしい。

てか、私、來賓者にまともに挨拶してないんですけど!

ルイス殿下に言ったら、私はしなくていいって言うし。皇太子妃の意味はないんじゃないの?って思ってしまった。

まあ、過ぎてしまったことはいいわ。これからね。

私がしたことは、まずは他國訪問について。一週間後なんて早すぎるわ!

「ルイス殿下、他國訪問はもうし落ち著いてから行きませんか?」

突然の私の言葉にしルイス殿下は戸ったみたい。

「でもねぇ、既に準備はほぼ出來ている狀態なんだよ。」

「余りにも急ぎ過ぎだと思うのです。私は1ヶ月はゆっくりして皇太子妃として慣れてから他國へ行きたいですわ。」

ルイス殿下は片手を顎に當てて考えている。

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「確かにね。嬉しくて急ぎ過ぎたかもしれない。普通は1ヶ月は置いて他國訪問するからね。」

あっ!やっぱり!全く何考えているんだか!こっちのにもなってしいわ!

ともあれ、ルイス殿下も納得してくれたことだし、1ヶ月はゆっくり出來るわね·····というか、やらないといけないわ。

離縁計畫を実行しなくちゃ!

早速実行すべくルイス殿下に提案する。

「それから今日から側妃達のところへ通ってくださいね。」

「ええっ!?どうして?」

ルイス殿下がガシャンッ!と暴に紅茶がっているコップを置く。

「私ばかりに構ってられないでしょう?妻は私だけでは在りませんもの。婚禮後、一週間は私の元へ居てくださったのだから、今週は通ってさしあげませんと。」

「だがな、私はもっと·····」

「側妃たちも大事にしなくては。私を含め皆さんを平等に扱ってくださいませ。」

「むむむ~」

私がそんなことを言うとは思ってもいなかったのでしょう。困したような顔をした。

そして「私の元へは月一でいいです」と言ったのだが、ルイス殿下はそれはダメだと言い、週に4回と言っていたのをなんとか週一で通ってくることで治まった。

そしてルイス殿下が側妃達の通い始めたのだが·······

ナタリアが側妃達との集まりでルイス殿下が席を外した隙に聲をかけてきた。

「アリア様。ルイス殿下が私わたくしの元へ通ってくださるようになりましたの。」

自慢気に言ってくる。

それは良かったわね。

「やっと子種もくださるようになりましたの。この中のどなたがいち早くルイス殿下の子を籠るのかしら。ふふふ」

周りの側妃達を見ると、うんうんと頷いている。

「そうね。皆さん・・・に元気な子が出來ればいいですわね。」

私は出來ないけどね!·····多分。

避妊薬が効いていることを祈っておくしかないわ。

この大陸國には避妊薬と言うのはない。だから、子供を作らないようにするには男にかかっているのだ。

ネネから避妊薬のことを教えて貰った時には驚いた。異國の地にはそんなものがあるのかと心した。ネネが異國の友達から貰った避妊薬はほぼ100%妊娠をすることはないと言っていたけど、一度だけ例外があったらしい。まあ、飲むタイミングがズレると妊娠してしまう可能はあるとのことだったが。

この四日間の閨のことを考えると、避妊薬がなければ確実に妊娠していると思う。

こちらでは私が初めて実験するので來月にならないと分からないけれど。

まっ、そんなことで私には関係ないので皆さん頑張ってくださいね!

◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆

それから數日後、ヘンデル陛下とレイラン王妃、ルイス殿下とお茶を飲んでいた。

それはルイス殿下に二人と話があるからお茶會をしたいと言っていて、それが今実現しているのだ。

「ところでアリア、儂らに話とはなんだ?」

私は飲んでいた紅茶を下に置き、一息置き話し始めた。

「私はここにきて思っていたことがございます。」

「それは何だ?」

ルイス殿下も紅茶を飲むのを止めてこちらを見る。

「後宮のことですわ。私は後宮の妃達の贅沢三昧が気になりましたわ。」

そう!毎日のようにお金を使っているのだ!寶石を買ったり、ドレスを買ったり。そんなにいるもんでもないでしょっ!

「贅沢三昧?」

「はい。私の國はご存知の通り、決して裕福ではございません。なので気になるのです。側妃達は別に何もしていないのに、毎日のように寶石やドレスを購しております。そんなにいるものなのですか?」

私はレイラン様に問うた。

「そうね····著飾ることで自分をアピールしていますから。」

「そんなの無意味ですね。」

私はキッパリと言う。

「無意味とは?」

ルイス殿下が私に聞いてくるので答える。

「だってルイス殿下もヘンデル陛下もは著飾った側妃達を見てどう思いますか?」

「そうだね。綺麗かな。」

「そうだな。」

「では、著飾ったことにより、その日に通う人を決めたりするのですか?」

「それはないな。まあ、全くない訳ではないけれど。」

「確かにな。」

「でしょう?著飾る意味はないと思います。そういうは夜會とかで新調するものだと思います。普段の生活から著飾る必要はないのですし、寵を競う道でもないと思います。」

「確かにそうね。」

レイラン様も肯定してくれた。

「そのお金はほとんどが國民からの稅金で支払われています。國民が汗水垂らして働いて納めてくれているんです。働いてもない人達にそんな贅沢が許されてはならないと思うのです。國民の為に還元をするべきですわ。そうしないと大國とはいえ、いつまでもお金があるとは言えません。」

「心が痛くなる言葉ね。」

レイラン様は苦笑し、ヘンデル陛下とルイス殿下は下を向いている。

「どうしたいのだ?」

ヘンデル陛下が上を向き聞いてくる。

「改革をしたいと思います。」

「「「改革!?」」」」

「はい。側妃達には買いたいを申告してもらいます。それを許可するかは、それぞれの後宮の上の者、レイラン様と私です。尚且つヘンデル陛下とルイス殿下に確認してもらい、それから購という流れです。勿論、夜會があったりするときは別です。全てを申告されるとこちらも大変になりますので、し自由ができるくらいのお小遣いを月に一度渡すことにした方が良いでしょう。後宮に居たら買いもすることもないと思いますが、ちょっとした小などを買う為に。勿論、私自もそうするつもりです。そうすると大幅に無駄がなくなると思います。」

「なら、私わたくしもしないとね。」

「レイラン様は別ですわ!レイラン様は國王妃です!いわば國のお顔ですから!今まで通りでお願いします!私は皇太子妃ですからそこまで表に出ませんし。」

「そう?」

レイラン様はニッコリとした。そしてお禮を言われた。

「私私も常々、側妃達の買いには思うものがありました。ただ今までしてきた慣わしだったので何もしてきませんでした。アリアありがとう。」

そりゃそうよね。レイラン様はこの國の出だから。それが當然と思うわ。

サマヌーン國はどちらかと言えば貧乏な國。王族もそんなに贅沢はしていない。

そんな國の出の私だからこそ言えるのかもしれないわ。

「アリア、一応、國では後宮の予算があるんだ。確かに越えることがほとんどだが、それをするなら減らしても大丈夫なのか?」

ルイス殿下が確認するように言ってくる。

「勿論ですわ。これも提案なんですがその浮いたお金で孤児院や學校を作ってしいのです。」

「學校!?」

「はい。ですから浮いたお金を貯めてそういうのに使ってしいのです。學校はさすがに最初は無料というのは無理かもしれませんが、平民でも通える金額に設定して追々無料に出來ればと思っております。勉強は読み書き、計算が出來るように教育をして、皆が出來るようになればリンカーヌ王國はますます発展すると思います。」

「なるほど·····そんなことは考えたことはなかった。だが側妃達から反発もあるよ?」

「それは承知の上。反発があろうが國の為に納得して貰うしかありませんわ。あの方々も國の妃になる者ですもの。だからルイス殿下、説得を宜しくお願いいたします。」

私はルイス殿下に向かって頭を下げた。

「え?私が。」

ルイス殿下はちょっと嫌そうな顔をしたけれど、やってもらいます!

私には絶対に反発しまくるはずだし!

ルイス殿下から言えば渋々でもれるでしょう。

「よし!分かった!アリアの提案をれよう!」

ヘンデル陛下もノる気になったらしい。

「だがレイラン·····」

「分かってますわ。側妃達には私わたくしが説明し説得をしますわ。」

「そうか·····。」

ヘンデル陛下は安心したようにまた紅茶を飲みだした。

うん?意外にレイラン様にを引かれているのかしら。

私は一応ルイス殿下と離縁する予定だけど、それまではリンカーヌ王國の皇太子妃。

國を良くして気持ち良く去りたい。私の離縁計畫が上手くいくかは分からないけれど。やることだけはやるわ!

それから數日で側妃達に告げられた。

かなり反発をかったけれど、最終的には決まったことと通した。

側妃達は祖國に抗議文を出してしいと言われたらしく、各國から抗議文がきたが、ルイス殿下が、反する者は城から去れと言われたら従うしかなかった。リンカーヌ王國に嫁いできたのだからその國のいう通りにするのが當たり前だわ。

でも祖國からの援助はオーケーとしているので、後はご勝手に。

私の方はまだ商人ギルドに登録しているので、キースの実家の商會にリンカーヌ支部を作らせて経営をしている。もうし余裕ができたら、自分が作ったを売るつもり。

なんやかんやでバタバタしているにサマヌーン國のアベルトお兄様から手紙がきた。

容は·····

バーバラ姉様がランクスに婚約破棄をされたとのこと。そして自殺騒ぎまで起こして今は大変だと書かれていた。

ランクス·····。

私のことは忘れて幸せになってしい····。

だけどもし私が離縁出來たら·····。

駄目!

私はプルプルと頭を振り、もうしで他國訪問をする為の準備に取り掛かったのだった。

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