《草食系男子が食系子に食べられるまで》第13章 文化祭と新たな火種 3
*
雄介たちは、メニューが決まり、教室の様子を見に行くために教室に向かっていた。渡辺はメニュー表を作るからと先に帰宅した。
「おーい、メニュー決まったぞー」
「あ、帰って來た」
堀が教室のドアを開けると、黒板に機の配置を書いて相談している。クラスメイトの一人が堀達が帰って來た方を向く。
「シフトとか決まったのか?」
「まぁ、大な、機の並びも決まって、今日は解散しようかと思っていたところだ」
実行委員である男子生徒が堀にそう告げる。堀は、自分のシフトはどうなったかと聞いていた。雄介は帰宅しようと、自分の機に向かう。
「よお、そっちは何事も無く決まったか?」
「あぁ、そっちは?」
雄介が慎の機に寄ってきて尋ねる。雄介は帰りの支度をしながら、慎に応答する。文化祭の準備で、雄介はいつもは関りを持たないクラスメイトと話をすることが多くなり、いつも話をしている慎とは、話をあまりしていなかった。
「あぁ、とりあえずお前と俺の休憩時間は二日とも被ってるぜ。殘念ながら、俺はあんまり休むなって言われて、みんなの半分しか休みがねーけど」
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「イケメンはこういう時に重寶されんだな……。ん? ってことは優子も?」
「あぁ、なんか一日目は休憩なさそうだったぞ」
「それは丁度いいな……」
雄介は、織姫を案する際に、優子をどうしようか悩んでいた。一日中クラスの出しに拘束されるのなら丁度良いと、雄介は若干笑みをこぼして思った。
「まぁ、一日目は二人でフラフラしてようぜ。二日目には凜が來るから、案手伝ってくれよ」
「悪い、一日目は約束があってな。二日目は良いんだが……」
「約束? 誰とだよ、お前の姉さんとか?」
「違う違う。まぁ、お前なら良いか……実はな………」
雄介は織姫の事と最近の出來事を慎に話した。最近ようやく、織姫が外に出る決心をし、學園祭の日に、この學校にやってくるから、自分が案しなければいけない。雄介が慎にそう言うと、慎は苦い笑みを浮かべていた。
「なんだよ、その顔」
「いや……學祭が修羅場にならないと良いなと思って……」
「? 何言ってんだよ。それよりシフト見てさっさと帰ろうぜ」
雄介は黒板に張り出された、學園祭當日のシフトを確認しに黒板の前に向かう。すると、どこからともなく優子がやってきた。
「雄介、學祭は誰と回るの?」
そういう話ではないかのと、思っていた雄介は、準備していた回答を優子に言う。
「一日目は、お前は休みないんだろ? 二日目だって、俺と被るか分からないし。俺をうのはスケジュール的に無理だぞ」
雄介は事前に、慎から聞いていた話と、シフトを確認して、あらかじめ用意していた返答を優子に帰す。別に優子と絶対一緒に回りたくない訳ではない、しかし、メイド服姿の優子と學校を歩いたら、嫌でも目立つし、ただでさえ雄介は優子の彼氏疑をけていて、敵が多い。 平和に學園祭を楽しむために、雄介が出した答えはこれだった。
「……そっか……そうだよね」
(なんだ? いつもの勢いがないぞ?)
いつもの優子なら、一緒に回りたいと粘ってくるはずなのに、今日はなぜかあっさりとけれた。雄介はそんな優子を不思議に思い、優子の顔を見る。
(頼むから、そんな顔すんなよ。こっちが悪いみたいじゃねーか)
優子の顔は寂しいのを堪えて笑っている。そんなじだった。雄介はそんな優子の顔を見て心が居たくなってしまった。最近は仲良くしている事もあり、が湧いてきている雄介は、ため息をついて優子にこういった。
「二日目の晝」
「え?」
「お前、その時間休みだろ。俺は慎にでも変わってもらうから、その時間だけなら良いぞ…」
雄介の言葉に、優子は満面の笑みで雄介に確認をする。
「ほ……本當?! 噓じゃない? もしかして今日ってエイプリルフール??」
「エイプリルフールは4月だ。んな事言ってると、一緒に回んねーぞ」
「あぁ! ごめんごめん!! うんわかった! 二日目のお晝ね!!」
先ほどの悲しそうな笑顔と違い、今の優子は本當にうれしそうだった。雄介は「たまには良いか…」なんて思いながら、優子を見てほほ笑んだ。
「でも、良いの?」
「なんでだ? お前、一緒に回りたいんだろ?」
なぜか優子は、雄介に再度、確認をしてきた。そんな優子の事を不思議に思う雄介は、優子の希を確認する。
「そう……だけど…」
「なんだよ? お前らしくねーな」
もじもじして、何か言いたげな優子。雄介はそんな優子が珍しく、なんだか悪いものでも食べたのか? と心配になってしまった。
「だって…最近雄介。學校でいろんな人に呼び出されてるから……」
「あー、そうだな……まぁ、全員変な奴だけど……」
「それってさ…私が雄介に告白したからなんだよね?」
「まぁ……そう言えば………そうなるな……」
気まずそうに答える雄介。 優子自も雄介の事を心配していた。自分のせいで、悪いうわさが流れたり、放課後に呼び出しを食らったり。本當は自分自が、雄介を苦しめているのではないかと、優子は気になっていた。だから、學園祭も斷られたら、一緒に回る事は諦めようと、優子は思っていた。
「だったら……私とは回らないほうが良いんじゃ……」
「アホ、なんで今更お前がそんな事思ってんだよ」
「なっ……アホは無いでしょ!! 私だって雄介の事、々知って心配だから……」
「はぁ~、今更そんな事しても、何も変わんねーよ。バカ」
「あ~! バカって言った!! こっちは心配してたのに~」
雄介の発言に、優子は「う~」と唸り聲を上げながら、怒りをあらわにする。そんな優子に、雄介はまた一つため息をついて答える。
「あのなぁ、もう何やったって遅いんだから、もうお前はいつも通りでいろよ。そうでないと、こっちが調子狂う」
「……そう?」
雄介の言葉に、優子は何かを考え、雄介に尋ねる。雄介は笑みを浮かべて、からかうように優子に言う。
「あぁ、そうでないと、お前に強く言えないからな~」
雄介のからかうような言葉に、優子はし怒り、雄介に笑顔で近づきながら、両手をワキワキとかして迫っていく。
「へ~、そういう事言うんだ~。雄介? 思いっきりだきついて良い? 私のをけ止めてしいなぁ~」
「お……おい、バカ! 來るな!!」
「問答無用!! 今日くらいは怒ったっていいはず!! 気絶したら送ってあげるから!」
「うわぁぁぁ!!」
そういって逃げていく雄介とそれを追いかける優子。すっかりそんな日常が當たり前になってしまい、遠くから見ていた慎はそんな二人を見てこう思い、一人つぶやいた。
「結構お似合いだと、思うんだがね~」
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