《この達俺の妻らしいけど記憶に無いんだが⋯⋯》五話 メイドエルは大膽ご奉仕
「師匠、これからどうしますか?」
日が沈み、都市も賑わいだした頃、エルが晝間とは違った落ち著きのある聲音で聞いてくる。
「うーん⋯⋯とりあえず飯──」
ベッドに仰向けに寢っ転がり天井を見つめていた湊が「飯が食べたい」と返答しようとしたところで、に指を當てられ止めさせられた。
突然の行為にびくっと肩を揺らし、右に視線を向けるとエルの姿、いや特に獨特なその服裝・・・・が目に映る。
白と黒が基本のそれは、全の様々なところにフリルが付いており可らしく、し風が吹けば下著が見えてしまいそうな程に際どい長さのスカート、そしてそれを確定させるかの様に頭につけられている潔白のヘッドドレス。
そう、エルは今メイド姿、普段から二人きりの時はこの服裝の事が多く普段から見ているのだが、未だに慣れたものでは無い。
なぜなら現在、エルは年相応に大きな、しなやかなをしているのだ。
晝間とは明らかに格が違うのである、これがエルのデフラムでのデメリットなのだ。
Advertisement
日が出ている間はがくなってしまうというデメリットで、その為晝間はレイラにも勘違いされたわけだ。
「どうします? お風呂にします? ご飯にします? それともわ、た、し♡?」
口に當ててきた指を自分でペロッと舐め、可らしくウインクしてくるメイドエル、だが湊は素っ気なく「飯が食べたい」と。
「すみません聞こえませんでした。もう一度言いますね? お風呂にします? ご飯にします? それともわ、た、し♡?」
Dカップあるを突き出すようにしてを當てて來た、ちなみになぜ知っているのかと言うと數ヶ月前程に言って來たからである。
まぁ、それほど興味もないのだが⋯⋯。
(ほ、本當だぞ? 俺は復讐にを置く、そんな破廉恥な事考えていたはずがないだろ?)
「だから飯──」
「まぁ、私だなんて⋯⋯でももし、師匠がむならエルは──きゃっ!? ⋯⋯すみません調子に乗りすぎました」
「都合よく俺の言葉を変えるな」
湊がエルのおでこを指で弾くと、エルは一瞬泣き目になるが直ぐに、にこっと微笑む。
月明かりが宵闇の髪をほのかに照らし、そこに普段のさは無く大人びた雰囲気にの鼓が早まってしまう。
晝に出會った、レイラの時の様に。
「冗談です、師匠。お風呂ですね、すぐに準備します」
「はぁ、そうしてくれ」
「ふぅ⋯⋯⋯⋯」
數十分後俺は部屋にある風呂にっていた。
「はぁ、今日は特に疲れたな⋯⋯」
晝間の事を思い出す。
刀からの予知宣言、自分に妻が出來るという、つまりあの塔であると儀式を行うという事、それは一般的な結婚とほとんど変わる事は無い。
そのと晝夜を共に過ごしたりするという事だ。
そして普通の結婚とし違うところ⋯⋯。
湊は一度目元まで湯に浸かり両手をばすと背びをした。
「お互いの覚共有⋯⋯デフラムの量と浸率の上昇⋯⋯か⋯⋯レイラ⋯⋯あの子が俺の妻⋯⋯」
寶石の様に輝く繊細な黃金の髪に晝間のエルとはまた違った大人びた顔立ち、年相応に育ったにすらっとした、それら全てが神をも魅了するかの様な程にしい。
清楚で可憐で正義に溢れた。それが湊が最初、彼レイラ・ユートラシスに抱いただった。
まぁ、今は他にもいくつか新しいイメージも増えたのだが。
「あんなが俺なんかの⋯⋯⋯⋯俺に出來るのか? いや、やるしか無いんだよ、な? 復讐の為なんだから」
「お背中お洗いします、師匠。」
突然そう聞こえ風呂場のドアが開かれた。
そこにはバスタオル一枚をに巻いたエルが立っていて、風呂場にるとドアを丁寧に閉める。
もちろん晝間の様なお子様ボディではなく、正真正銘のモデル型だ。
「あ、あの? エルさん⋯⋯? そんな事頼んだ覚えが⋯⋯」
「いえ師匠、今日の勝負は見事でした。とても凜々しくかっこよかったです」
湊の聲を軽く無視し、手を前に組み、崇めるかのように呟くエルは晝間と違い、妙に真面目臭い話し方で隨分と印象が落ち著いていた。
お人形令嬢の私はヤンデレ義兄から逃げられない
お人形のように綺麗だと言われるアリスはある日義兄ができる。 義兄のレイモンドは幼い頃よりのトラウマで次第に少し歪んだ愛情をアリスに向けるようになる。 義兄の溺愛に少し悩むアリス…。 二人の行き著く先は…!?
8 115噓つきは戀人のはじまり。
宮內玲(27)は大手老舗菓子メーカー シュクレでコンサルティングを請け負っている。 戀人のロバートとオーストラリアに住んでいたが、一年限定で仕事をするために日本に帰國していた。 そんな時、偶々シュクレと取引のある會社の代表である九條梓に聲をかけられる。 「やっと見つけた」 実は梓と玲は五年前に出逢っていた。 公園で倒れていた梓を、玲が救急車を呼んで病院に付き添った。 だが、翌日病院に電話をした玲は彼が亡くなったことを知る。 「まさか偽名を名乗られるとは」 玲にとって梓は忘れもしない、忘れられるわけがない人だった。 當時のことをひどく後悔していた玲は、梓から事の真相を聞き、生きていたことに喜んだのも束の間。 __________俺がもらってやるよ _________薔薇の花束、持ってきてくれるなら 「約束通りきみを貰いにきた。忘れたとは言わせないから」 かつての約束を反故にされて現在進行形で戀人がいる玲に梓は迫る。
8 90お願いだから別れて下さい!
俺、佐藤大雅(さとうたいが)は高校生になり、初めての彼女が出來た。 だけど、それは好きだからという訳ではなく 無理矢理だ。 俺には、他に好きな人がいる。 だから 「お願いだから別れて下さい!」
8 103脇役転生の筈だった
乙女ゲーム『エデンの花園』に出てくる主人公……の、友人海野咲夜。 前世の記憶というものを取り戻した咲夜はある未來のために奮闘する。 だって、だってですよ? この友人役、必ず死ぬんですよ? 主人公を庇って死んじゃうんですよ? ……折角の2度目の人生、そうそうに死んでたまるかぁぁぁ!! という思いから行動した結果、何故か私を嫌っている筈だった兄が重度のシスコンと化したり…。 何故か面倒事に巻き込まれていたり? (特にシスコン兄の暴走のせいですが) 攻略対象者とは近付かないと決めていたのに何故か友人になって…。 しかもシナリオとは違って同じクラスになってるし…!
8 119とろけるような、キスをして。
従姉妹の結婚式のために七年ぶりに地元に帰ってきた美也子。 そこで、昔から"みゃーこ"と呼んで可愛がってくれていた高校の頃の教師、深山先生と再會した。 「今すぐ、帰ってこいよ」 「みゃーこなら、勘違いしてもいいよ?」 深山先生はとても優しくて、かっこよくて。 「もっと俺を求めて。もっと俺に縋って」 でもベッドの中では、 ほんの少しだけ、意地悪だ。 【2021.6.12完結】
8 171アナグマ姫の辺境領修復記
王都図書館の奧深く、《アナグマ姫》と揶揄されつつ、ひっそりと古書修復に勤しんでいた第十王女のアニエスは突如、父王の遺言で辺境領地を相続してしまう。 そこは數々の災難により無人の廃墟と化し、領內を魔物が闊歩し魔王が棲みつき、おまけに時々異界から何かが迷い込む、とんでもない土地だった。 たまにめげそうになりつつ、主人公が領地再興に向けてがんばる話。 (※本編完結済み)
8 172